カテゴリー: 未分類

  • フェラーリをデザインした会社の万年筆|ピニンファリーナ セーニョ PF TWO を検品しました

    ピニンファリーナ・セーニョ PF TWO ブラック

    ピニンファリーナ セーニョ PF TWO ブラック 万年筆のマットブラック軸
    今回検品したピニンファリーナ セーニョ PF TWO ブラック

    こんにちは、万年筆のネットショップIl Duomoの店長の新方です。

    ピニンファリーナ、と聞いてピンとくる方は、たぶん万年筆よりクルマがお好きな方ではないでしょうか。

    そう、フェラーリやアルファロメオのデザインを手がけてきた、あのピニンファリーナです。イタリア・トリノを本拠とする「カロッツェリア」で、クルマだけでなくジャンルを問わず工業製品のデザインを手がけている、イタリア最大級の企業ですね。

    その会社が作っている万年筆があるのです。当店でも扱っているのですが、これまでブログでご紹介したことがありませんでした。2026年8月に検品しましたので、実物の写真とともにご紹介しますね。

    まず、箱から違います

    開けてまず「おっ」となったのがこれです。

    ピニンファリーナ セーニョ PF TWO 万年筆のアルミケースと紺の化粧箱
    紺の化粧箱の中から、アルミの円筒が出てきます

    紺色の箱を開けると、アルミの円筒ケースが入っています。表面はヘアライン仕上げで、側面に「PF TWO」の刻印。

    ピニンファリーナ セーニョ PF TWO 万年筆とPF TWO刻印のアルミ円筒ケース
    ケース側面の「PF TWO」の刻印

    万年筆の箱というと、布張りや紙の箱が多いですよね。金属の筒がごろんと出てくるのは、なかなかありません。この時点でもう「工業製品のデザイン屋さんが作ったんだな」という感じがします!

    軸は、驚くほど飾りがありません

    ピニンファリーナ セーニョ PF TWO 万年筆のキャップとペン先の寄り
    マットな黒。クリップは軸に沿って一体化しています

    マットな黒の軸に、余計な装飾はいっさいなし。キャップリングもありませんし、天冠に飾りも付いていません。クリップは軸の面から自然に立ち上がるような形で、出っ張りが最小限です。

    イタリアの万年筆というと、レジンの発色や大理石のような模様を思い浮かべる方が多いと思います。当店で扱っているブランドでいえば、ビスコンティやレオナルドがまさにそうですよね。それらとは真逆の方向を向いた一本です。

    ピニンファリーナ セーニョ PF TWO 万年筆のキャップに刻まれたpininfarinaのロゴとペン先
    クリップに小さく「pininfarina」。主張はこれだけです

    唯一の主張が、クリップに小さく入った「pininfarina」の文字。ここまで引き算をするのも、なかなかの度胸だなと思います。

    ペン先は小ぶりで、首軸から少しだけ覗きます

    ピニンファリーナ セーニョ PF TWO 万年筆のスチールニブ
    ペン先はスチール。首軸から控えめに顔を出します

    ペン先はスチールで、サイズは小ぶり。首軸に半分埋まったような収まり方をしています。これも、全体の細長いシルエットを崩さないための設計なのでしょうね。

    メーカーの説明によると、このペン先は気圧と温度の変化からインクを守るように設計されているとのこと。飛行機に乗る方や、持ち歩きの多い方を想定した作りということかと思います。

    軸はアルミニウムの精密加工から生まれた設計で、「軽量で人間工学に基づいた」というのがメーカーの説明です。PF TWOは、ピニンファリーナが掲げる「デザインライティング」というプロジェクトの第2章にあたるコレクションだそうです。

    こんな方に向くかなと思います

    – 柄や色ではなく、形そのもので選びたい方

    – 持ち歩きが多い方(装飾が無いぶん、引っかかりも少ないです)

    – クルマやプロダクトデザインがお好きな方(贈り物としても話が弾みます)

    逆に、イタリアらしい華やかな軸を探しておられる方には、まったく別の方向のペンです。そこはビスコンティやレオナルドをご覧いただくのがよいかと思います♪

    PF TWOは、ブラックのほかにライトブルーとダークブルーがあります。

    ▶ ピニンファリーナ・セーニョ PF TWO ブラック 万年筆

    ▶ ピニンファリーナ・セーニョ PF TWO ライトブルー 万年筆

    ▶ ピニンファリーナ・セーニョ PF TWO ダークブルー 万年筆

    ▶ ピニンファリーナ 取扱一覧

    あわせて読みたい

    イタリアの万年筆ブランドについては、こちらもどうぞ。

    ▶ 【万年筆メーカー】イタリア・ドイツ・国産の有名ブランド12選

    ▶ 【万年筆ブランドまとめ】ビスコンティ(Visconti)の万年筆の人気モデルと書き味は?

    ▶ Leonardoレオナルドの万年筆の特徴!書き味は?おすすめペン&気を付けること

    書き味や重さの感じ方には個体差があります。気になる点がありましたら、お気軽にお問い合わせくださいね。

  • デルタ 少数民族シリーズ バジャウ(14K)検品レビュー|「書いてかっこいいと思ったのは初めて」

    デルタ 限定生産品 少数民族シリーズ バジャウ(#8 14Kニブ・388本限定)

    デルタ 限定生産品 少数民族シリーズ バジャウ 万年筆のターコイズとオレンジの軸
    今回検品したデルタ バジャウ。海と砂を思わせる配色です

    こんにちは、万年筆のネットショップIl Duomoの店長の新方です。

    デルタの限定生産品「少数民族シリーズ(Indigenous People)」から、バジャウを検品しました。

    結論から申し上げます。書いていて「かっこいい」と思ったのは、これが初めてでした。

    万年筆を長く扱っていますと、書き味というのはたいてい「なめらか」とか「カリカリする」とか、手触りの言葉で語ることになります。そこに「かっこいい」が出てきたのは、自分でも意外でした…!

