【万年筆入門③】万年筆へのインクの入れ方を丁寧に解説!コツは?

いざ、万年筆にインクを入れてみよう

前回の記事で、デパート、個人文具店、ネットのそれぞれの特性を知った泉くん。はじめての高級万年筆は買うことが出来たのでしょうか…?

登場人物

墨センパイ

万年筆入門・泉センパイのイラスト

ベンチャー企業を創業し2年経った、32歳の意識高い系男子。
万年筆に凝っていて、20本コレクションしている。泉くんの会社の元センパイ。
泉くんに万年筆の使い方や楽しみ方を指南している。

泉くん

万年筆入門・泉くんのイラスト

営業職のサラリーマン。28歳。ラーメン屋巡りが趣味。
墨センパイに憧れて万年筆を使い始めるが…?

 

泉くん
墨センパイ、見てください。オレのはじめての高級万年筆。 

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ビスコンティ レンブラント カーキ 参考価格¥22900-

墨センパイ
おお~、いいやつ買ったじゃないか。それ、結局どこで買ったんだ?伊東屋には欲しいモデルの在庫が無くて悩んでたけど…
泉くん
あのあと高島屋とか丸善とかいろいろ歩いて探してみて、試筆もたくさんしたんす。そんでラミー・サファリがいいよ~とか店員さんに言われたりしつつ、結局ビスコンティに。
でも、色やペン先によって在庫が無かったので、ネットで信頼できるところを探して買ったっス。20000円以下で買えました!
墨センパイ
1本目にビスコンティというのもちょっと冒険だがレンブラントはなかなか安定したいいペン先と聞く。
といっても、オレの初万年筆はモンブランだったが…。
泉くん
初めての1本を良い物に、というのも悪くないですよ。だって、初めて買う腕時計が4-5万って、よくあることじゃないスか。それに比べたらそんなに高くない。
墨センパイ
(生意気な…)で、どうだ。使ってみたか?
伊東屋でやたらインクばかり買ってたじゃないか。相性もあるからペンを先に買えとオレが止めたのになあ~。
泉くん
それが…怖くてまだインクを入れられないんス。だって分解しなくちゃいけないんですよね!?それがもう、怖くて怖くて!KAKUNOはカートリッジしか使ってなかったし。
墨センパイ
おいおい、先が思いやられるぞ。
でも、確かに慣れてない人にとってはインク入れはちょっとドキドキかもな。
よし、一緒にやってみよう。
インクは純正品も買ったのか?一応、ブランドそれぞれに純正インクがあって、ソレを基準にペン先を作っているとも言われるから、最初は純正品でやってみたほうがいいが…
泉くん
カートリッジが1本付属してました。
純正インクは…、高くて買えなかった(´;ω;`)
コンバーターは買いましたよ。あとは、パイロットの色彩雫というやつを数色買ってみました。

カートリッジを差してみる

墨センパイ
まず、首根っこ…首軸をつかんで、同軸を回す。そうするとカートリッジを差し込む部分が現れるぞ。

how-to-use2

ここをねじ回し。すると・・・

how-to-use3

泉くん
カートリッジをペン芯に差すんですね?これはKAKUNOとおなじだからわかるぞ~。 

how-to-use4

ぶすり。

墨センパイ
そして胴軸を元に戻し、実際に書き始めるわけだが…
泉くん
センパイ!墨センパイ‼大変っす。インクが出てこないっす!オレ、ダメなの買っちゃったのかな⁉ 

使い始めの万年筆のインクが出ないとき

墨センパイ
落ち着け。万年筆は急いではいけない。カートリッジの場合、ペン先にすぐにインクが落ちていくとは限らない。

だから、そんな時は
①ペン先を下に向けてしばらく待つ
②万年筆を左右に振ってみる
③それでも出てこなければカートリッジ自体をつまんで、インクを下に押しやるようにする
を試してみろ。

泉くん
あっ、出てきたっす。書いてみよう。
お、お~~~~~!
この頼りがいのある書き心地、そしてなめらかなインクフロー。これが高級万年筆の書き心地っすね~。

あれ?紙のせいかな?ちょっとかすれてきた。まだ調子悪くなるには早くない?!

墨センパイ
まだ、ペン先が馴染んでないんだよ。これから頻繁に万年筆を使ってやると、それぞれの筆圧やクセに合ったペン先になっていくんだ。かすれてきたら、またさっきみたいに下に向けて待つか、カートリッジを押してみろ
繰り返すうちに、だんだん調子が良くなってくるはずだ。
泉くん
本当だ!いや~、焦った。そろそろ、インク吸入してみたいですが…
カートリッジって、使いかけでも外していいの? 
墨センパイ
基本的にはNGだ!使い切ってから外したほうがいいな。

