2022年秋、デルタ復活という一報を受けて驚きとともに喜ばれた方も多かったでしょう。
最初に出した復活の一手としては、
数の少ないセルロイド軸をデルタは発売しました。
その後明けて2023年の2月、とうとうかつてのドルチェヴィータ軸をデルタはリニューアルして発売!
多くの世界の万年筆ユーザーが、いったいどのようなペンが出るのかと固唾をのんで見守っていたと思います。

こちらはもう品切れですが、デルタ復活初手!の「デルタ アニバーサリー 1982-2022 ”39+1” Delta Anniversary 」。
ライトバランスシリーズと同じ機構で、セルロイド軸でできています。
なぜドルチェヴィータに似た軸がたくさん出ているのか
さて、おさらいするとデルタはナポリにて3人のオーナーが提携し1982年創業。
日本では、小説と映画「クローズドノート」でもともと人気だったドルチェヴィータに火が付きました。
ナポリの太陽を思わせるあかるいオレンジ色は憧れの的となりました。
しかし、いろいろあって2017年に休業を発表。
あかるいオレンジ軸がいなくなってしまった万年筆界。
その後デルタの後継としてレオナルド・オフィチーナ・イタリアーナ(オーナーはデルタの創業者の3人のうちのひとり)が登場。
間を埋めるようにその後、アウロラが「オー・ソレ・ミオ」を出したり
レオナルドのオレンジ×紺軸が日本限定で発売されたりと
ドルチェヴィータに似たペンがいくつか作られました。
しばらくして、2020年末、デルタの元オーナーだったニノ・マリノ氏が
ナポリで「マイオーラ」に参画。
2021年にはミト・オリジンというドルチェヴィータによく似たペンを発売。
翌年にはレオナルドから「DNA」という軸が登場!
DNAって、遺伝子って、‥‥!ドルチェヴィータDNAを真に受け継いでいるのはうちだ!というネーミング。
しかも、モーメントマジコというシリーズから出ているのに、DNAだけがキャップリングが違ったりと
かなり気合が入っている。
かなり気合が入っている。
そんなこんなしているうちにデルタ復活、と。
大人の事情で「DolceVita」の名は使えず「DV」としてまた世界に放たれました。
オレンジ軸の戦いの火ぶたが切って落とされた…?
イタリア人って情熱的で、自己表現への意欲がすごいのです。
遠くからではありますが、イタリア人と接していると、日本人と大事にしている価値観が全く違うな~と感じることが多々あり、
素敵な面もたくさんみることができます。
が、譲れない部分が多いので、オレンジ軸が何種もできるわけですね…。(選ぶ側からすると、嬉しいかと思いますが。)
素敵な面もたくさんみることができます。
が、譲れない部分が多いので、オレンジ軸が何種もできるわけですね…。(選ぶ側からすると、嬉しいかと思いますが。)
振り返ると、3人のオーナーだったうち、レオナルドに参画した方はスタイリッシュなのが好みで
ニノ・マリノさんがイタリアらしさにこだわった結果の、決裂と復活なのかなと思います。
ニノ・マリノさんがイタリアらしさにこだわった結果の、決裂と復活なのかなと思います。
どのペンも、とても素敵なので、みなさんがお好みのものをお迎えできると良いなと思います。
ちなみに現在のデルタのオーナーはマイオーラのオーナーと同じニノ・マリノ氏なので
この二つは似ていますが、違いもあるので、ぜひチェックしてみてください。
(この記事を書いた時点ではミッドサイズが入荷されていませんでしたので、DVプレミアとの比較になっています。いずれミッドサイズも追記しますので、ご了承ください)
DVプレミアとオリジナルミディアムの比較はこちらの記事に詳しいです。
それぞれの違いを説明
さあ、3本並べていきます。