    「書いてかっこいいと思ったのは初めて」

    手に取った時点で、まず「オーラがある」と口に出ていました。そして書き始めても、その印象が消えないのです。

    「一言でかっこいい。オーラがある感じ。ペン自体にオーラがあるから、書いていてもそうなるんだと思う」

    ペンの佇まいが、書いている最中の感覚にまで及んでくる。そういう一本は、そうそうありません!

    デルタ 少数民族シリーズ バジャウ 万年筆のキャップに施された彫金
    金属部にはバジャウ族の文化に着想を得た意匠が刻まれています

    書きごたえの「充実感」がすごい

    デザインの話だけではありません。書いたときの手応えそのものに、はっきりとした満足感があるのです。

    「デザインもかっこいいけど、書きごたえの充実感がめちゃくちゃある。満足感に満たされる」

    細い・太い、なめらか・引っかかる。そういう軸とはまた別のところで評価したくなる一本、と言えばよいでしょうか!

    この手応えには、ちゃんと裏づけがあります

    バジャウは、同じデルタの中でも構造がはっきり違うのです。

    ペン先は#8サイズの14Kゴールド。デルタの多くのモデルがドイツJowo製のスチールニブ(#6サイズ)ですから、一回り大きな金ニブということになります。そこにバジャウ専用のエボナイト製ペン芯が組み合わされています。

    デルタ 少数民族シリーズ バジャウ 万年筆の#8サイズ14Kゴールドニブ
    #8サイズの14Kゴールドニブ。彫りも深く入っています

    インクの入れ方もピストン吸入式。カートリッジ・コンバーター両用式が多いデルタの中では、例外的な存在ですね。軸はレジンにスターリングシルバー(ヴェルメイユ)を組み合わせています。

    大きな金ニブ、専用のエボナイトペン芯、そしてピストン吸入。書いたときの充実感は、このあたりの積み重ねから来ているのかなと思います。なるほど納得です。

    388本限定と、専用のインクボトル

    バジャウは世界388本の限定生産品です。箱を開けますと、専用のインクボトルが一緒に収まっています。こういうの、嬉しいですよね♪

    デルタ 少数民族シリーズ バジャウ 万年筆と同梱の専用インクボトル
    専用のインクボトルが同梱されます

    バジャウ族は東南アジアの海に暮らしてきた人々で、「海の遊牧民」とも呼ばれます。ターコイズとオレンジ、そして砂のような色が混ざる軸を眺めていると、なるほどその名前だなあと納得がいきます。

    デルタ 少数民族シリーズ バジャウ 万年筆の化粧箱を開けたところ
    化粧箱を開けたところ

    ちなみにこうした限定生産品を当店でお出しできているのは、イタリアの取引先が希少なものも回してくれるからです。デルタ、レオナルド、ヴィスコンティあたりとは付き合いが長く、家族ぐるみでお付き合いさせていただいている先もあります。ありがたい話ですね。

    こんな方におすすめ

    – 書いている時間そのものに満足感がほしい方

    – 大きめの金ニブ(#8)とピストン吸入式を試してみたい方

    – 限定生産品の、意匠まで作り込まれた一本を探している方

    ▶ デルタ 限定生産品 少数民族シリーズ バジャウ 万年筆

    ▶ デルタ 取扱一覧

    ▶ Il Duomo 万年筆 取扱一覧

    それにしてもデルタは、「DV(ドルチェヴィータ)」とそれ以外で驚くほど印象が変わるブランドです。そのあたりはこちらにまとめました。

    ▶ デルタ(DELTA)の万年筆は「DV」と「それ以外」で別物です

    書き味やインクとの相性には個体差があります。実物の手応えを、ぜひ店頭やお問い合わせでお確かめくださいね。

  • デルタ(DELTA)の万年筆は「DV」と「それ以外」で別物です|ナポリのブランドと現行ライン

    こんにちは、万年筆のネットショップIl Duomoの店長の新方です。

    「デルタの万年筆」といえば、やっぱりあのオレンジと黒のドルチェヴィータ(現・DV)ですよね。当店へのお問い合わせも、ほとんどがDVです。

    でも実は、いまのデルタはDVだけではないのです。むしろこちらのほうが本数は多いくらい。

    そして検品を重ねていて、はっきり言えることがあります。デルタは「DV」と「それ以外」で、別のブランドかと思うくらい印象が違うのです!

    この記事では、そのDV以外のラインを、当店で実際に検品したときの写真とともにご紹介していきます。DVそのもののモデル違いについては別記事にまとめてありますので、そちらをどうぞ。

    ▶ DELTAデルタ・DVの各種モデルのサイズ・仕様の違いを説明します

    まず、デルタというブランドについて

    デルタ(DELTA)は1982年、南イタリアのナポリ生まれ。1994年のナポリG7サミットでは調印式にデルタの万年筆が使われ、一気に名前が知られました。日本では小説や映画の影響もあって、ドルチェヴィータに火が付きましたね。

    その後2017年から18年にかけて休業。そして2022年、満を持して本格再始動となりました。現在はニノ・マリノ氏が代表をつとめるマイオーラの工場の、別ブランドラインとして動いています。

    デルタ スパッカナポリ パラッツォ ルッフォ 万年筆の赤白マーブル軸
    付属の保証カードには maiorapen.com の表記が

    ちなみにこの「マイオーラの工場から出ている」という関係、付属の保証カードにもちゃんと出ています。カードにマイオーラのURLが刷ってあるんです。こういうところ、正直で良いですね!