コンバーターにインクを入れてみる

泉くん
わーい、とうとうインクを吸入する日が来たぞ~。コンバーター装着していいすか? 
墨センパイ
その前に。インクを変える前には必ずやることがある。それは洗浄だ。
カートリッジしか使わない場合は、水にペン芯を漬けて、色が出なくなるまで水を取り替えながら放置しておく。
コンバーターやピストン吸入式のものはもっと早くできる。
水を吸入したり出したりして、中に残っているインクを出してしまうんだ。
あと、インクがはねる場合があるので一張羅は着ないように!
泉くん
えーと、そしたらこの場合は、まずコンバーターを装着してから、洗うんですね? 
墨センパイ
だな。カートリッジが差さっていたところに、コンバーターを装着する。
そしてペン先を水につけ、コンバーターのお尻を回しながら、水を出し入れしよう。
もちろん水を取り替えながらゆっくり洗浄しよう…。
ちなみに、コンバーターはお尻のネジを回すタイプや、押すタイプなど、メーカーによって様々だ。

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泉くん
綺麗になったら、水滴を拭いて… 。

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コンバーターにインクをうまく入れるには

墨センパイ
よし、じゃあインクを吸引してみよう。水を出し入れしたのと同じだ。ピストンを一番下まで下げ、首軸までインクに漬け、コンバーターのお尻をねじ回し。

how-to-use16

泉くん
おお、入ってきてます。でも、気泡が多い気が… 

how-to-use17

墨センパイ
ペン先がうまくインクに漬かってないのかもしれん。これもメーカーによるが、これは首軸までしっかりいんくに漬けないと吸引できないタイプだ。ペン先だけでなく、首軸までどっぷり漬けて吸引すると上手くいくぞ~。
泉くん
わかりました!とりあえず出来ましたね! 
墨センパイ
ちょっとまて。これでも書けるは書けるが、今のままだとペン先部分にインクがたくさん残っている状態だ。このまま書くとインクのぼた落ちが起こる可能性があるぞ。
これを防ぐには、吸入した後に3~4滴インクを瓶の中に戻してから、万年筆を上に向けてピストンを再度右に回す。
するとペン周りに余っているインクはインクタンクの中に吸い込まれるんだ。

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泉くん
そうなんすかあ!やっぱセンパイと一緒にやっといてよかった。 
墨センパイ
ペン先を上に向けてインクタンク(この場合はコンバーター内)に落とし込んでも、ペン先や首軸回りの部分にはまだ取り切れないインクが残っている。これはティッシュや布で拭いておこう
これをやっておかないと、だぶついたインクがキャップの中に広がり、キャップをおしりにはめた時に手に付いて大変なことになるから、きっちり拭いておこう。

カラーインクは万年筆の醍醐味!いざ。

泉くん
パイロットの色彩雫の3色セットを買ったっす。これなら15mlずつ、ちいさいボトルで買えてオレのような飽きっぽい人にもぴったりと思って!躑躅(つつじ)、竹炭、紺碧を買ってみたっすよ。 

how-to-use19

墨センパイ
うん、いい色だな。このインクもかなり人気で、KAKUNOとともに大売れしてるな。
インクの色を変えたいときも、いまの要領で。残っているインクをピストンでインクボトルに押し出してから、水で洗えばいいぞ。

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紺碧。

how-to-use22
竹炭。

まとめ

泉くん
一回一回洗うのは面倒かなーと思ってたけど、コンバーターだったらすぐに綺麗になるからそんなに大変じゃないですね。月一で色を変えてみるとか、工夫して楽しめそうです。 
墨センパイ
そうなんだ。カートリッジだと、きれいになるのに丸1日弱かかるから、正直めんどくさい。でも、吸入するタイプなら楽だろう。

インクを楽しむポイント

カートリッジ式
①出にくい時はペン先を下に向けてしばらく待つ
②万年筆を左右に振ってみる
③それでも出てこなければカートリッジ自体をつまんで、インクを下に押しやるようにする

コンバーター・吸入式
①ペン先をどっぷり漬けて吸引する
②吸引終わったら3.4滴戻した後、ペン先を上に向けてピストンを
右に回してペン先にインクが残らないようにする。
③インクを変えるときは水を出し入れしてしっかり洗う

泉くん
一回一回洗うのは面倒かなーと思ってたけど、コンバーターだったらすぐに綺麗になるからそんなに大変じゃないですね。月一で色を変えてみるとか、工夫して楽しめそうです。 
墨センパイ
さあ、次はより長く万年筆と付き合うためのコツを教えるぞ。

 

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店長
はじめまして!Il Duomo(イル・ドゥオモ)店長の佐藤です。

私は、幼少期から絵や文学(短歌とか詩)などが好きで、文具が大好きでした。

 

大人になってからヨーロッパ文具の美しさと独特の味わいに惹かれて、万年筆の通販サイトをはじめました。

主にイタリアのペンを中心に扱っています。

 

私自身、万年筆を使い始めてから手帳に向かい合う時間が増え、いっとき辞めていた詩歌の趣味も、あらためてはじめることができました。

そんなことから、わたしは筆記で人生はもっと豊かになると信じています。

 

万年筆・ボールペンをただ販売するだけでなく、筆記でどんなことが楽しめるのか、どんな風にペンたちを使っていくのか、そんなことも発信していきたい!と思ってこのブログをやっております。

 

 

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