う~む、よく似ていますね。
黒×オレンジで、キャップリングがデザインされていて、
天冠と尻軸部が円錐、という点は共通しているよう。
まずスペックを見ていきましょう。
デルタ DV プレミア(スチールニブ)
| 素材 | レジン、シルバー925(キャップリング)、パラジウムトリム | ||
| キャップタイプ | ねじ式 | ||
| ペン先 | スチール | ||
| 文字幅 | EF/F/M/B/STUB(1.1mm/1.5mm) | ||
| インク方式 | カートリッジ・コンバータ両用式 | ||
| インク容量 | — | ||
| キャップポスト時の長さ | 約17.1cm | ||
| 収納時の長さ | 約14.7cm | ||
| 胴軸部の長さ | 約13.4cm うちニブの長さ:約2.3cm | ||
| キャップの長さ | 約6.7cm | ||
| 最大軸径 | 胴軸:約1.53cm⌀ キャップリング:約1.74cm⌀(クリップ含む:約1.94cm⌀) | ||
| 重量 | 約35g 胴軸のみ:約23g | ||
| その他 | — | ||
デルタ DV プレミア(14K)
| 素材 | レジン、シルバー925(キャップリング)、パラジウムトリム |
| キャップタイプ | ねじ式 |
| ペン先 | スチール |
| 文字幅 | EF/F/M/B/STUB(1.1mm/1.5mm) |
| インク方式 | カートリッジ・コンバータ両用式 |
| インク容量 | — |
| キャップポスト時の長さ | 約17.1cm |
| 収納時の長さ | 約14.7cm |
| 胴軸部の長さ | 約13.4cm うちニブの長さ:約2.3cm |
| キャップの長さ | 約6.7cm |
| 最大軸径 | 胴軸:約1.53cm⌀ キャップリング:約1.74cm⌀(クリップ含む:約1.94cm⌀) |
| 重量 | 約35g 胴軸のみ:約23g |
デルタ オリジナルミッドサイズ(追記中!)
マイオーラ オリジン スチールニブ
| 素材 | レジン、シルバー925(キャップリング) | ||
| キャップタイプ | ねじ式 | ||
| ペン先 | スチール | ||
| 文字幅 | EF/F/M/B/STUB | ||
| インク方式 | カートリッジ・コンバーター両用式(コンバーター付属) | ||
| インク容量 | — | ||
| キャップポスト時の長さ | 約17.7cm | ||
| 収納時の長さ | 約15.0cm | ||
| 胴軸部の長さ | 約13.4cm | ||
| キャップの長さ | 約6.8cm | ||
| ペン先の長さ | 約2.4cm | ||
| 最大胴軸径 | 約1.6cm⌀ | ||
| グリップ部軸径 | 約1.33cm⌀ | ||
| キャップ部最大径(クリップ含む) | 約1.97cm⌀ | ||
| 重量 | 総重量約39g キャップ約13g 軸のみ26g | ||
| その他 | — | ||
マイオーラ オリジンK 14K
| 素材 | レジン、シルバー925(キャップリング) | ||
| キャップタイプ | ねじ式 | ||
| ペン先 | 14K | ||
| 文字幅 | EF/F/M/B | ||
| インク方式 | ピストン吸入式 | ||
| インク容量 | — | ||
| キャップポスト時の長さ | 約17.7cm | ||
| 収納時の長さ | 約15.0cm | ||
| 胴軸部の長さ | 約13.4cm | ||
| キャップの長さ | 約6.8cm | ||
| ペン先の長さ | 約2.4cm | ||
| 最大胴軸径 | 約1.6cm⌀ | ||
| グリップ部軸径 | 約1.33cm⌀ | ||
| キャップ部最大径(クリップ含む) | 約1.97cm⌀ | ||
| 重量 | 総重量約37g キャップ約12.5g 軸のみ約24.5g | ||
| その他 | — | ||
レオナルド モーメントマジコ DNA(スチールニブ/14Kニブとありますが、スペックが同じなので1つにします)
| 素材 | レジン ペン芯: ABS樹脂 |
| キャップタイプ | ねじ式 |
| ペン先 | スチール |
| 文字幅 | EF/F/M/B/STUB(1.1mm)/エラスティックEF(ロジウムトリム仕様のみ)/エラスティックF(ロジウムトリム仕様のみ) |
| インク方式 | ピストン吸入式 |
| インク容量 | 約1.5ml |
| キャップポスト時の長さ | 約16.9cm |
| 収納時の長さ | 約14.5cm |
| 胴軸部の長さ | 約13.2cm |
| 最大軸径 | 胴軸径:約1.40cm⌀ グリップ径:約1.12cm⌀ キャップ径(クリップ除く):約1.55cm⌀ |
| 重量 | 約23.8g |
| その他 |
ざっくりとした違い
デルタ・マイオーラ・レオナルドのオレンジ軸たちのざっくりとした違いは
14K・18K・スチールニブの違いやペン先素材についてはこちらの記事もどうぞ。
大きさ・長さ
マイオーラが一番大きい
レオナルドは長細い
デルタは中間のイメージ(長さは実はデルタがいちばん短い)
レオナルドは長細い
デルタは中間のイメージ(長さは実はデルタがいちばん短い)
太さ・重さ
マイオーラが一番太くて重い(かつ長い)
レオナルドが一番軽くて細い
デルタは中間
レオナルドが一番軽くて細い
デルタは中間