    このあたりの経緯は、こちらの記事に詳しく書いてあります。

    ▶ ドルチェビータ万年筆の違いを比較|マイオーラ・レオナルド・デルタ各DV軸の選び方

    「DV」と「それ以外」は、別物と言い切れるくらい違います

    さあ、ここがこの記事でいちばんお伝えしたいところです。

    DVは、とにかくぶれません。クラシックで、王道で、安定している。長く定番を使いたいという方には、どれを選んでも大きく外れないシリーズです。

    ところがDV以外は、一本ずつ表情が違うのです。鉛筆のような手応えのものもあれば、さっぱり・あっさりした軽快なものもある。同じデルタの、しかも同じシリーズの中でもです!

    もちろんペンには個体差がありますから、ひとくくりにはできません。それでも、DVとそれ以外は違うと言い切れるくらいには違うのです。

    同じ「EF」なのに、逆の結果が出たことがあります

    う~む、と唸ってしまった実例をお出しします。2026年8月に検品した個体の記録です。

    検品した個体 字幅表記 実際に書いた印象
    インテーザ EF 少し固め。「鉛筆みたいな書き心地」。EFなのに、そこまでの細さは感じられず
    スパッカナポリ EF 線が薄い。極薄。日本製のEFより細いのでは?と思うほど
    サイン・オブ・タイム ネオクラシック – こちらも線が薄め。カリカリした感触はなし

    同じブランドの、同じEF表記で、太め寄りと極薄が並んでしまいました…!

    ただし、これはあくまで今回検品した数本の話であって、シリーズ全体の性質として断定できるものではありません。たまたまこうなった可能性も十分にあります。そこは正直にお伝えしておきますね。

    また、輸入万年筆は日本製より線が1段階ほど太く出る場合がある、というのが一般的な説明です。今回はそれとは逆の個体もあった、ということになります。どちらが正しいという話ではなく、それだけ幅があるのだとお考えいただくのが良いかなと思います。

    それでも、目安をお伝えするなら

    当店でお客様にご案内するときの、ざっくりした目安はこうなります。

    – DVは比較的太めに出る

    – DV以外は、日本製に近く細めに出る可能性が高い

    細さを重視される方は、ぜひDV以外のラインも候補に入れてみてください。逆に、しっかりした線がお好みならDVが素直です。字幅でお悩みでしたら、遠慮なくお問い合わせくださいね。

    DV以外の現行ライン

    インテーザ(Intesa)

    高品質なイタリア製レジンのマーブル軸を、職人さんが一本ずつ削り出したシリーズです。エメラルドグリーン、ダークブルー、ペトロールブルー、ライトブルー、レッド、イエロー、ホワイト。とにかく色が豊富で、どれにしようかな~と悩むのも楽しいところ♪

    デルタ インテーザ エメラルドグリーン 万年筆の緑マーブル軸
    インテーザ エメラルドグリーン。シルバートリムとの組み合わせ

    ペン先はドイツJowo製のスチールニブ。筆圧で線の太さに変化を出せるフレックス仕様もあります。

    デルタ インテーザ エメラルドグリーン 万年筆のJowoスチールニブ
    Jowo製のスチールニブ

    検品したエメラルドグリーンのEFは、少し固め。「鉛筆みたいな書き心地」というのが、いちばんしっくりくる表現でした。EF表記なのですが、そこまでの細さは感じません。

    デルタ インテーザ ダークブルー 万年筆の濃紺マーブル軸
    こちらはダークブルー。同じインテーザでも、ずいぶん印象が変わります

    ご購入前にひとつだけ!インテーザにはコンバーターが付属しません。ボトルインクをお使いになるご予定でしたら、別売のデルタコンバーターをあわせてご用意くださいね。もちろん、まずはカートリッジで始めていただいても大丈夫です。

    ▶ デルタ インテーザ エメラルドグリーン 万年筆

    スパッカナポリ(Spaccanapoli)

    スパッカナポリとは、ナポリの旧市街をまっすぐ貫いている有名な通りのこと。直訳すると「ナポリを割る」です。なんとも豪快な名前ですね!

    このシリーズは、その一帯に建つパラッツォ(宮殿・邸館)の名前が一本ずつに付けられています。ルッフォ、フィロマリーノ、セッラ カッサーノ、ドリア ダングリ、アルチヴェスコヴィレ、ダンジョの6色展開。名前を眺めているだけでも、ちょっとナポリを歩いている気分になります。

    デルタ スパッカナポリ パラッツォ ルッフォ 万年筆のスチールニブ
    パラッツォ ルッフォ。赤と白が流れるように混ざります

    検品したパラッツォ ルッフォのEFは、線が薄い。極薄と言っていいくらいでした。日本製のEFより細いのでは?と思ったほどです。

    それでいてカリカリした嫌な感触はなく、日本語を普段使いで書くのには向いているのではないかなと思いました。

    ペン先はJowo製のスチールニブ、インクはカートリッジ・コンバーター両用式です。

    ▶ デルタ スパッカナポリ パラッツォ ルッフォ 万年筆

    サイン・オブ・タイム ART EDITION(Signs of Time)

    このシリーズ、名前を並べてみると「おお!」となります。

    ケイブペインティング(洞窟壁画)、クラシカル・アート(古典)、メディエヴァル・アート(中世)、ルネサンス・アート、バロック、ロココ、ネオクラシック(新古典主義)、ロマンス(ロマン主義)。

