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  • ヨーロッパと万年筆のかかわりと歴史|コロナ禍後の万年筆のゆくすえ

    ヨーロッパと万年筆のかかわりと歴史|コロナ禍後の万年筆のゆくすえ

    ヨーロッパと万年筆のかかわりと歴史|コロナ禍後の万年筆のゆくすえ

    ご存知の方も多いかもしれませんが、
    ヨーロッパと万年筆のかかわりはとても深いものがあります。
    ヨーロッパの多くの国では、小学校のときから万年筆を授業に使います。

    その関係で、大人になってからのユーザー数の割合は統計が出ていませんが、
    日本よりは万年筆ユーザー割合が多いだろうと考えられています。

    ヨーロッパでの万年筆の立ち位置

    アメリカやイギリスで生まれて進化してきた万年筆。
    やはり、西洋での文化が発達しています。

    イタリアでもユーザーが多いのは同様で、多くの親たちは
    子どもが進級したり、就職する際に万年筆をプレゼントするとのこと。
    クリスマスプレゼントにも万年筆はポピュラーだそうです。

    最初驚いたのですが、
    クリスマスの時期になると
    町の万年筆屋さんの前には人だかりができるほど
    プレゼントに求める人が多いのだとか。
    もちろんコロナ禍以前の話なので
    いまはオンラインで買う方も多いとは思いますが…。

    万年筆画像

    日本でも昔は就職祝いに万年筆、というのは定番だったと聞いていますが
    ボールペンと電子メール、携帯電話の普及の波に押されて万年筆ユーザーが少なくなっていきました。
    ヨーロッパでももちろん、打撃は受けたはずなのですが
    なぜあまり廃れなかったのでしょうか。

    わたしの推察ですが、理由の一つには、もともと筆文化だった日本と、
    つけペン文化が根付いていたヨーロッパの違いにあるかと思います。
    つけペン文化から発明された万年筆に自然に移行したヨーロッパでは、
    現代でも小学校で万年筆を使うわけで
    自然と「大人になったら良い万年筆を」となるわけです。

    が、筆から突然まったく違うつけペンや万年筆の文化を明治時代に受け入れた日本では
    万年筆は一般市民の意識下では「近代化のしるし」「贅沢品」のままであり、
    「必ず持つべきもの」という文化にはならなかったのでしょう。
    (筆と硯は、学校で必ず買いますが…)

     

    ヨーロッパと万年筆のかかわりと歴史|コロナ禍後の万年筆のゆくすえ - 関連画像2
    呉竹 万年毛筆

    (余談ですが、こんな「万年毛筆」なるものも日本には存在します。
    最近、若い子が万年毛筆を使っているのを見て、「そ、そっちか~い!」と驚きました。
    でも、日本文化の保存という観点から見ても万年毛筆はとても良いですよね。)

     

    先ほど書いたように、一度は廃れるかのように見えた万年筆。
    ヨーロッパでは、いくら万年筆を小学校で使うと言っても、
    やはり生産数は下がっていたようです。
    しかし!2000年代に日本でもヨーロッパでも同様に(つまり世界中で)
    万年筆のリバイバルが起きました。

    手書きっていいよね!万年筆ってかっこいいよね!というリバイバルです。
    そしてリバイバル以降は特に、
    万年筆は書く道具という実用的な使い方以外に、
    ファッションとしての意味合いを強くしました。

     

    1000円~3000円台のカジュアル万年筆が増えたり、
    女性向けのかわいい/綺麗な万年筆が登場したり。

     

    万年筆はより身近なものとして、リバイバルを遂げたのです。

    コロナ禍での万年筆の立ち位置

    レオナルド ピエトラマリーナ
    レオナルド モーメントゼロ ピエトラマリーナ 万年筆 

    日本でも世界でも、コロナ禍にはいってすぐ、万年筆ブームが起こりました。

    「おうち時間」のニーズの急増で、

    「自分の人生を振り返りたい」という方や
    「書写を楽しみたい」という方が全世界的に増えたのです。

     

    また、外に出られなくなって、ネットフリックスやネットサーフィンにも飽きた…という人々が

    「身体的感覚」を求めて、より五感を刺激される体験を、ということで万年筆に興味を持った、ということもあると思います。

     

    万年筆は、コロナ禍での人々の癒しの存在となっていたのですね。

     

    しかし日本においては、実は2020年は万年筆プチブームがあったのですが、
    2021年、2022年は興味が少し薄れたようです。(Googleトレンドからの仮説)

    しかしながらヨーロッパでは2023年になっても万年筆ブームは衰えることなく、むしろ2000年代前半の人気を取り戻しつつあります。

     

    これも、もともと万年筆を使う土壌がヨーロッパ文化圏にあったから、と考えるのが自然です。

     

    日本では、万年筆ブームからのインクブームはそのまま定着し、ガラスペンなどがかなりの地位に立っているように思えます。
    (これもGoogleトレンドから。)

     

    日本では円安の影響で万年筆もかなりの値上げがありましたので、いったん万年筆よりは安価で

    いろいろなインクが試せるガラスペンに興味が移っているのか、どうなのか。

     

    ただ、持ち歩きができて丈夫で、独特の筆記感が楽しめる万年筆は、次の100年も残っていくのではないかな~と思っています。

     

    万年筆は個体差という揺らぎがあり、
    握り方や角度、筆圧によってひとりひとり使い心地が違うという
    他の文具とは比較できないほどにユニークな、とても変わったパーソナルな道具です。

    「大人になったら、1本持っておくと良いよね」
    という時代が日本にも来たらいいなと夢見ています。

     

    万年筆で読書記録

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  • 2022年を振り返る特集|ゆくペンくるペン

    2022年を振り返る特集|ゆくペンくるペン

    2022年はみなさまいかがでしたか?

    Il Duomoでは、今年もさまざまなユニークなペンが
    わたしたちの前に現れては、
    お客様のところへ旅立っていきました。

    2022年に取り扱ったなかで
    印象的だったペンや人気だったペンを
    ここでご紹介しようと思います。

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    2022年を振り返る特集|ゆくペンくるペン

    ビスコンティ ゴッホシリーズ
    ▶ ビスコンティ ゴッホシリーズ

    ▶ビスコンティ ゴッホシリーズ

    ヴァンゴッホシリーズは、印象派の巨匠、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの絵画から
    色を抽出したレジンで作られたシリーズ。
    マグネティックロックのキャップ、18面体カットされた輝く軸、
    使いやすい大きさのデザインで
    人気シリーズとなっています。
    こちらが、今年からインクセットになり箱もそれぞれ絵画が印刷されました。
    より特別感があり、コレクション性が高くなってリニューアルです。

    ▶ ビスコンティ 限定生産品 オペラマスター アンタークティカ 万年筆 Visconti Opera Master Antartica Fountain Pen
    ▶ビスコンティ 限定生産品 オペラマスター アンタークティカ 万年筆 Visconti Opera Master Antarctica Fountain Pen

    「南極大陸」をイメージした、使いやすく気品のあるオペラマスターの透明軸。

    冷たそうなレジンデザインは、全体の形にもマッチしています。

    ビスコンティは14K,18Kニブが自社生産になりました。
    以前よりも細めに出て、硬めではあるのですが、ニブのかたちもスタイリッシュで
    他と一線を画す、おもしろい書き心地となっています。

     

    ▶ レオナルド モーメントマジコ DNA 万年筆 14Kニブ (ロジウム/ゴールドトリム) Leonardo Momento Magico DNA Fountainpen
    ▶レオナルド モーメントマジコ DNA 万年筆 14Kニブ (ロジウム/ゴールドトリム) Leonardo Momento Magico DNA Fountainpen

    モーメントマジコシリーズから
    DNAというオレンジ色がまぶしい軸が登場したのが、今年のことでしたね。
    ピストン吸入式なので大量にインクが吸え、
    実用的なのに加え
    まぶしい太陽のようなオレンジ色は
    さすがナポリのブランドです。

    ▶ スクリーボ 限定生産品 ラ・ドッタ ステュディオルム 万年筆 14Kフレックス/18K SCRIBO La Dotta Studiorum Fountain Pen
    ▶スクリーボ 限定生産品 ラ・ドッタ ステュディオルム  万年筆 14Kフレックス/18K SCRIBO La Dotta Studiorum Fountain Pen

