こんにちは、Il Duomoの佐藤です。
もう早いもので2023年も終わりですね。みなさま、今年はどんな年でしたか?
わたしは昨日、今年新たにお迎えした万年筆で今年の振り返りをしました。
やはりお気に入りのペンで書くと、気持ちも整い、心に素直に向き合える気がします。
もくじ
- 1 2023年を振り返る。印象的だったペンたち
- 1.1 デルタ DV オリジナルミッドサイズ 万年筆 ゴールドトリム
- 1.2 デルタ イル・ペルジーノ 限定生産品 万年筆
- 1.3 デルタ アレッサンドロ・マンゾーニ 万年筆
- 1.4 アウロラ 限定生産品 イタリア神秘の旅 マントヴァ 万年筆
- 1.5 アウロラ インテルナツィオナーレ サンド 万年筆
- 1.6 ビスコンティ 限定生産品 ホモサピエンス アースオリジン-ウォーター/アース 万年筆
- 1.7 レオナルド モーメントゼロ アロハ 万年筆 スチールニブ
- 1.8 モンテグラッパ 限定生産品 ワイルド-アークティック 万年筆
- 1.9 スクリーボ 限定生産品 フィール グラニリャ 万年筆 14Kフレックス/18K
- 1.10 オマス パラゴンシリーズ 万年筆
- 2 おまけ:今年のベスト読書
2023年を振り返る。印象的だったペンたち
さて、2023年もたくさんのペンが私たちの前を通り過ぎていきました…。
そのなかでも特に人気だったペンや、店長やスタッフお気に入りのペンなど
2023年で印象的だったペンをご紹介します。
デルタ DV オリジナルミッドサイズ 万年筆 ゴールドトリム
さて一投目は、やっぱり今年の顔!デルタ・オリジナルミッドサイズ。
以前のデルタに最も近いサイズ感ということで、人気を集めました。
ぽってりとした太い軸にストンと切り落とされた天冠と尻軸が、かわいいのです。
ゴールドとシルバーがありますが、当店ではどちらかというとゴールドトリムが人気でした。オレンジに映えるからでしょうか。
(でもほとんど同じくらいの数が出ていると思います。お好みでお選びください♪)
デルタ イル・ペルジーノ 限定生産品 万年筆
最近入荷したのですが、あまりの迫力に滑り込みで入ってきました!
ルネサンス初期の画家をイメージしたイル・ペルジーノ。
赤い模様が薔薇のようにも見えますが、
よくみるとルネサンス独特の文様。
格調高いしつらえが、まさにルネサンス…!
クラシカルな服を着て、このイル・ペルジーノさんを連れてパーティーに出かけたい。
持っている人間側がむしろこの万年筆に合わせにいかねばならないような、そんな誇りの高さを感じさせるすごいペンです。
デルタ アレッサンドロ・マンゾーニ 万年筆
もう欠品してしまっていますが、こちらも印象的でしたので。
アレッサンドロ・マンゾーニは19世紀イタリアの国民的作家。
1827年に発表した長編小説「いいなづけ」は、古いイタリアの風俗を表した名作ですが、ペストの流行などを描いているため、コロナ禍で話題になりました。
マンゾーニの深い洞察力をあらわしたかのような深い緑にルネサンス後半らしいキャップリングの文様が魅力的で、人気となりました。
デルタの限定生産品は、人気なのですが本数がほんとうにわずかなことが多いので、気になったらお早めにどうぞ!
アウロラ 限定生産品 イタリア神秘の旅 マントヴァ 万年筆
北イタリアの水の街、マントヴァをイメージしたモデル。
蓮の花や水辺のイメージで、ピンク色やうす緑色、青色のクラックが美しい!