    そう、美術史を時代の順にたどっていくシリーズなのです!洞窟の壁画から始まって、ちゃんと時代が進んでいく。こういう仕掛け、イタリアのブランドは本当に上手ですね。

    デルタ サイン・オブ・タイム ART EDITION ネオクラシックの化粧箱に描かれた新古典主義風の絵
    化粧箱にも、その時代の絵画を思わせる図像が

    検品したのは「ネオクラシック」。新古典主義は18世紀後半のヨーロッパで興った芸術運動で、古代ギリシャ・ローマの美学を理想とし、理性・秩序・均整を重んじた時代です。化粧箱の図像も、いかにもその時代らしい構図。細かいところまで作り込まれています。

    デルタ サイン・オブ・タイム ネオクラシック 万年筆のオレンジの炎のような軸
    サイン・オブ・タイム ネオクラシック。オレンジから赤に、黄色い流れが入ります
    デルタ サイン・オブ・タイム ネオクラシック 万年筆のゴールドニブ
    ゴールドトリムに合わせた金色のペン先

    ペン先はJowo製のスチールニブで、フレックス仕様もあります。検品した個体は、こちらも線が薄め。スパッカナポリと同じ日に検品したのですが、たまたま二本とも細い個体だったのかもしれません。

    ▶ デルタ サイン・オブ・タイム ネオクラシック 万年筆

    ▶ デルタ サインオブタイム ケイブペインティング 万年筆

    フィレンツェ(Firenze Stilografica)― 世界50本

    さて、ここからは少し特別な一本です。

    フィレンツェの象徴である百合(ジッリョ)の紋章が、軸に、天冠に、そしてペン先にまであしらわれています。ここまでやるか!というのが、実物を見たときの正直な感想でした。

    デルタ 限定生産品 フィレンツェ 万年筆と FIRENZE collection の冊子
    フィレンツェの街並みが刷られた専用の冊子が付きます
    デルタ フィレンツェ 万年筆のペン先に彫られたフィレンツェの百合の紋章
    ペン先にも百合の紋章。細かいですね
    デルタ フィレンツェ 万年筆の赤地に白の百合が並ぶ軸とキャップ
    赤地に白の百合が並ぶ軸

    軸はレジンにシルバー925のキャップリングを組み合わせ、14Kニブとスチールニブを合わせて世界50本という限定生産品。付属の冊子には、フィレンツェの万年筆店のためのコレクションであることが記されていました。

    こんな本数のものが、なぜ日本の当店に並んでいるのか。イタリアの取引先が、希少なものも回してくれるからなのです。デルタ、レオナルド、ヴィスコンティあたりとは付き合いが長く、家族ぐるみでお付き合いさせていただいている先もあります。

    こういう関係があって初めて手に入るペンというのは、確かにあるのですね。ありがたい話です。

    ▶ デルタ 限定生産品 フィレンツェ 万年筆(ゴールドトリム/スチールニブ)

    少数民族シリーズ(Indigenous People)

    世界各地の少数民族に着想を得た限定シリーズです。これまでにセンチネル族、シンブ、そしてバジャウが出ています。

    デルタ 限定生産品 少数民族シリーズ バジャウ 万年筆のターコイズとオレンジの軸
    バジャウ。海の民の名にふさわしい配色です

    このバジャウが、今回ご紹介する中でも作りが明らかに別格なのです。

    ペン先は#8サイズの14Kゴールドに、バジャウ専用のエボナイト製ペン芯。インクはピストン吸入式。軸はレジンにスターリングシルバー(ヴェルメイユ)を組み合わせ、世界388本の限定生産品となっています。

    そして書いたときの手応えが、これがまた他とはっきり違いまして…。ここは一本だけで別記事にしましたので、ぜひご覧ください。

    ▶ デルタ 少数民族シリーズ バジャウ(14K)検品レビュー|「書いてかっこいいと思ったのは初めて」

    結局、どれを選べばよいのか

    ここまでをざっくりまとめますね。

    – クラシックで王道の一本を、長く使いたい → DV(ドルチェヴィータ)

    – 色で選びたい、細めの線が好み → インテーザ、スパッカナポリ

    – テーマや物語のある一本がほしい → サイン・オブ・タイム、少数民族シリーズ

    – 限定品を狙いたい → フィレンツェ、バジャウ

    – 書いている時間そのものを味わいたい → バジャウ

    くり返しになりますが、DV以外は一本ずつ表情が違います。ここに書いたのは、あくまで当店で検品した個体の記録です。

    気になるモデルがありましたら、実際にどうだったかをお答えできますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。みなさんがお好みの一本をお迎えできると良いなと思います。

    ▶ デルタ 取扱一覧

    ▶ Il Duomo 万年筆 取扱一覧

    あわせて読みたい

    ▶ DELTAデルタ・DVの各種モデルのサイズ・仕様の違いを説明します

    ▶ ドルチェビータ万年筆の違いを比較|マイオーラ・レオナルド・デルタ各DV軸の選び方

    ▶ Leonardoレオナルドの万年筆の特徴!書き味は?おすすめペン&気を付けること

  • 初心者向け万年筆おすすめ 2026年版 ― 価格帯別・選び方・失敗しないコツ

    「万年筆を始めてみたいけど、種類が多すぎてどれを選んだらいいかわからない」── そんな初心者の方に向けて、2026年版 初心者向け万年筆おすすめを、価格帯・選び方・使い始めのコツまでまとめてご紹介します。万年筆は使い始めれば一生の趣味になりうる筆記具。最初の一本選びは慎重かつ楽しく行いたいものです。