    ボローニャを拠点にしているスクリーボ。
    最近発売になったものですが、とても印象的です。
    ボローニャの風景を軸に落とし込んだ逸品・・・
    レジンをひとつひとつ職人が手彫りしており
    表情が個体によって違いますし、
    面によっても光によっても変わるので
    イタリア万年筆らしいなあと惚れ惚れします。

    ▶ アウロラ 限定生産品 イタリア神秘の旅 マテーラ 万年筆 Aurora Il Viaggio Segreto in Italia Matera Fountain pen
    ▶アウロラ 限定生産品 イタリア神秘の旅  マテーラ 万年筆 Aurora Il Viaggio Segreto in Italia Matera Fountain pen

    ▶ アウロラ 限定生産品 ヴォルテッラ 万年筆 Aurora Il Viaggio Segreto in Italia Volterra Fountain pen
    ▶アウロラ 限定生産品 ヴォルテッラ 万年筆 Aurora Il Viaggio Segreto in Italia Volterra Fountain pen

    アウロラからの新商品で印象的だったのはやはりこれ!
    イタリア神秘の旅(シークレットジャーニー)シリーズ。
    隠れた名所を案内するようなコンセプトで
    美しいアウロロイド樹脂が存分に楽しめます。
    地下水槽をイメージしたマテーラに、乳白色のヴォルテッラ。
    どちらも人気があります。

    ▶ アルマンドシモーニクラブ ボローニャエクストラ エジプシャンシリーズ ネフェルティティ 万年筆 ASC Bologna Extra Egyptian Series Nefertiti
    ▶アルマンドシモーニクラブ ボローニャエクストラ エジプシャンシリーズ ネフェルティティ 万年筆 ASC Bologna Extra Egyptian Series Nefertiti

    ASCの今年印象的な軸は、エジプシャンシリーズ!
    特にネフェルティティはセルロイド軸でもめずらしいキャラメルリボンのような色が優雅です。
    50本限定のネフェルティティですが、まだ若干数取り寄せが可能。
    迫力ある軸とマジックフレックスのふわふわな書き心地が絶妙。

    ▶ マイオーラ ミト オリジン 万年筆 (スチールニブ) Maiora Mitho Origine Fountain Pen
    ▶マイオーラ ミト オリジン 万年筆 (スチールニブ) Maiora Mitho Origine Fountain Pen

    大振りなイタリアらしい、オレンジのレジンが華やかな軸に
    さくさく、フロー良し、と使いやすいニブがついています。
    太め軸なので筆圧を弱くしたい方にもおすすめです。
    マイオーラは基本的には書き味や字幅はレオナルドと似ています。
    安定して実用的だと思います。

     

    ▶ ピナイダー ラグランデベレッツァ ロック イエロー 万年筆 Pineider La Grande Bellezza Rock Yellow Fountain Pen
    ▶ピナイダー ラグランデベレッツァ ロック 万年筆 Pineider La Grande Bellezza Rock Fountain Pen

    ラグランデベレッツァシリーズが吸入式になってリニューアル!
    ルテニウムコーティングの暗いトーンと
    明るいレジンのイタリアらしい美しさが洗練されています。

    スチールニブではありますが、吸入式がありがたい。

     

     

    ▶ ピニンファリーナ・セーニョ PF TWO ライトブルー 万年筆 Pininfarina PF TWO Light Blue Fountain Pen

    ▶ピニンファリーナ・セーニョ PF TWO ライトブルー 万年筆 Pininfarina PF TWO Light Blue Fountain Pen

    ちょっと変ったところですとこのピニンファリーナ・セーニョは新しい発見でした。
    細部に予断を許さないデザイン。
    軸も、色とアルミニウムの素材があいまって、軽やかでかっこいいのがわかります。
    そして書き味もさらさら、フローが潤沢、切れ味良しと、とてもおすすめです。

    ▶ ティバルディ モデル60 ザズーグリーン 万年筆 TIBALDI Modello 60 Zazou Green Fountain Pen
    ▶ティバルディ モデル60 ザズーグリーン 万年筆 TIBALDI Modello 60 Zazou Green Fountain Pen

    モデル60はクラシカルな形をしているのですが
    尻軸部など、かなり凝ったつくりになっています。
    まるでアクセサリーのようなたたずまいは
    みていて惚れ惚れしてしまいます。
    ワイン色に近い紫&深いグリーンがすごく大人っぽい!

    ▶ モンテグラッパ ゼロ ゾディアックシリーズ
    ▶モンテグラッパ ゼロ ゾディアックシリーズ

    ▶ モンテグラッパ ゼロ ゾディアック サジタリウス(射手座)スチールニブ 万年筆 Montegrappa Zero Zodiac Saggittarius
    ▶モンテグラッパ ゼロ ゾディアック サジタリウス(射手座)スチールニブ 万年筆 Montegrappa Zero Zodiac Saggittarius

    ここにきてじわじわと人気が出てきているゼロ ゾディアックシリーズ。
    細身な軸と、それぞれの星座に合わせたモンテグラッパイトの色が
    神秘的な印象を与えます。
    ご自身の星座にあわせて、ラッキーアイテムとして持っておくのも素敵。

    ▶ ビスコンティ ヴァン・ゴッホコレクション 花魁 万年筆 Visconti Van Gogh Oiran Fountain Pen
    ▶ビスコンティ ヴァン・ゴッホコレクション 花魁 万年筆 Visconti Van Gogh Oiran Fountain Pen

    ゴッホが浮世絵に傾倒していたのは有名です。
    この「花魁」はゴッホがパリに移住後に出会った日本の浮世絵に影響を受け、
    1887年に描いた同名の絵画からインスピレーションを受けつくられたものです。
    背景の金屏風のような色あいはゴールドトリムで採用し、花魁が身につける着物の色を軸に採用しています。

    ▶ モンブラン グレートキャラクターズ エンツォ・フェラーリ スペシャルエディション 万年筆 Montblanc Great Characters Enzo Ferrari Fountain Pen
    ▶モンブラン グレートキャラクターズ エンツォ・フェラーリ スペシャルエディション 万年筆 Montblanc Great Characters Enzo Ferrari Fountain Pen

    モンブランのフェラーリ。
    細かいところまでフェラーリのデザインが閉じ込められています。
    フロントグリルが天冠になっていたり
    エンツォ・フェラーリさんの名言が書かれていたり。
    車好きのかたにはたまりませんね。

     

    ▶ スクリーボ 限定生産品 ピウマ ルーチェ 万年筆 14Kフレックス/18K SCRIBO Piuma Luce Fountain Pen
    ▶スクリーボ 限定生産品 ピウマ ルーチェ 万年筆 14Kフレックス/18K SCRIBO Piuma Luce Fountain Pen

    ▶ スクリーボ 限定生産品 ピウマ アッセンツァ 万年筆 14Kフレックス/18K SCRIBO Piuma Assenza Fountain Pen
    ▶スクリーボ 限定生産品 ピウマ アッセンツァ 万年筆 14Kフレックス/18K SCRIBO Piuma Assenza Fountain Pen

    スクリーボの両用式の軽いモデル、ピウマ。
    気品あふれる雰囲気が、さすがスクリーボ、といったところ。
    黒×ゴールド/銀色(プラチナ)という、とてもシンプルな題材を
    ここまでかっこよくデザインしているペンは見たことがないです。(スタッフ談)
    特筆すべきは哲学的で文学的な商品コンセプト、
    翻訳するのも楽しく、大変でもあり…
    格闘したのもいい思い出です。

    ▶ アウロラ 限定生産品 88(オタントット) レッドマンバ 万年筆 Aurora 88 Red Mamba
    ▶アウロラ 限定生産品 88(オタントット) レッドマンバ 万年筆 Aurora 88 Red Mamba

    特殊な加工をした赤い表面がいかにも毒蛇らしく…ずっと見入ってしまいそう。
    アウロラのテーマカラーが実はこのような赤色なので
    アウロラらしい軸となっています。

    ▶ レオナルド モーメントゼロ ジェイド 万年筆 スチールニブ(ゴールド/シルバートリム) Leonardo Momento Zero Verde Giada Fountain Pen
    ▶レオナルド モーメントゼロ ジェイド 万年筆 スチールニブ(ゴールド/シルバートリム) Leonardo Momento Zero Verde Giada Fountain Pen