キャップ
デルタ・マイオーラはシルバー925を使用した、職人手彫り(金の場合はバーメイル仕様)
デルタのキャップリングはレジンで挟んでいる
レオナルドはレーザー刻印
デルタのキャップリングはレジンで挟んでいる
レオナルドはレーザー刻印
クリップ周りの金属が、レオナルドのみ無い(よりスタイリッシュな印象)


文様の専門家ではないのですが、
キャップリングデザインは、マイオーラとデルタは歴史的にみると地中海スタイル(ギリシャ・オリエント文化)、レオナルドはルネサンス以降というイメージ。
キャップリングデザインは、マイオーラとデルタは歴史的にみると地中海スタイル(ギリシャ・オリエント文化)、レオナルドはルネサンス以降というイメージ。
ニノ・マリノ氏はわりとプリミティブなものが好きで、歴史・文化、古くからある感情を大事にしたい、
レオナルドのオーナーさんは人間中心主義というか、理性を大事にしていて、なるべく均一に、なるべく人間が使いやすいようにしたい、という思想がうかがえます。
レオナルドのオーナーさんは人間中心主義というか、理性を大事にしていて、なるべく均一に、なるべく人間が使いやすいようにしたい、という思想がうかがえます。
デザインから見る人間性。おもしろい。
吸入式
スチールニブの場合、デルタとマイオーラがコンバーター/カートリッジ両用式
レオナルドはスチールニブ、14Kどちらも吸入式
デルタとマイオーラは尻軸キャップを外すタイプ
レオナルドはスチールニブ、14Kどちらも吸入式
デルタとマイオーラは尻軸キャップを外すタイプ
どれも吸入式はインク窓つき

(この写真では、マイオーラのみスチールニブとなっています。)
レジンの色
レオナルドはやや黄味がかっており、薄めのオレンジ。パールっぽい印象
デルタとマイオーラは酷似している(同じ?)
ひとつひとつのクラックが大きく、ゼリーっぽい印象
デルタとマイオーラは酷似している(同じ?)
ひとつひとつのクラックが大きく、ゼリーっぽい印象

造り
デルタとマイオーラは、以前のデルタと同じような造りと思われ、キャップリングをはじめ手作り感がある
レオナルドは工業製品っぽいスマートな印象
レオナルドは工業製品っぽいスマートな印象

書き味
どれもJOWO製のペン先で、フローが良く、滑らかで実用的な書き味はとても似ている
レオナルドのほうがやや精密さでは軍配があがる
ニブの大きさは同じ
レオナルドのほうがやや精密さでは軍配があがる
ニブの大きさは同じ