    本記事で紹介する万年筆はすべて、ヨーロッパ高級万年筆の正規取扱店Il Duomo(イル・ドゥオモ)でお求めいただけます。専門スタッフによるインク通し・書き味チェック・検品済みで、初心者の方も安心です。

    万年筆を選ぶ前に ― 3つの基本ポイント

    1. ニブ(ペン先)の太さを決める

    万年筆のニブには「EF(極細)」「F(細字)」「M(中字)」「B(太字)」などの太さがあります。日本語を書くならEF〜F、英語や署名ならM〜Bがおすすめ。初心者はバランスの取れたFまたはMが万能です。

    2. ニブの素材を選ぶ

    主にスチール、14K、18Kの3種類。スチールはしっかりとした書き味で安価。14K・18Kはしなりがあり柔らかな書き味で価格は上がります。最初の一本はスチールから始めて、書き慣れてから金ニブに進むのが定番です。

    3. インクの吸入方式を選ぶ

    カートリッジ式(交換タイプ)は手軽、コンバーター式(ボトルインクから吸入)は本格派。コンバーターは別売りの場合もあるので購入時に確認しましょう。最近は「両用式」で両方対応が主流です。

    検品してわかった本音|「書き心地」と「値段」は必ずしも比例しません

    価格帯の話に入る前に、たくさんの万年筆を検品してきた立場から、正直にお伝えしたいことがあります。書き心地は、ペンによって本当に全然ちがいます。そして――値段やブランドとは、必ずしも比例しません。「高い=書きやすい」でも「有名ブランド=自分に合う」でもなく、書き味の好みはもっと個人的なものです。だからこそ、下の価格帯はあくまで目安。まずは試し書きで「自分の手に合う一本」を見つけるのが一番の近道です。

    一方で、ある程度の金額になってくると、書き味とは別の魅力が出てきます。存在感というか、オーラのようなもの。手に取った瞬間に「かっこいい」「佇まいが圧倒的にちがう」と感じさせる一本があるのも事実です。実用の書き味と、所有する満足感――この2つを分けて考えると、予算の決め方がぐっとラクになります。

    価格帯別 初心者向けおすすめ万年筆 ― 2026年版

    〜2万円台:エントリーモデル

    初めての万年筆として最適な価格帯。スチールニブで書き味もしっかり、デザインも豊富です。

    ビスコンティ ミラージュ / ミュトス シリーズ

    イタリア万年筆ブランド・ビスコンティのエントリーライン。レジン素材で軽量、宝石をイメージしたカラーバリエーション(コーラル・アンバー・エメラルド)が魅力。後継のミュトスはギリシャ神話の神々(アポロン・ハデス・アテナ・デメテル)モチーフ。

    レオナルド モーメントゼロ シリーズ

    イタリア・ナポリ発のレオナルド。クラシカルなデザインに豊富なカラーで万年筆ファンに人気。スチールニブが滑らかで、初心者にも書きやすい一本です。

    3〜7万円台:本格的な書き味の入門

    14Kニブが選択肢に入る価格帯。書き味の柔らかさ・しなりを楽しめるようになります。

    デルタ ライトバランス / DV シリーズ

    イタリア・デルタの軽量設計シリーズ。長時間筆記でも疲れにくく、ビジネスシーンでも使いやすい。

    アウロラ イプシロン スタジオーネ

    イタリア老舗ブランド・アウロラの中位ライン。季節をテーマにしたカラー(コルチナ・トロペアなど)が美しく、所有満足度も高い。

    7〜15万円台:長く愛用できる一本

    ブランドのフラッグシップ手前。書き味・所有満足度ともに上質で、ビジネス・記念日のプレゼントにも最適。

    ビスコンティ ヴァンゴッホ コレクション

    画家フィンセント・ファン・ゴッホの絵画から色彩を抽出した名作シリーズ。「星月夜」「ひまわり」「カラスのいる麦畑」など、美術ファンにも人気。

    レオナルド モーメントマジコ / モーメントゼログランデ

    レオナルドの中位〜上位ライン。素材・カラー・ニブ選択肢が豊富で、自分だけの一本を作る楽しみがあります。

    15万円〜:一生モノのフラッグシップ

    所有することそのものが満足感を生む、コレクター級の万年筆。

    ビスコンティ ホモサピエンス オーバーサイズ

    エトナ火山の溶岩素材を使ったビスコンティの代表作。マットな質感と独特の重量感は他のどの万年筆にもない存在感。

    ピナイダー ラ・グランデ・ベレッツァ

    フィレンツェの伝統的なピナイダー。フォージドカーボンや限定素材を使ったハイエンドモデル。

    初めての万年筆 ― 失敗しない選び方5つのコツ

    1. 用途を明確にする

    「ビジネス手帳に使う」「日記用」「ギフト用」「コレクション目的」など、用途を決めると選びやすくなります。日々の手帳記入なら細字、署名やノート書きなら中字、というように。

    2. 試し書きをする

    可能なら専門店で試し書きを。Il Duomoでは東京都北区王子の実店舗にて試し書き可能。書き味は個人差があるので、実際に握って書いてみるのが一番。

    3. インクとの相性を考える

    万年筆メーカーの純正インクから始めるのが無難。色インク派なら、最初から色インクを楽しむのも一案です。

    4. ニブ調整サービスを活用する

    専門店ではニブ調整サービス(自分の握り癖や筆圧に合わせて微調整)を受けられることがあります。Il Duomoでも対応可能。

    ▶ Il Duomoの検品現場から(店長の実話)

    検品するとインクの出のムラ・ペン先のカリカリとした違和感を感じる事があります。だから、Il Duomoでは、1本1本丁寧に検品をし、違和感があるものはまず簡単な調整を行います。その上で改善されない場合には、お客様ご本人に状況をお伝えし、そのまま発送するか、ペンドクターによる調整を施すか、ご希望をお聞きした上で進めています。

    5. メンテナンスを学ぶ

    長く使うには定期的なインク洗浄が必要。専門店で教えてもらうか、メーカー公式サイトで手順を確認しましょう。

    万年筆 初心者のよくある質問(FAQ)

    万年筆は左利きでも使える?