    ▶ レオナルド モーメントゼロ ジェイド 万年筆 14Kニブ(ゴールド/シルバートリム) Leonardo Momento Zero Verde Giada Fountain Pen
    ▶レオナルド モーメントゼロ ジェイド 万年筆 14Kニブ(ゴールド/シルバートリム) Leonardo Momento Zero Verde Giada Fountain Pen

    2022年の新カラージェイドは引き続き、人気。
    レオナルドの定番商品になりつつあります。
    淡いひすい色。新緑のイメージそのものです。

     

    みなさんは2022年はどんな年でしたか?
    世間は大変なことがずっと起こっていた印象の2022年でしたが
    ペンを片手に、平和を築いていきたいですね。

    |2022年、読んだ中でいちばんこころ震えた本。

    さて、万年筆がお好きなかたは
    読書もお好きなかたが多いかもしれません。
    2022年、店長佐藤が読んで一番震えた本を紹介します。

    ▶ リンク先をみる
    ▶メモリーウォール アンソニー・ドーア著
    あらすじ
    表題作「メモリー・ウォール」は、
    化石発掘が趣味の夫を亡くし認知症をわずらっているケープタウンに住む女性と、
    記憶をカートリッジにして取り出すことができる装置を巡るちょっとSFチックな短編です。
    静謐な文章で、自然系小説(というジャンルがあるのか…)では
    根強い人気のあるアンソニードーア氏の隠れた名作。
    歴史、自然科学、社会問題、そして愛憎が静かに絡み合っていく文章は
    派手なところはありませんが、しみじみと、ああ、いい。と思えます。
    著者のアンソニー・ドーア氏は主人公や舞台を世界中のいろいろな人種・場所に設定するので
    自分がその地で生きている「だれか」になりきれるようで、それも楽しいのです。
    絶版になっており、高値がついていますが
    図書館などにある可能性もあるのでぜひ、機会があれば読んでみてください!

    ▶ リンク先をみる
    ▶CONTE MAGAZINE VOL.2 WINTER 2021
    そして、2021年発行の雑誌なのですが
    沖縄をテーマにしたものすごい熱量と取材と
    ものすごい筆力、パワーのある文章で打ちのめされた雑誌。
    発行部数は少ないのですが読む価値があります。

    ちなみに2021年のベストはこちら。昨年の年末にはこれを夢中で読み返していた記憶。

    ▶ リンク先をみる
    ▶モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語

    あわせて読みたい

    2022年に取り扱った各ブランドについて、もっと詳しく知りたいかたは以下の記事もどうぞ。

    ▶ Visconti(ビスコンティ)本社から現地レポ
    ▶ アウロラの88(オッタントット)シガロ・ブルー
    ▶ Leonardoレオナルドの万年筆の特徴
    ▶ モンテグラッパの書き味比較
    ▶ ピナイダー工場見学レポ
    ▶ スクリーボ万年筆の特徴とおすすめ
    ▶ マイオーラ・レオナルド・デルタのちがい

    万年筆の基礎(吸入方式・字幅・ペン先素材)について知りたいかたはこちらをどうぞ。

    ▶ 万年筆のいろいろな吸入方法
    ▶ ペン先のサイズはどうやって選ぶ?
    ▶ ペン先編(はじめての万年筆)

     

     

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    ※この記事でご紹介しているモデルは、現在 Il Duomo でのお取り扱いがありません。いまお選びいただける万年筆・ボールペンはIl Duomo の取扱ブランド一覧でご覧いただけます。

  • 2021年、人気だったペン・心に残ったペンたち。

    2021年、人気だったペン・心に残ったペンたち。

    メルマガでご紹介した、「2021年、人気だったペン・心に残ったペンたち」を
    再編集してアップしてみます。

    単に「よく売れたペン」というわけでなく、
    Il Duomoスタッフが「あ~これ良いね~」と絶賛したペンや
    お客様から評判のよかったペンなど
    特に印象に残ったペンを掲載しています。

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    アウロラ 限定生産品 88 ブルーマンバ 万年筆 Aurora 88 Blue Mamba
    ▶アウロラ 限定生産品 88 ブルーマンバ 万年筆 Aurora 88 Blue Mamba
    以前ブラックマンバというペンが出ましたが、そのブルーバージョン。
    毒蛇の名前を冠しただけあって、妖しく美しいペンとなっています。
    表面の加工も珍しく、どこか有機的な軸です。

     

    ▶ ビスコンティ ヴァン・ゴッホコレクション 夜のカフェテラス 万年筆 Visconti Van Gogh Cafè Terrace at Night Fountain Pen
    ▶ビスコンティ ヴァン・ゴッホコレクション 夜のカフェテラス 万年筆 Visconti Van Gogh Cafè Terrace at Night Fountain Pen
    有名な「夜のカフェテラス」。
    これは人気がありました。
    夜のネオンと、夕闇の対比が美しいです。
    外箱にも絵画が印刷されていて、箱だけでも飾っておきたくなります!
    珍しい取り合わせの色遣いでゴッホならでは、という感じがします。
    アートを身近に置いておけるゴッホシリーズは、万年筆以上の魅力がありそう。

     

    ▶ モンテグラッパ 限定生産品 デヴィッド・ボウイ ★(ブラックスター) 万年筆 Montegrappa David Bowie Blackstar Fountain Pen
    ▶モンテグラッパ 限定生産品 デヴィッド・ボウイ ★(ブラックスター) 万年筆 Montegrappa David Bowie Blackstar Fountain Pen
    デヴィッド・ボウイの★(ブラックスター)という最後のレコードをモチーフにした限定品。
    真っ黒ななかに歌詞を星座に見立てたモチーフが描かれています。
    このレコードは名盤で、これに聞き入りながら仕事をしたのも思い出です。
    モンテグラッパは、このようなちょっと珍しい、観点のおもしろいペンを作ります。

     

    ▶ スクリーボ 限定生産品 ピウマ リエベグリージョ 万年筆 14Kフレックス/18K SCRIBO Piuma Lieve Grigio Fountain Pen
    ▶スクリーボ 限定生産品 ピウマ リエベグリージョ 万年筆 14Kフレックス/18K SCRIBO Piuma Lieve Grigio Fountain Pen
    新しい色が出るとすぐに完売してしまうスクリーボですが、
    ピウマというシリーズ、こちらのリエベグリージョもすぐに売り切れてしまいました。
    柔らかいニブはそのままに、コンバーター式で使いやすいピウマ。
    また新色が2022年も出てきますように!

     

    ▶ ティバルディ ボノニア パールミスト 万年筆 Tibaldi Bononia Pearl Mist Fountain Pen
    ▶ティバルディ ボノニア パールミスト 万年筆 Tibaldi Bononia Pearl Mist Fountain Pen
    メルマガでも何回か紹介していますが、このボノニアのパールミストは
    非常に美しいレジンです!
    奥深いグレイ~ブルーホワイトの軸がなんだか雪豹のよう。
    書き味は、モンテグラッパに似ていてガチニブ系です。

     

    ▶ ビスコンティ 限定生産品 イル・マニフィコ ブラックマーブル 万年筆 Visconti Medici – Il Magnifico Black Marble Fountainpen
    ▶ビスコンティ 限定生産品 イル・マニフィコ ブラックマーブル 万年筆 Visconti Medici – Il Magnifico Black Marble Fountainpen
    黒い大理石を使ったビスコンティ社らしい、コンセプチュアルな軸でした。
    雷鳴のような石の色が印象的です。
    イタリア(ビスコンティのあるトスカーナ州は特に)は大理石の産地としても有名です。
    車窓から見た削られた山肌を思い出しました。

    2022年にはグリーンマーブルも新色で登場しています。

     

    ▶ レオナルド モーメントゼロ イリーデ 万年筆 (ゴールド/ロジウム/ローズゴールドトリム) Leonardo Momento Zero New Iride Fountain Pen
    ▶レオナルド モーメントゼロ イリーデ 万年筆 (ゴールド/ロジウム/ローズゴールドトリム) Leonardo Momento Zero New Iride Fountain Pen
    青緑色が美しい、イリーデ。
    2021年からモーメントゼロシリーズはトリムが
    イエローゴールド、ローズゴールド、ロジウム(種によってはルテニウムも)から選べるようになったのですが
    イリーデの場合は特に人気があったのはローズゴールドトリムでした。
    上品で愛らしい軸です。

    レオナルドは2021年からニブのメーカーも変わったのですが
    全体的にフローが良いながらも安定感が出て、良くなりました。
    字幅は以前よりもすこし細めに。

     

    ▶ スクリーボ 限定生産品 フィール ヴィオラ 万年筆 14Kフレックス/18K SCRIBO Feel Viola Fountain Pen
    ▶スクリーボ 限定生産品 フィール ヴィオラ 万年筆 14Kフレックス/18K SCRIBO Feel Viola Fountain Pen
    深い紫色、ワインのような色が魅力的だったフィールのヴィオラ。
    YouTube撮影もしました。
    2021年後半からスクリーボが良い!とずっと言っていますが、
    このニブやデザインはスタッフからも人気が高いです。
    美しいレジンも高得点!