透けるアウロロイド樹脂なので、軸からインクは透けます。
イタリア神秘の旅シリーズは、それぞれの街のコンセプトを色で表現しますが、毎度、どこを深掘りしたのかをみるのが楽しみです。
いつか行ってみたいな〜、と思いをはせるのも一興。
アウロラ インテルナツィオナーレ サンド 万年筆
エボナイト軸の「サンド」も、じわじわと人気を集めました。
今年はエボナイト軸をよく検品した気がしています。
たくさんエボナイト軸を見ていると、やはりエボナイトという素材の持つ温かさや奥深さ、精密さが伝わってきて…
やっぱりエボナイトっていいなあ、と思うのでした。
レジンはレジンで良いのですが、なんというか、エボナイトはゴムの一種だからか、漆のような有機的なかんじがあり、レジンとは全く違った良さがあります。
ビスコンティ 限定生産品 ホモサピエンス アースオリジン-ウォーター/アース 万年筆
ビスコンティの、肝いりのこちら。
ホモサピエンスシリーズのかたちで、レジンはジョナサン・ブルックス氏のもの。
4元素(土・水・風・火)をコンセプトにしているので2024年は風と火が出てくるかと思います。
西洋では未だに生活に根付いている4元素の考え方。調べてみて、ご自身に合うエレメントを選んでみてもいいかもしれませんね。
レオナルド モーメントゼロ アロハ 万年筆 スチールニブ
レオナルドからはこちらをピックアップ。
レオナルドのモーメントゼロシリーズは使いやすい形と色とりどりのレジンで人気がありますが、今年はこちらが人気でした!
爽やかなソーダのような青、海の青…
アロハというだけあって夏の雰囲気ですが、寒色で雪にも合うかも?年中通して人気でした。
モンテグラッパ 限定生産品 ワイルド-アークティック 万年筆
モンテグラッパからはこちら。モンテグラッパイトというモンテグラッパ独自の樹脂を使用した、環境を考える契機になりそうな1本。
こちらは北極の自然をイメージして作られています。
シロフクロウのクリップが、他のペンとは一線を画していますね。
天冠には二人を象徴するワイルドエクスプローラーのバッジがかたどられており、
先のモットー「WHAT YOU LOVE - YOU WILL PROTECT あなたが愛するものをあなたが守る」の文字が刻まれています。
ちなみに前作「ワイルド-バオバブ」もまだご注文可能!
スクリーボ 限定生産品 フィール グラニリャ 万年筆 14Kフレックス/18K
こちらも印象的でした。このグラリニャとヴェルデアンティコは、アールヌーヴォーをコンセプトにした2本でした。
スクリーボのグラリニャ。グラニリャは、19世紀に登場した、建築物などに使われる、大理石の粉末などを固め天然酸化物などで着色した素材のことです。
このペンを見てから、街で見かける床素材が気になって仕方ありません。ちょっと古い建築ですと、このグラリニャをよく発見することができます。
スクリーボのペンは、安定感があり、誠実なものづくりをしているなと日々感じています。ボローニャのブランドらしいカラーで、2024年も推していきたいと思います!
オマス パラゴンシリーズ 万年筆
さて、最後にオマス。
2023年に復活したオマス!あのパラゴンシリーズも蘇りました。
グリーンサフトがこの中ですと人気だったように思いますが、
ワイルドもヴィンテージ感があって素敵。
サリサリ感のあるペン先は、同オーナーのASCとはまた違った書き味。ペン芯やペン体のつくりもまったく違い、オマスのほうがやや硬めに仕上がっています。
2024年はどのようなモデルが登場するのでしょうか?楽しみです!
いかがでしょうか?2023年の振り返りをしてきました。
今年も多くのお客様にペンをお届けすることができ、ありがたい1年でした。
また、今年は数年ぶりにお買い物をされる方もあり、やっとコロナ禍が終わったのだな…と思える年でもありました。
まだまだざわざわとすることの多い世間ですが
自分の羅針盤としてペンとノートをいつも携えていたいものです。
では、2024年もどうぞよろしくお願いいたします。
おまけ:今年のベスト読書
毎年恒例?となりつつある店長の今年のベスト本。
今年はあまり読書ができなかったのですが、積読はいつも以上に増えました(笑)
積読棚(笑)には大好きな新潮クレストブックスさんの海外文学などが並んでいます。(帰れない山、冬の犬、世界の果てのビートルズなど)
来年はイタリア文学を中心に読んでいきたいと思っております。
さて、いくつかご紹介します。
1. 大地の五億年 藤井一至・著
世界中を這いずり回りながら土の研究をしている著者が、わかりやすく・かつロマンたっぷりに土の歴史、土の不思議さを語っている話題作。
研究者ではありながら、エッセイストとしても素晴らしい文才の持ち主!