    使えます。ただしインクの乾きを考慮し、速乾性のインクを選ぶか、書く角度を工夫すると快適です。

    カートリッジとボトルインク、どちらがいい?

    手軽さならカートリッジ、コスパとインクバリエーションを楽しむならボトルインク+コンバーター。両方使える「両用式」が初心者に最適です。

    金ニブとスチールニブ、どちらが書きやすい?

    書き味は好み次第。金ニブはしなりがあり柔らかな書き味、スチールニブはしっかりとした書き味。最初の1本はスチール、慣れたら金ニブに進むのが定番です。

    毎日使わないとダメ?

    理想は週に数回。長期間使わないとインクが乾燥して詰まるため、使わない場合はインクを抜いて洗浄保管がおすすめです。

    買ったあとも安心 ― 購入後の調整・修理

    初めての一本で気になるのが「もし調子が悪くなったら?」という点。Il Duomoでは購入後のトラブルにも対応しています。国内で調整できるものは店頭で、メーカー修理が必要なものは本国への修理手配まで、専門スタッフがサポートします。

    ▶ 購入後のアフター・修理の実話

    スクリーボ万年筆を購入されたお客様から、約2年後にインク吸入不良のご相談を受けました。使用頻度や使用していたインクなど状況をお伺いし、ホームケアが難しいと判断されたため当店にお送りいただき、本国へ修理を依頼しました。

    海外ブランドの万年筆は「買った後どうすればいいの?」と不安になりがちですが、正規取扱店なら購入後もこうしたサポートを受けられます。長く使う道具だからこそ、買う場所選びも大切です。

    まとめ ― 一生の趣味になる最初の一本を

    万年筆は使えば使うほど自分の書き癖に馴染んでいく、一生の趣味になりうる筆記具です。最初の一本は、価格よりも「気に入ったデザインかどうか」「手に馴染むかどうか」が大切。本記事で紹介したヨーロッパ高級万年筆ブランドはどれも長く愛用できる名品ばかりです。

    正規取扱店Il Duomo(イル・ドゥオモ)では、専門スタッフがインク通し・書き味チェック・検品を行ってから発送。初心者の方の最初の一本選びにも、専門スタッフが丁寧にアドバイスします。

    ▶ Il Duomo で初心者向け万年筆を探す

  • ビスコンティ コメディア パオロ&フランチェスカ(F)検品レビュー|“重厚感”と海外Fらしいなめらかさ

    ビスコンティ コメディア パオロ&フランチェスカ(F)検品レビュー|“重厚感”と海外Fらしいなめらかさ

    ⑤ ビスコンティ コメディア パオロ&フランチェスカ(F)

    ビスコンティ コメディア パオロ フランチェスカ 万年筆
    ビスコンティ コメディア パオロ&フランチェスカ

    こんにちは、Il Duomoの店長の新方です。

    ビスコンティ「コメディア」パオロ&フランチェスカ、Fを検品しました。コメディアはダンテの『神曲(La Divina Commedia)』に着想を得たシリーズで、「パオロ&フランチェスカ」は神曲・地獄篇に登場する有名な恋人の名。背景の物語性も、このペンの魅力のひとつです。

    手に取ってまず出たのが「重さが違うね。重厚感がある」という一言。持つだけで満足感のある一本です。

    書き味は「すごく滑らか」「海外産のFって感じ」

    試筆すると「うーん、すごく滑らか。あ、F、海外産のFって感じ」。④のミケランジェロと同じビスコンティでも、重量感と字幅の出方で個性がはっきり分かれます。「ビスコンティは綺麗だな」と、軸の美しさにも自然と声が上がりました。

    ビスコンティ コメディア 箱 万年筆
    COMEDIAの化粧箱とともに

    同じFでも、インクで表情が変わる

    検品では「インクの濃さによって全然形が違う」という話も出ました。同じFニブでも、インクやセッティングで線の表情が変わるのが万年筆の奥深いところ。自分好みのインクと組み合わせて育てる楽しみがあります(このあたりは個体差・組み合わせによります)。

    ビスコンティ コメディア 軸 デザイン
    重厚感のある軸デザイン

    こんな方におすすめ

    – ずっしりした重厚感のある一本が欲しい方

    – 海外Fらしい、しっかりしたなめらかさが好みの方

    – ビスコンティの軸の美しさ・物語性に惹かれる方

    ▶ ビスコンティ 取扱一覧

    ▶ ビスコンティ ミケランジェロ

    ▶ Il Duomo 万年筆 取扱一覧

    書き味やインクとの相性には個体差があります。実物の重みと走りを、ぜひ店頭やお問い合わせでお確かめください。

  • ビスコンティ ミケランジェロ(F)検品レビュー|「字幅がすごい綺麗」、そして“紙で化ける”一本

    ビスコンティ ミケランジェロ(F)検品レビュー|「字幅がすごい綺麗」、そして“紙で化ける”一本

    ④ ビスコンティ ミケランジェロ トランスルーセントブルー(F)