    ▶ マイオーラ インプロンテ ポジリポ オーバーサイズ 万年筆 Maiora Impronte Posillipo Oversize Fountain Pen
    ▶マイオーラ インプロンテ ポジリポ オーバーサイズ 万年筆 Maiora Impronte Posillipo Oversize Fountain Pen
    2021年後半から勢いづいてきたマイオーラ。
    大き目・太めで迫力あるデザインですが、首軸はくびれていて掴みやすく
    書き味も素直で使いやすいです。

     

    ▶ ビスコンティ ヴァン・ゴッホコレクション 農婦のいる古い葡萄畑 万年筆 Visconti Van Gogh Old Vineyard with Peasant Woman Fountain Pen
    ▶ビスコンティ ヴァン・ゴッホコレクション 農婦のいる古い葡萄畑 万年筆 Visconti Van Gogh Old Vineyard with Peasant Woman Fountain Pen
    ゴッホコレクションには珍しい白系の軸。
    男女問わず人気がありました。
    荒々しいゴッホの筆致が鑑賞できるすてきな箱も素晴らしいです。

     

    ▶ モンテグラッパ 限定生産品 エクストラ ヴァーシズ 万年筆 Montegrappa Extra Verses Fountain Pen
    ▶モンテグラッパ 限定生産品 エクストラ ヴァーシズ 万年筆 Montegrappa Extra Verses Fountain Pen
    紫色のマーブル軸、エクストラヴァーシズ。
    「詩」をテーマにしており、言葉を大事にしてきたイタリア人の思いがうかがえる軸です。
    ニブは大き目で頼りがいがある硬めながらしなやかさもあります。

    色はヴィンテージワインのようなちょっと渋い赤みのある紫。

     

    ▶ モンテグラッパ 限定生産品 ワイルド-バオバブ 万年筆 Montegrappa Wild – Baobab Fountain Pen
    ▶モンテグラッパ 限定生産品 ワイルド-バオバブ 万年筆 Montegrappa Wild – Baobab Fountain Pen
    モンテグラッパのチャリティ系の軸は、
    オリジナリティにあふれており毎度デザインに驚かされます。
    シロフクロウの羽をデザインしたクリップが唯一無二。
    付属品の写真たちもほんとうに綺麗でこころ震えます。

     

    ▶ モンテグラッパ 限定生産品 エキストラオットー バタフライブルー 万年筆 Montegrappa Extra Otto Butterfly Blue
    ▶モンテグラッパ 限定生産品 エキストラオットー バタフライブルー 万年筆 Montegrappa Extra Otto Butterfly Blue
    モンテグラッパのセルロイド軸は、高価なのですが
    一生ものとして大切に使いたい1本です。
    エクストラオットーは軸が八面体にカットされており
    机に置いても転がらないという利点も。
    金属部はシルバー925で、エイジングを楽しめるのも◎。

     

    |2021年こころ震えた本。

    蛇足ですが‥‥
    本好きな店長佐藤が読んだ中で「すごい」本をご紹介します。
    まずは内田洋子さんの緻密な取材によるノンフィクション。

    1.モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語(方丈社) 内田洋子 著

    トスカーナの山奥に、モンテレッジオという、古くからイタリア中に古本を売り歩く行商人の村がありました。
    その本の行商人の歴史と末裔の村人たちを追いかけたルポルタージュで、著者渾身の一作です。
    内田洋子さんの仔細な取材と、それを束ねる筆力、そして豊かな表現力。
    そんな素晴らしい本を読むことができただただ嬉しく、こどものようなみずみずしい気分で読み進めました。

    モンテレッジオの行商人たちの歴史を思うと、「文化をつくる」というのがいかに
    個人個人に担われているか、ということがわかるような気がします。
    小売をしている方にはぜひ読んでいただきたいなと思います。

    内田さんの文章は丹念で美しく、命を懸けて書く、とはこういうことか、と身につまされる思いで読みました。

    イタリアの細かな歴史が出てくるので、わたしもいろいろと調べながら読み進めました。

    イタリア万年筆ではおなじみの題材でもある「ダンテ」が途中で出てくるのが
    わくわくして楽しく、

    商品説明文もこれからもっと深く掘って書きたいな~と思わせるようなパワーある著作でした。

    ▶ リンク先をみる
    モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語(方丈社) 内田洋子 著
    今年は内田洋子さんの著作をたくさん読めて幸せな1年でした!

     

    2.シェル・コレクター (新潮クレスト・ブックス) アンソニー ドーア 著

    日本で映画化もされた、O・ヘンリー賞受賞作。
    自然科学を熟知している作者が
    美しい自然を舞台に人間模様を描く短編集です。

    アンソニードーアはオハイオ州の生まれで、ケニアなどさまざまな地域に暮らしたことがあるということで
    自然風景や動植物についての表現が静かで美しく
    育ってきた環境の豊かさと、ものごとを見つめる確かな眼を感じます。

    表題「貝を集める人」ももちろん素晴らしいのですが
    わたしが一番胸を打たれたのが「世話係(英語題:The Caretaker)」です。

    アフリカのリベリアで不正をはたらいていた主人公ジョセフが
    内戦をきっかけにアメリカへ渡り難民としてとある邸宅の庭係として働き始めるのですが
    クビになってしまいます。

    その近くの浜辺で出会った、打ち上げられたクジラの遺骸、
    そして出会った耳の聞こえない少女…。

    物語は動き始めます。

    「魂の再生」をナチュラリストの観点から描いた短編だと思います。
    ここまで自然の描写と共に綺麗な布のように
    人間の微細な部分を編むことができるのか…と感動。

    デビュー作と思えない完璧なまでの精巧さ。打ち震えます。
    むしろこっちを映画にしてほしかったなあ~~と思うのですが、日本では難しそう。

    しかしアメリカ人がリベリア人を主人公にチョイスするのもすごいなあと思いますし
    違和感なく、リベリア人の価値観をするっと短編で馴染ませてしまうのも
    ケニアに住んだことのある著者だからこそできたことなのかなあ、と。

    2021年、人気だったペン・心に残ったペンたち。

    シェル・コレクター (新潮クレスト・ブックス) アンソニー ドーア 著

    アンソニー・ドーア氏の著作が良すぎて、作者買い・積読しています。

    あわせて読みたい

    2021年に取り扱った各ブランドについて、もっと詳しく知りたいかたはこちらの記事もどうぞ。

    ▶ Visconti(ビスコンティ)本社から現地レポ
    ▶ アウロラの88(オッタントット)レビュー
    ▶ Leonardoレオナルドの万年筆の特徴
    ▶ モンテグラッパの書き味比較
    ▶ スクリーボ万年筆の特徴とおすすめ
    ▶ マイオーラ・レオナルド・デルタのちがい

    「結局どれを選べば一生使えるの?」というかたには、こちらもおすすめです。

    ▶ 一生ものの万年筆はどう選ぶ?万年筆屋が思う一生使えるペン

    万年筆の基礎(吸入方式・字幅・ペン先素材)について知りたいかたはこちらをどうぞ。

    ▶ 万年筆のいろいろな吸入方法
    ▶ ペン先のサイズはどうやって選ぶ?
    ▶ ペン先編(はじめての万年筆)

     

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  • アウロラの万年筆は不具合が多い?というご質問にお答え

    アウロラの万年筆は不具合が多い?というご質問にお答え

    アウロラを購入するときの不安について答えました

    アウロラ イメージ

    ▶アウロラ オプティマ オー・ソレ・ミオ 万年筆 Aurora Optima O Sole Mio Fountain Pen

    こんにちは、Il Duomoの店長の佐藤です。今日はよくあるご質問にお答えしようと思います。
    横浜市Kさんからのご質問です。
    なかなか切実なご相談です。

     

    アウロラの万年筆は不具合が多い?というご質問にお答え

    A:アウロラの万年筆を検討していますが、検索すると「アウロラ 折れる」などと出てきます。

    アウロラが折れるというのは本当ですか?