トリム
デルタは、スチールニブ/14Kニブどちらとも、ゴールド/パラジウムトリムが選べます
マイオーラはスチールニブがパラジウム、14Kがゴールドと決まっています
レオナルドはスチールニブ/14Kニブどちらとも、ゴールド/ロジウムトリムが選べます
マイオーラはスチールニブがパラジウム、14Kがゴールドと決まっています
レオナルドはスチールニブ/14Kニブどちらとも、ゴールド/ロジウムトリムが選べます
マイオーラ・オリジンは特筆すべき点としてはまず「大きい」 ということ。
収納時で15㎝、最大胴軸径が1.6㎝Φと、 万年筆の王様とよばれるモンブラン149とほぼ同じ大きさなので す。
太いので長時間筆記をしても疲れないというメリットもあります。
また、キャップリングは手彫りのスターリングシルバー( オリジンKはバーメイル仕様)ということで、 ドルチェビータの雰囲気にとても似ています。
一方でレオナルドDNAは、手軽に使いやすい大きさで、 太さもそこまでなく、最大軸径1.4㎝Φ。
一方でレオナルドDNAは、手軽に使いやすい大きさで、
キャップリングはレーザー刻印です。
デザインは、オリジンと比べるとキャップが長めなので、
すごくスタイリッシュで現代的な印象を受けます。
レオナルドもナポリにありますが、世界を視野に入れているのか、ミラノっぽいデザインといいますか、アーバンなイメージです。
デルタDVはというと、こうしてみると大きさや太さは中間に位置します。
以前のデルタ・ドルチェヴィータと比べると、
以前のドルチェヴィータ・ミディアムとドルチェヴィータ・オーバーサイズの中間のサイズとして作られているようです。
キャップリングはレジンで挟んでいるところ以外は以前のままのデザインで、しっくりくる感じはありますね。
以前のデルタ・ドルチェヴィータと比べると、
以前のドルチェヴィータ・ミディアムとドルチェヴィータ・オーバーサイズの中間のサイズとして作られているようです。
キャップリングはレジンで挟んでいるところ以外は以前のままのデザインで、しっくりくる感じはありますね。
書き味は、どちらも程よい硬さで似ていますが、 仕上がりはレオナルドのほうがやや精密な感じはします。
個体差の大きさでいくと、やはりマイオーラとデルタはレオナルドと比べると大きいですね。
個体差の大きさでいくと、やはりマイオーラとデルタはレオナルドと比べると大きいですね。
Il Duomoでは検品に時間をかけているので、 マイオーラ・デルタも安心して購入していただければと思います。
ちなみにデルタのスチールニブのほうのレジンは、
金ペンのほうのレジンとやや違います。
金ペンのほうのレジンとやや違います。
以上、3メーカーのオレンジ軸比較でした。参考になれば幸いです。
吸入式・カートリッジ式・コンバーター式など、いろいろな吸入方法の違いについてはこちらをご覧ください。
以前のドルチェヴィータとの違いは?
ところで気になる2017年以前のドルチェヴィータと、現在のドルチェヴィータ、何が違うのか、ということですが
以下のような違いになります。
・大きさが違う(ミディアムとオーバーサイズの間くらい)
・ペン先の会社が違う(BOCK?からJOWOへ)
・天冠部、尻軸部が円錐形に、天冠のロゴなしに
・キャップリングにレジンの装飾プラス
・全体的なシルエットもドルチェヴィータスリムやミディアム、オーバーサイズの間をとった感じ
・以前はコンバーター式のものが多かったが、復活版はスチール→コンバーター式 14K→ピストン式 と設定してある
・ペン先の会社が違う(BOCK?からJOWOへ)
・天冠部、尻軸部が円錐形に、天冠のロゴなしに
・キャップリングにレジンの装飾プラス
・全体的なシルエットもドルチェヴィータスリムやミディアム、オーバーサイズの間をとった感じ
・以前はコンバーター式のものが多かったが、復活版はスチール→コンバーター式 14K→ピストン式 と設定してある
それぞれのリンクを貼っておきます。ぜひチェックしてみてくださいね!
何かわからないことがあれば、下記のLINEなどからお問い合わせください。






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