    ビスコンティ ミケランジェロ トランスルーセントブルー 万年筆
    ビスコンティ ミケランジェロ。透明感のあるトランスルーセントブルー

    こんにちは、Il Duomoの店長の新方です。

    ビスコンティ「ミケランジェロ」トランスルーセントブルー、Fを検品しました。ビスコンティはイタリア・フィレンツェのブランドで、軸の美しさに定評があります。書き出してすぐ「問題なく書けます。字幅がすごい綺麗」と声が出た、気持ちよく走る一本でした。

    「同じFでも、ニブによって全然違う」

    検品で改めて実感したのが、「同じFでも、ニブによってだいぶ感覚が違う」ということ。先に試した別のペンは少しカリッとしていましたが、こちらはより穏やかでなめらか。「とても滑らかで良かったです。最高」と、素直な感想が出ました。同じ字幅表記でも、ブランドやニブで書き味がこれだけ変わるのは万年筆の面白いところです。

    ビスコンティ ミケランジェロ ニブ F
    彫りの入ったニブ

    “紙で化ける”── 裏抜けしない安心感

    このペンで一番盛り上がったのが、紙の話でした。「やっぱ紙って大事なんだなぁ。紙が違うだけで全然書き心地が変わる。気持ちいい」。

    そして「裏抜けしないっていうのは一個大きい。にじまない、ボールペンと違って」という観察も。良い紙と合わせると一気に表情が良くなるので、「紙とセットで贈っても良さそうだね」という話にもなりました。万年筆のプレゼントを考えている方が、相性の良い紙ごと提案するのは確かに気が利いています。

    ビスコンティ トランスルーセントブルー 軸 透け感
    光を通すトランスルーセントブルーの軸

    こんな方におすすめ

    – なめらかに、気持ちよく書きたい方

    – 裏抜け・にじみの少ない実用性を重視する方

    – 上質な紙と合わせて万年筆の時間を楽しみたい方

    ▶ ビスコンティ 取扱一覧

    ▶ ビスコンティ コメディア

    ▶ Il Duomo 万年筆 取扱一覧

    字幅や書き味には個体差があります。気になる方は、ぜひ実物でお確かめください。

  • レオナルド Power of Flower(MZG 2.0・EF)検品レビュー|花をまとった限定樹脂と、レオナルドらしい“カリッ”

    レオナルド Power of Flower(MZG 2.0・EF)検品レビュー|花をまとった限定樹脂と、レオナルドらしい“カリッ”

    ③ レオナルド モーメントゼロ・グランデ 2.0「Power of Flower」(EF)

    レオナルド Power of Flower MZG 2.0 万年筆 検品
    Power of Flower。花をテーマにした限定樹脂の軸

    こんにちは、Il Duomoの店長の新方です。

    レオナルド モーメントゼロ・グランデ(MZG)2.0「Power of Flower」のEFを検品しました。花をテーマにした限定樹脂のシリーズで、軸の表情が華やかな一本です。

    太軸とピストン式

    グランデ(MZG)2.0は、お尻側を回してインクを吸い上げるピストン吸入式。検品では「軸がちょっとこう太いっていうか」という、しっかりした太軸の存在感が印象的でした。長めの筆記でも安定して握れます。

    レオナルド Power of Flower 箱 万年筆
    化粧箱とともに

    書き味

    この個体も極細寄りで、「やっぱりちょっとカリっという感じが…でもすごくいい」という評価でした。①②と同じく、レオナルド共通の“カリッ”をベースに、書き進めながら自分の手に馴染ませていくタイプです。

    2026年8月 追記:その後、同じ Power of Flower のMを検品したところ、「なめらか。ただただなめらかで、とろけるような書き心地」という、EFとはまるで違う手応えでした。ソットボスコも「カリではない」という評価でしたので、同じレオナルドでも字幅やモデルで表情が変わります。ここで書いた「レオナルド共通の“カリッ”」は、あくまでEFなど細字での話としてお読みください。ブランド全体の書き味はレオナルドのブランド記事にまとめています。

    レオナルド Power of Flower 軸 限定樹脂
    華やかな限定樹脂の軸(見た目の詳細は追記予定)

    こんな方におすすめ

    – 太軸のしっかりした握り心地が好きな方

    – ピストン式の構造を楽しみたい方

    – 華やかな限定樹脂の軸に惹かれる方

    ▶ レオナルド モーメントゼロ・グランデ 取扱一覧

    ▶ レオナルド モーメントゼロ(標準)

    ▶ Il Duomo 万年筆 取扱一覧

    各色とも世界限定の少数生産です。書き味には個体差がありますので、気になる方は実物でお確かめください。

    ※具体的な色名(Power of Flowerのカラー)・軸の見た目解説は、検品時に触れていないため後追記。

  • レオナルド モーメントゼロ(EF)検品レビュー|「これ当たり」と声が出た“エアリー”な一本

    レオナルド モーメントゼロ(EF)検品レビュー|「これ当たり」と声が出た“エアリー”な一本

    ② レオナルド モーメントゼロ Angel Skin(胡蝶蘭・EF)

    レオナルド モーメントゼロ 万年筆 検品 EF
    今回検品した一本。淡い色合いの軸が上品

    こんにちは、Il Duomoの店長の新方です。

    レオナルド モーメントゼロの、淡い色合い(Angel Skin)のEFを検品しました。検品中、思わず「これはいいな。これ当たりだと思う」と声が出た、相性の良い一本でした。