    それと、アウロラの万年筆は洗浄後インク窓を確認するといつもインクがどうしても残ると聞きました。

    アウロラのオー・ソレ・ミオのレビューはこちらの記事をどうぞ。

    ▶ デルタ・ドルチェビータにそっくり?アウロラ オー・ソレ・ミオの外観&書き味は?

    この場合の洗浄のコツや、インクが残っているときにさらに他のインクを入れて良いのか不安です。

    アウロラの代表モデル「88(オッタントット)」のレビューはこちらをご覧ください。

    ▶ アウロラの88(オッタントット)シガロ・ブルー!外観と書き味は?

    1.アウロラは折れる?

    確かにアウロラと検索すると「折れる」と出てきますね…。これは不安になって仕方ありません。

     

    結論から申し上げますと、気を付けて使っていれば簡単に折れるということはありません。

    アウロラの万年筆のなかで、オプティマや88などはインク窓がついています。

    このインク窓はキャップのネジ切り部と近く、キャップを硬く締めすぎたりすると、インク窓部に負荷がかかるのです。

     

    これにより、インク窓からインクが漏れるという事例はよく聞きます。

    ですので、Il Duomoではアウロラのインク窓つきのペンをご購入されるかたにはキャップを強く締めすぎないこと、

    など注意点を資料にしてお渡ししています。

    資料にしてお渡ししてからは、みなさん気を付けていただいているようでインク漏れの事例は一度もありません。

    (それ以前は数例ありました。)

    アウロラ イメージ
    ▶アウロラ 限定生産品 カレイドスコーピオ ルーチェブルー 万年筆 Aurora Caleidoscopio Luce Blu Fountain Pen

    ちなみに、どのペンも落としたりすると壊れるリスクがありますが、
    インク窓付きのアウロラのペンはキャップをした状態で
    横向きに落ちた場合、折れやすいというリスクがあります。

    (普段使いで気を付けていたのにぽっきり折れたという話は、近年あまり聞きません。アウロラも改善していっています)

    インク窓は、レジンとレジンを接着しているので、一続きのインク窓無しペンよりかはリスクがあるわけです。

    ただ、折れるときは綺麗に折れるためくっつけやすいとも言えます。

    修理はですので、難しくありません。(イタリア送りにはなります。)

     

    しかし万年筆を落とすと、各メーカー、どの種類のペンでも不具合が発生しやすいので
    万年筆は絶対に落とさないように!気を付けましょう。

    蛇足:キャップの締めすぎはどのメーカーのペンにもよくない

    高級文具のキャップは締めすぎNGの画像

     

    話は逸れますが、キャップをきつく締めすぎるのはペリカンなど他の万年筆でもキャップに負荷がかかりレジンが割れたりする原因になります。

    乾き防止でしっかり締めたいお気持ちもあると思いますが、なるべくやさしく締めてペンを長持ちさせてくださいね!

    アウロラのインク窓はとても便利で機能的ですし、インクを楽しむのにももってこい。


    気を付けながら取り扱っていただければと思います!

    ペリカンの代表モデル「スーベレーン」について詳しくはこちらの記事もどうぞ。

    ▶ 世界的人気を誇るペリカンの【スーベレーン】の魅力とは?

     

    2.洗浄について

    アウロラは、ダブルタンクリザーバーという吸入タンクになっており、

    洗浄時、通常よりもインクが中に残りやすい構造ではあります。

    ただ、だいたい透明になるまで洗っていただければ、次のインクを入れてもよほど大丈夫です。

    しかし、ラメ入りインクや顔料系、古典インク系は避けましょう。

     

    もしどうしても中に残ってしまい気になる場合ですが、アウロラのニブはユニットになっていて、外すことができます。

    ですので外して内部を洗えば、かなり綺麗に洗浄できます。ただ負荷をかけることにはなるのであまり頻繁にこれをやるのはおすすめできません。

     

    それに、外す際に変な風に力を入れるとペン先の切り割りが傾く可能性もあります。

    (外した後、なにかあったとき保証外にもなってしまうと思います。)

    多少残っていても、基本的には放っておいて大丈夫ですよ。
    ダブルタンクリザーバーは使うインクに気を付けることと、何度も水を替えて洗うのがよいでしょう。

    14K・18K・スチールニブの違いやペン先素材についてはこちらの記事もどうぞ。

    ▶ はじめての万年筆を選ぶポイントとは?②(ペン先編)

    アウロラのおすすめ

    最近おすすめのアウロラの万年筆を挙げてみました。

    アウロラ ジュングラ Aurora Jungle

    ▶アウロラ 限定生産品 アンビエンテ ジュングラ 万年筆 Aurora Ambienti Giungla Fountain Pen
    アンビエンテ ジュングラ は5つの地球環境の一つ、熱帯雨林=ジャングルをイメージしたデザインとなっています。
    多種多様な動植物の命を宿すジャングルの深遠な緑をアウロロイド(アウロラ樹脂)の透明感あふれるコントラストで描いています。
    この軸に合わせて、深いグリーンのインクが付属します。

     

    Aurora マテーラ 

    ▶アウロラ 限定生産品 アウロラ 限定生産品 88 イル ヴィアッジョ セグレート イン イタリア マテーラ 万年筆 Aurora Il Viaggio Segreto in Italia Matera Fountain pen
    2022年、新たにアウロラのコレクションに加わった「イル ヴィアッジョ セグレート イン イタリア 」は、美しい街並みや自然で知られるイタリアに旅するような雰囲気を「音楽的に」体験する、という、斬新なコンセプトのペンとして発表されました。

    ▶ アウロラ 限定生産品 タレンタム デーダロ ホワイト 万年筆 Aurora Talentum Dedalo White Fountain pen
    ▶アウロラ 限定生産品 タレンタム デーダロ ホワイト 万年筆 Aurora Talentum Dedalo White Fountain pen
    タレンタムの限定生産品が登場!「デーダロ」は、ダイダロス、つまりギリシャクレタ島に残る迷宮、そしてそこに身をひそめる怪物に由来します。キャップには古代ギリシャに見られたメアンドロス柄(ギリシャ雷文)が刻まれ、まさに地下迷宮のようです。ホワイト×ゴールドがとても高貴に見えます。限定555本です。
    ▶ アウロラ 限定生産品 タレンタム デーダロ ブルー 万年筆 Aurora Talentum Dedalo Blue Fountain pen
    ▶アウロラ 限定生産品 タレンタム デーダロ ブルー 万年筆 Aurora Talentum Dedalo Blue Fountain penデーダロのブルーです。ヨーロッパではとても品のある色とされる紺色。銀色と紺がとてもファッショナブルです。

     

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  • アウロラ・ダンテ神曲シリーズを深掘りしてみた!書き味も

    アウロラ・ダンテ神曲シリーズを深掘りしてみた!書き味も

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    アウロラ・ダンテ神曲シリーズを深掘りしてみた!

    こんばんは、Il Duomoの店長の佐藤です。

    アウロラの人気シリーズのひとつ、
    ダンテの神曲シリーズ。
    これまでにインフェルノ(地獄編)プルガトリオ(煉獄編)パラディソ(天国編)が発表されています。
    また、この3つの前にダンテ・アリギエーリに捧げる深緑色の軸が1995年に発売しています。
    ですのでアウロラのダンテにまつわるペンは4種類あるということになります。

    読書好きのわたくし、神曲はすべて通して読んだわけではないですが目下挑戦中です。
    今日はわたしのなかでも思い入れのある神曲を深掘りしていこうと思います。

    ▶ アウロラ 限定生産品 ダンテ パラディソ 万年筆 Aurora Dante Paradiso Fountain pen
    ▶アウロラ 限定生産品 ダンテ パラディソ 万年筆 Aurora Dante Paradiso Fountain pen

    |ダンテの神曲とは?