土って、意外にも歴史は新しく、地上の生命活動が活発になってから、何億・何兆…もの生き物たちが食べては分解してを繰り返して、やっとこさできたものなのです。
いまのところ土が確認されている惑星は地球だけ。土を見る目が変わる1冊です。
2. 塩一トンの読書 須賀敦子・著
須賀敦子さんを読んだら?と勧められたのが昨年で、今年は須賀敦子さんの良さがだんだんわかってきました。
さっぱり簡潔な文章のなかに滋味深さがあります。
これは書評のまとめ本で、ご自身が翻訳した本のことなどがエッセイ調で描かれています。
このなかに出てきた、イタリア文学「インド夜想曲」(イタリア文学なのにインドって…?)はいま挑戦中。須賀敦子絶賛インド夜想曲、来年の1冊になるかもしれません!
3. アフリカの白い呪術師 ライアル・ワトソン著
メルマガでも紹介したかもしれない、タイトルは怪しいこの1冊。読んでみると文化人類学ベースのルポ風小説となっています。
昔、まだ人類学の研究も若かったころ、サバイバル道具を何も持たずにサバンナの村に分け入って、村人と同じ暮らしをする白人がいた…という。
彼はそのうちに人類学の研究者にもなり、村人から呪術師としての修行を授かることになります。
そんな彼の一生を追った、冒険譚でもあります。
人類学が好きな方にはおすすめ!
4. 本が語ること、語らせること 単行本 青木海青子・著
私設図書館「ルチャ・リブロ」を奈良県東吉野村にひらいた著者が、初のエッセイを刊行!
おなじく私設図書館をひらいた友人が、開設記念に?贈ってくれました。
本を前にすると、普段語れないことも語れたりする。
私設図書館をひらき、お悩み相談をうけたりしている著者が、日常の中では「いいひと」になれないのに、「司書」として人の悩みに対峙できる不思議さ…など。
さくっと読めるのですが、含蓄のある言葉が並んでおり、読み返したくなります。
5. LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる ケイト・マーフィ著
「聴く技術」を期待して読むと期待外れかもしれませんが、「傾聴」に焦点を当てて、その可能性を探った1冊。
聴いているだけなのに、なんでも話したくなってしまう諜報員の聴く技術や、社会実験の話などが盛りだくさんの分厚い本ですが、軽く読むことができます。
いかに「発信するか」にフォーカスされがちなSNS時代ですが、たんねんに聴くと世界が開けてくる、という話。
6. 水と原生林のはざまで シュヴァイツァー・著
わたしの青春の一冊でもありますが、ひさびさにまた出会いたくなって、年の瀬に購入。1875年に生まれたシュバイツァーは37歳のとき熱帯のガボンで伝道と医療活動をします。
聖者のように評されるシュバイツァーですが、この本を読むと、ドリフのコントのように、患者とアフリカの大自然に振り回されて翻弄されて奪われて…「もう本当に嫌だ!こいつら最低!」と言いながら、それでもなぜか医療活動を続けてしまう、ちょっと滑稽な愛おしいシュバイツァーの様子がありありと想像できるのです。
一番最高なのは、死にかけかと思われた患者が、診療所のヤシの実を、さっさと木に登り取って盗み食い(?)し、シュバイツァーがあきれるシーン。
確かに大変な当時の医療現場の様子が描かれているのですが、シュバイツァーの振り回されっぷりが、リアルで人間味があり、おもしろくもあるエッセイです。
7.働くことの人類学【活字版】 仕事と自由をめぐる8つの対話 コクヨ野外学習センター
おっと、忘れていました、こちら…!瀬戸の本屋さん「ひとしずく」さんで購入した本。
コクヨさんの人気ポッドキャストを活字化した1冊。
ビジュアル的にも読みやすいのに、なかなか衝撃的!?刺激的な…様々な民族の「仕事観」。
自分の仕事観をやすやすと飛び越えていく、○○族のみなさんたちには脱帽です。
いかに狭い価値観で生きているか、ということをまざまざと感じさせられる1冊となっています。
これはみなさんにおすすめできます!
2024年も素敵な本と、素敵なペンに出会えますよう…!
万年筆の使い方・選び方に困ったら
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