    書き味は「軽い」「エアリー」

    試筆して最初に出た言葉が「軽いって感じ」「エアリーって感じ」。スタッフ同士で「そういうの分かりやすいね、軽いタッチみたいな」と頷き合うほど、ふわっと運べる書き味でした。①で紹介した14Kの“シャリ”とは対照的で、肩の力を抜いて書ける軽快さがあります。

    傾けて書くと「やっぱりカリッとする感じはある。全然OK」とのこと。極細でも引っかかりすぎず、扱いやすい印象です。

    レオナルド モーメントゼロ Angel Skin 軸
    淡く上品な軸(見た目の詳細は追記予定)

    EFと“手帳”

    「細い、ちゃんとEFだ」と確認できる、しっかりした極細。検品では「これ、手帳とかに良さそうだね」という意見で一致しました。5mm方眼にみっちり書きたい方、生活の一部として毎日使いたい方には、この軽さ+極細の組み合わせがよく効きます。「実生活で毎日使うならEFがいいかも」という声も出ていました。

    レオナルド モーメントゼロ Angel Skin 万年筆 箱
    化粧箱とともに

    こんな方におすすめ

    – 軽いタッチで毎日気軽に使いたい方

    – 手帳・5mm方眼に細かく書き込みたい方

    – 上品で淡い色合いの軸が好きな方

    ▶ レオナルド モーメントゼロ 取扱一覧

    ▶ レオナルド 14K モデル

    ▶ Il Duomo 万年筆 取扱一覧

    気になる方は実物でお確かめいただくのがおすすめです(書き味・表情には個体差があります)。

    ※色名・見た目(Angel Skin=胡蝶蘭の風合い等)の詳しい解説は、検品時に触れていないため後追記。

  • レオナルド モーメントゼロ 14K・EFを検品レビュー|“シャリッ”は「かき氷」、書くほど馴染む書き味

    レオナルド モーメントゼロ 14K・EFを検品レビュー|“シャリッ”は「かき氷」、書くほど馴染む書き味

    ① レオナルド モーメントゼロ 14K(EF・レジン軸)

    レオナルド モーメントゼロ 14K EF 万年筆 検品
    今回検品したレオナルド モーメントゼロ。14Kゴールドニブの一本

    こんにちは、Il Duomoの店長の新方です。

    入荷したレオナルド「モーメントゼロ」14Kゴールドニブ・EF(極細)を、スタッフと一本ずつ検品しながら書き味を確かめました。結論から言うと、“なめらか”というより、紙を細かく削るような「シャリッ」とした手応えが個性のペンです。これを心地よいと感じるかは好みが分かれるところなので、検品で実際に出た言葉をそのままお伝えします。

    レオナルドはイタリアの工房系ブランドで、レジン(樹脂)軸の発色の良さに定評があります。モーメントゼロはその顔とも言えるシリーズです。

    まず「軸が綺麗だね」から始まった

    ニブを試す前に、つい「軸が綺麗だね」と声が出ました。レジン(樹脂)軸ならではの深い発色です。ニブは14Kのゴールド。やわらかさを過度に期待すると拍子抜けするかもしれませんが、適度なコシがあって線がブレにくい印象でした。

    レオナルド 14K ゴールドニブ EF
    14Kゴールドのニブ

    「パリパリ」「シャリ」「カリッ」── 書き味の本音

    下ろしたてを試すと、一人が「ちょっとパリパリするね」「ちょっと張り付く」。別のスタッフは「俺は全然いいって思ってる。滑らかとは言わないけど」。この感じ方のすれ違いが面白くて、要するに“つるつる”ではないけれど、嫌な引っかかりでもないのです。

    言葉を探していくうちに、いちばんしっくり来た表現がこれでした。

    「カリッてかシャリって感じ。いいね、シャリ感がある。かき氷って感じ。…ガリガリ君ではない」

    “かき氷のシャリ”── これがこのペンの書き味を見事に言い当てていました。氷をザクザク削るのではなく、繊細にシャリッと削る、あの感触です。

    書くほど「馴染む」のが海外ニブ

    「そのシャリッと感も、結局書いていけば馴染んでくるんだろうね」「自分の書き方に合わせていくっていう」── これが検品での共通見解でした。

    最初から完成された国産の書き味とは違い、使いながら自分の一本に育てていくのが海外ペンの楽しみ。「それを楽しむのが海外。日本のものはもう出来上がっちゃってるからね」という一言が、このペンの性格をよく表しています。インクフローは良好で、かすれは出ませんでした。

    EF(極細)という字幅について

    海外のEFは、日本のFよりさらに細く感じることが多いです。「日本人は漢字があるから」と検品でも話題になりましたが、漢字をびっしり書く方、5mm方眼の手帳に細かく書き込みたい方には、この細さが効いてきます。

    一方で、極細ゆえに抵抗感は強めに出やすい字幅でもあります。なめらかさを最優先したい方は、もう一段太い字幅も候補に入れてみてください(このあたりは個体差もあります)。

    紙との相性

    検品中に何度も出たのが「紙にもよる」という言葉でした。にじみやすい紙だと本来の良さが出にくく、相性の良い上質紙と合わせると印象が大きく変わります。

    レオナルド モーメントゼロ レジン軸 インク
    レジン軸の発色。付属のインクとともに

    こんな方におすすめ

    – 細字でびっしり書きたい方

    – “つるつる”より、紙の感触が伝わる筆記が好きな方

    – 使いながら自分の一本に育てる過程を楽しみたい方

    ▶ レオナルド 取扱一覧

    ▶ ビスコンティ ミケランジェロ

    ▶ Il Duomo 万年筆 取扱一覧

    同じモデルでも一本ごとに表情が違うのが万年筆です。気になる方は、ぜひ実物の感触を確かめてください。