    神曲とは14世紀初頭にイタリアで刊行されたダンテ・アリギエーリの代表作で
    地獄篇、煉獄篇、天国篇の3部構成の全14,233行の韻文による長編叙事詩です。(つまりはとてつもなく長い詩なのです)
    すごくざっくり言うとダンテ本人が地獄から煉獄、そして天国へ旅をするというファンタジーな内容になっています。
    が、実際はダンテの身の回りの人物が登場し、ダンテの人生が投影されているのです。

    |煉獄とはなんぞや?

    鬼滅の刃の「煉獄さん」で聞いたことがある方は多いかも?
    しかし日本人にとっては難解で馴染みのないのが「煉獄」という概念だと思います。
    カトリックの世界では煉獄という概念はイエスキリストの死後すぐに形成されていて、
    もちろん未だに存在します。
    天国と地獄の中間にあり、天国へ行けなかった魂が修行をする場で
    残された生者が死者のために祈ることにより天国へ上がって行けるというシステム…と言われています。
    「なんだそりゃ」って感じですが、
    恐らく「死者への祈り」の意味を天国と地獄の概念に当てはめたものが煉獄なのだと思います。
    死者への祈りが、死者へ通じていないとなると信仰するひとにとっては無意味に感じてしまうので
    煉獄という概念で気持ちを収めたのかな?と…

    14世紀初頭といえば日本では鎌倉時代…吉田兼好の徒然草が書かれたころ。
    徒然草は随筆ですので比較はできないものの…
    イタリアの当時の比喩表現の巧みさ、細かさには驚きます。

    |ちなみに…おすすめ訳

    いまから読むなら訳は原元晶さんが一番読みやすく物語として楽しめると思います。

    ▶ Amazonで見る

    話は逸れますが、私は高校生のときに背伸びをして違う訳者さん(古い文体の訳)の神曲を読もうとしたのですが
    難しくて…てんでだめでした。完敗でした。
    背景にあるイタリアについてや、カトリックについての知識が乏しかった(というか無かった)のもあります。
    しかしやはり現代語訳が読みやすいですね。
    神曲は聖書の引用も多いので、聖書(新約、旧約ともに)を理解していないと神曲はわかりづらいとは思いますが
    訳注の多いこの↑講談社学術文庫さんの神曲は、前提としてそういった知識がなくてもわりと読みやすいと思います。

     

    当時のイタリアではローマンカトリックの仕組み・概念が成立しており、
    「地獄・煉獄・天国」という概念はすでに浸透していました。
    が、神曲にはその表現が細かく記されています。
    しかも当時著作物をつくるときはラテン語で書くのが通常だったのを、
    ダンテはトスカーナ語で書いたので
    一般の人も読むことができました。
    ですので地獄はこんなおどろおどろしいんだ!天国はこんなに良いところか!
    というのがすごくリアルに、歴史上はじめて一般の人に伝わったのですね。

    ラテン語といえば、司祭や政治家や貴族などが教養として身につける言語。
    それをトスカーナ語までにハードルを下げて書いたのは
    トスカーナ語をイタリア統一のきっかけとしたい、というダンテの信念があったからこそ。
    (実際にトスカーナ語が現在のイタリア語の基盤となっているそうです)

     

    日本語で言えば
    書物と言えば漢詩で書くのが当たり前!だった時代に
    ひらがなを使って口語体で物語を表現した
    紀貫之の土佐日記が思い出されます。
    しかしダンテ神曲の時代のヨーロッパはすでに活版印刷があり、
    書物の出版数が桁違いですから、
    土佐日記の数万倍のインパクトだったと思います。

     

     

    アジアでは地獄絵図というのが有名ですが
    当時のヨーロッパでは地獄を詳細に描いた絵画などはそれまでなかったそう。
    しかしダンテの神曲の影響によりそれ以降はダンテの神曲をそのまま描いた絵画などが増えていきます。
    それほどにダンテの神曲はたくさんの人に読まれていた、ということになるんですね。
    ダンテの神曲はその後の芸術に多大な影響を与えました。
    神曲なくして今のイタリアは無い、と言っても過言ではありません。

     

    話は逸れますが、内田洋子さんのモンテレッジオ 小さな村の旅する本屋の物語
    の中において、
    本・書物の歴史のなかで
    いかにダンテ神曲が革新的だったか、が書かれています。

    気になる方はぜひこちらもチェックしてみてください。

    ▶ Amazonで見る

    モンテレッジオ 小さな村の旅する本屋の物語

    |万年筆のデザインは?

    さて肝心の万年筆のほうですが
    地獄編は黒にローズゴールド、
    煉獄編はネイビーにクローム、
    天国編は白にローズゴールド(キャップも金属)という色あいになっています。

    ダンテ 神曲 アウロラ ダンテ 神曲 アウロラ

    ダンテ 神曲 アウロラ ダンテ 神曲 アウロラ

     

    ダンテ 神曲 アウロラ ダンテ 神曲 アウロラ

     

    天国編は他の2本と違いキャップ全体が金属でできているということから、
    完全なもの、完結、を表していると思われます。
    そもそも地獄編・煉獄編・天国編の3部作に分かれているのは三位一体の3にこだわったダンテの狙いで
    3部作のほかにもありとあらゆる部分に3や33という数字が仕込まれているそうです。

     

     

    前述した煉獄のイメージを基に、プルガトリオはインフェルノの黒よりもすこし明るく希望の持てるネイビーになっているというわけです。

    そしてキャップトップにはダンテの肖像が彫られています。
    全体のデザインもダンテの肖像画から引用し、雰囲気もルネサンス前~ルネサンス初期を感じさせます。
    インフェルノの尻軸は地獄で燃え盛る炎の赤が使われていますが、
    プルガトリオの尻軸は、次の段階である天国を思わせるような白が差し色に。
    パラディソは混じりっ気のないホワイトで完結させています。(わたしの解釈です)

    書き味は?

    ニブは通常の18Kのニブで、アウロラらしいサリサリ感が楽しめます。

    オプティマなどと比べると重いのでその分自重で書けるという、不思議な感覚もあります。
    これは重めのアウロラすべてに言えることです。

    アウロラの書き味については以下に詳しいです。

     

    長文になってしまいましたが、ルネサンスの父とも言われるダンテ・アリギエーリの神曲…
    ぜひ商品も、そして本も!チェックしてみてください♩

    詳細はぜひ以下をご覧ください。

    ▶ アウロラ
    ▶アウロラ 限定生産品 ダンテ・アリギエーリ 神曲 インフェルノ 万年筆 Aurora Dante Inferno Fountain pen 

    残り僅か!要チェックです。

    ▶ 限定生産品 アウロラ ダンテ・アリギエーリ 神曲 煉獄(プルガトリオ) 万年筆 Aurora Dante Purgatorio Fountin pen
    ▶限定生産品 アウロラ ダンテ・アリギエーリ 神曲 煉獄(プルガトリオ) 万年筆 Aurora Dante Purgatorio Fountin pen

    残念ながら売り切れです…。

    ▶ アウロラ 限定生産品 ダンテ パラディソ 万年筆 Aurora Dante Paradiso Fountain pen
    ▶アウロラ 限定生産品 ダンテ パラディソ 万年筆 Aurora Dante Paradiso Fountain pen

    オフホワイトで優しげな白です。こちらも残り僅か!

    モンテグラッパ・ピニンファリーナ・セーニョのダンテ神曲シリーズ

     

    実はアウロラ以外からも2021年がダンテ没後700周年ということで様々なペンが発売されています。
    切り取り方がそれぞれに面白いので、ぜひ見てみてください!

    ▶ モンテグラッパ 限定生産品 ダンテ・アリギエーリ インフェルノ 万年筆 Montegrappa Dante Alighieri INFERNO Fountain Pen
    ▶モンテグラッパ 限定生産品 ダンテ・アリギエーリ インフェルノ 万年筆 Montegrappa Dante Alighieri INFERNO Fountain Pen
    神曲のなかの地獄をこれでもかというほど細部まで再現したペンです。
    禍々しい地獄の様子や堕天使の彫刻、ぜひ商品ページにて詳細を見ていただきたいです。

    ▶ ピニンファリーナ・セーニョ カンビアーノ ダンテ生誕700周年 Pininfarina 700th Dante – Cambiano
    ▶ピニンファリーナ・セーニョ カンビアーノ ダンテ生誕700周年 Pininfarina 700th Dante – Cambiano
    ルネッサンス期の巨匠ボッティチェリによって描かれたダンテの最も有名な肖像画の一つを無垢の杉材に描いたペン立てと、
    ルネサンス期に発明されたインクレスペンのセットです。
    ボールペンも選べます。

    ▶ ピニンファリーナ・セーニョ カンビアーノ ダンテ生誕700周年 パラディーゾ Pininfarina 700th Dante – Cambiano Paradiso
    ▶ピニンファリーナ・セーニョ カンビアーノ ダンテ生誕700周年 パラディーゾ Pininfarina 700th Dante – Cambiano Paradiso

    ▶ ピニンファリーナ・セーニョ カンビアーノ ダンテ生誕700周年 インフェルノ Pininfarina 700th Dante – Cambiano Inferno
    ▶ピニンファリーナ・セーニョ カンビアーノ ダンテ生誕700周年 インフェルノ Pininfarina 700th Dante – Cambiano Inferno

    ▶ ピニンファリーナ・セーニョ ピウマ ダンテ生誕700周年 Pininfarina 700th Dante – Piuma Inferno
    ▶ピニンファリーナ・セーニョ ピウマ ダンテ生誕700周年 Pininfarina 700th Dante – Piuma Inferno

    あわせて読みたい

    アウロラの代表モデルやほかの限定生産品にご興味のあるかたはこちらをどうぞ。

    ▶ アウロラの88(オッタントット)シガロ・ブルー!外観と書き味は?
    ▶ アウロラ ミネラーレ(Minerali)万年筆をレビュー!【イタリア万年筆ハック】
    ▶ デルタ・ドルチェビータにそっくり?アウロラ オー・ソレ・ミオの外観&書き味は?

     

     

     

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  • 【エボナイトとは?】万年筆軸とペン芯の希少素材の特徴と歴史

    【エボナイトとは?】万年筆軸とペン芯の希少素材の特徴と歴史

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    結論:エボナイトとは?万年筆に使われる希少素材です

    こんにちは、Il Duomoの店長の佐藤です。

    万年筆を選んでいると「エボナイト」「セルロイド」という言葉に出会うことがありますよね。
    今日は「エボナイトとは何か?」というご質問にお答えしながら、万年筆の世界でこれらの素材がどう使われているのかをお伝えしていこうと思います。

    結論からお伝えすると、エボナイトは天然ゴムを硬く加工した樹脂で、万年筆の軸やペン芯に使われる希少な素材です。
    形状が安定しやすく、丁寧に扱えば100年以上もつ優れもの。

    最近では作るのに手間がかかるためメーカーも減っていますが、イタリア万年筆メーカーを中心に、いまだに大切に使い続けられています。

    セルロイドはエボナイトと並んで万年筆軸に使われる希少素材ですが、性質はかなりちがいます。それぞれの特徴と、イタリアメーカーが今も使い続けている理由まで、この記事で詳しくお話しますね。

    ▶【珍しい軸】エボナイトやセルロイドの歴史とイタリアメーカーの関係性

    万年筆を深く知っていくと、現れる「セルロイド」「エボナイト」という素材…。ご存知でしょうか?
    どちらも万年筆など身近なものに使われる素材の1種です。

    今日はイタリアメーカーのペンを多く扱うIl Duomoの観点から、
    セルロイドやエボナイト軸について語っていこうと思います。

     

    セルロイドやエボナイトは、希少な素材であり最近ではあまり見られなくなってきました。
    しかしながら主にイタリアメーカーでは、時代を逆行するかのように
    これらの素材を使った軸が定期的に発売されます。

     

    そもそも、なぜイタリアメーカーはセルロイドやエボナイトなどの軸を
    いまだに生産しているのでしょうか?
    もともと、こういった「古い」素材というのは、
    効率性や取り扱いの簡便さを優先されて
    プラスチック樹脂にその場を奪われてきました。

     

    ▶エボナイトとは?

    エボナイト 万年筆
    アウロラ 限定生産品 インテルナツィオナーレ エボナイト サンド 万年筆 

     

    エボナイトは天然ゴムの一種です。
    形状が変化しにくくインクからの影響も少ないので
    万年筆にはすごく向いている素材なのですが
    作るときに切削する刃を摩耗してしまうという難点があり
    メーカーは切削しやすいプラスチックに移行していきました。

     

    エボナイト独特の臭いがあり、経年で見た目もやや変化していきますが
    丁寧に取り扱っていれば100年以上持つ優れもの。

     

    わたしも実際に検品で何本も触ってきましたが、エボナイト軸はレジン(樹脂)とはあきらかに違うあたたかみがあって、手にしたときの「なじみ」がよいものです。
    個体差もありますので、お迎えしてからじっくり付き合っていただきたい素材ですね。

    エボナイトを軸に使う場合

    エボナイトは、ゴムの一種の樹脂なのですが
    軸に使う場合とペン芯に使う場合があります。

    エボナイトを軸に使う場合は、他のレジン同様に、丁寧に研磨され輝きを持ちます。
    独特のエボナイト臭を楽しむかたも。
    変化はしにくい素材で、100年近く前のエボナイト軸をヤフオクで買って現役で使っているよ~というお客様もいらっしゃいました!

     

    ただ、他のレジンもそうなのですが、紫外線により表面が曇ったりすることがあります。
    窓際や、机の上などで常に光に晒されている状態ですと変化が早いので、ペンケースなどにしまうようにしてください。

    それと、同種であるゴムとくっつけて保管してしまうと、ねちゃっとゴムが付着することがありますので
    ゴムが触れないように保管してください。

     

    エボナイトをペン芯に使う場合

    いまはプラスチック樹脂を使うことが多いペン芯ですが、
    エボナイトペン芯だと利点があると言われます。

    希少価値ももちろんありますが、実際にインクフローに与える影響もあります。

    具体的には、インクフローが安定する、と言われます。
    これは要検証なのですが、インクを替えたりしたときも、いつも安定的にフローを供給してくれるということです。

    また、経年変化がしにくいので、長年使っていても縮んだりすることがないので、インクフローに影響がないということも言われます。

    エボナイトペン芯は、プラスチックと違いしっとりとインクが染み込んでいく感じがありますので
    オーガニックなインクフローになってくれるのかもしれません。(ただ、これは検証したことがないので、またいつか検証してみようと思います!)

    アウロラの代表モデル「88(オッタントット)」のレビューはこちらをご覧ください。

    ▶ アウロラの88(オッタントット)シガロ・ブルー!外観と書き味は?

    たとえば、Il Duomoでも取り扱っているアルマンドシモーニクラブ(ASC)のオジヴァメディオも、ペン芯にエボナイトを採用しています。
    使い始めはまだ硬いのですが、書いていくうちにペン芯とニブがだんだんとなじんできて、フローもどんどん安定していきますよ。
    プラスチック製のペン芯にはない、しっとりとした書き味の変化を楽しんでいただける1本かなと思います。

    ▶ アルマンドシモーニクラブ(ASC) オジヴァメディオの外観・書き味は?

    ▶セルロイドとは

    アルマンドシモーニクラブ 限定生産品 トリアンゴロ ブラックルーセンス セルロイド
    アルマンドシモーニクラブ 限定生産品 トリアンゴロ ブラックルーセンス セルロイド

     

    硝酸セルロースに樟脳(しょうのう)を混ぜて熱し圧縮した物質で、
    世界最初のプラスチックです。
    いま現代で使われている石油系プラスチックとは違うものです。
    温かみがあり、発色が柔らかで透明感に優れていますが
    紫外線や熱に弱く、メーカーは売りづらいものとなっています。

     

    イタリアではメガネもアパレル商品として有名ですが
    セルロイドフレームをいまだに作り続けています。
    セルロイド自体のメーカーも、年々減り続けているのですが
    イタリアでは数個のメーカーが残っています。
    その理由としては、「手触り感がすばらしい」ということと、
    「見た目が良い」ということに尽きると思います。

     

    セルロイドも紫外線には弱いです。
    紫外線に晒されていると、表面が白くなったり縮んだりします!

    エボナイト同様に、暗所に保管してください。

    ちなみに、ASCのオジヴァメディオの軸は厳密には「セルロースアセテート」という、セルロイドの後継的な素材です。
    透明感やあたたかみがありながら、セルロイドよりは燃えにくく扱いやすいので、こちらも近年ではよく使われていますよ。

    エボナイトとセルロイドのちがい

    万年筆に使われる希少素材として並べて語られるエボナイトとセルロイドですが、性質は意外とちがいます。

    項目 エボナイト セルロイド
    原料 天然ゴム + 硫黄 硝酸セルロース + 樟脳(しょうのう)
    主な用途 軸・ペン芯 軸 (ペン芯にはあまり使わない)
    紫外線への弱さ 表面が曇る 表面が白くなる・縮む
    燃えやすさ 燃えにくい 燃えやすい
    経年変化 比較的少ない (多少の収縮はあり) 風合いが深まる

    どちらも保管は暗所がおすすめです。個体差もありますので、窓際や机の上ではなくペンケースに収めてくださいね。

    イタリアの風土から生まれるモノづくり

     

    さて、イタリアのペンになぜエボナイトやセルロイド軸が多いのか?という疑問があります。

    これに答えるためには、イタリアの歴史や風土、政治などもいろいろと絡み合ってくるので
    ちゃんと深掘りすると論文みたいになりそう。笑

    ですので、難しいことは今回は避けておきましょう。

     

    ひとつには、イタリア人は美意識が非常に高く、
    少しでも良いものであれば、効率性よりも美を優先する国民性です。
    この国民性によりイタリア人は経済的にはアパレルなどで生き残っているという事実もあります。

    より美しいものを作りたい!という気概が、古いけれども美しい技術を使った希少なペンづくりにつながっているのではないでしょうか。

     

    ふたつめは、イタリアは非常に保守的なお国柄ですから
    新しい価値観などは入りにくい土壌です。
    そんなわけで、伝統的な技術が堅く守られやすい、ということがあります。
    (ここについては今回は長くなりそうなので深堀は避けておきます…。)

     

    みっつめに、イタリアは小さな企業が多い国です。
    これも政治の話になりますが、中小企業で、仕組み化されにくい構造になっています。
    小さな企業で、社長のワンマンな経営が多いので、社長の采配で行く末が決まります。
    これにより、社長の「美的感覚」が如実に出やすいという経営です。
    そのために、セルロイドなど希少なものも、社長の采配で使いやすいのかもしれません。

     

     

    しかし、セルロイド軸やエボナイト軸を作るということは
    通常よりも時間がかなりかかり、工程も多いですから
    骨の折れることばかり。

     

    セルロイドという素材自体、製品として売るまでに1年以上かかることも…。

     

    このスタイルのモノづくり、まずもって現代の資本主義からはすこし(かなり?)外れることになります。

     

    なぜかというと、儲けを多く出そうと思ったら、

    ・工数を減らす
    ・コストを削減する
    ・ロスを減らす
    ・たくさん作ってたくさん売る

    ということをせねばなりません。

     

    しかし、セルロイドやエボナイトは真逆…。

     

    ・工数が多い
    ・工数が多いし作るのに時間がかかるのでコストが高い
    ・取り扱いが難しいのでロスが多く出る
    ・たくさん作れないので少しずつしか売れない

     

    ということになります。

     

    現代の常識「はやく、安く、たくさん」の方式で行くと、「なんでイタリア人はそんな儲からない、面倒なことばかりしてるんだ?」となってしまうわけです。

     

    イタリア人のモノづくりは儲けようとはあんまりしてない?

     

    まったく儲けようとしてないとは、もちろんビジネスなので言えないとは思うのですが
    やはりイタリア万年筆をつくっているメーカーさんたちの根底にあるのは「じぶんたちが納得できるものをつくりたい」という思いではないでしょうか。

     

    むしろ「おもしろくないものを大量に作って売るなんてしたくない」という頑固な思いかもしれません。
    (もちろん大量生産品でもおもしろいものはありますが…)

     

    イタリア人は効率性重視でなく、美しいものを作ることに誇りを持っているので
    結果的にセルロイド軸やエボナイト軸を作ることで
    他国のメーカーと差別化ができているということにもなりましょう。

     

    イタリア人が大量生産、大量消費のモノづくりにシフトしてしまうと、イタリアの強みが活かせないので
    こういったセルロイド軸やエボナイト軸のようなペンを少数精鋭という感じで…これからも製品づくりをしていってほしいですね。

     

    Il Duomoでイタリア万年筆を1本ずつ検品していると、「ああ、また個性が出ているなぁ」と感じることが多々あります。
    そういう「ゆらぎ」を楽しめるかたには、エボナイト軸やセルロイド軸の万年筆をぜひお迎えしてみてくださいね♪

    モンテグラッパ 限定生産品 ヴェネツィア ラピスラズリ セルロイド 万年筆 Montegrappa Venetia Lapis Lazuli Celluloid Fountain Pen
    モンテグラッパ 限定生産品 ヴェネツィア ラピスラズリ セルロイド 万年筆

     

    イタリアメーカーとセルロイドやエボナイトの歴史、いかがでしたか?
    ぜひ一度商品ページを見て、イタリア人の美意識に触れてみてはいかがでしょうか。

    モンテグラッパの代表モデル「エキストラ1930」と「フェリチタ」の書き味比較はこちらをどうぞ。

    ▶ 【モンテグラッパの書き味とは?】エキストラ1930とフェリチタの比較、調整のレポート

     

    よくある質問 (エボナイト・セルロイド)

    Q. エボナイトには独特な臭いがあると聞きました。気になりますか?

    たしかに新品のエボナイト軸はゴム由来のかすかな匂いを感じることがあります。
    ただ、使っていくうちに落ち着いてきますし、好きなかたは「これがエボナイトの魅力!」とおっしゃることも。
    個体差もありますので、気になる方はIl DuomoのLINE@でご相談くださいね。

    Q. エボナイト軸の万年筆はいくらくらいで買えますか?

    エボナイト軸は希少素材ですので価格はやや高めになります。
    Il Duomoで2026年5月1日時点でお取り扱いしている主なエボナイト軸の万年筆は、

    • レオナルド モーメントゼログランデ ローズウッドエボナイト (129,800円〜)
    • アウロラ インテルナツィオナーレ エボナイト グリーン (144,800円〜)
    • スクリーボ フィール エボナイト 14K/18Kニブ (139,800円〜)

    など、各メーカーの個性が出るラインナップを揃えています。
    個体差や限定生産という性質から、お探しの色や仕様が見つかったときがお迎えのタイミングかなと思いますよ♪

    Q. セルロイド軸はどんな選択肢がありますか?

    セルロイドは扱いが難しく希少な素材なので、現行品は限られます。
    2026年5月1日時点で、Il Duomoではデルタの限定生産品 ラピスブルー セルロイド (92,800円〜) などをお取り扱いしています。
    セルロイドの代替として近年広がっているセルロースアセテート軸 (ASCのオジヴァメディオなど) も透明感とあたたかみがあって素敵ですので、ぜひ見比べてみてくださいね。

    Q. エボナイトとセルロイド、どちらが長持ちしますか?

    概論ですが、エボナイトのほうが形状が安定しやすく長持ちしやすい傾向があります。
    ただ、どちらも紫外線と高温には弱いので、保管環境次第で寿命は大きく変わります。

    ※ 価格情報は2026年5月1日時点のIl Duomo販売価格です。為替や仕入れ状況により変動することがありますので、最新価格は商品ページをご確認ください。

    まとめ

    エボナイトもセルロイドも、効率優先の現代では作りにくくなった希少素材です。
    イタリア万年筆メーカーがいまも使い続けてくれているのは、本当にありがたいこと。

    一本一本の個体差や、経年での表情の変化を「ゆらぎ」として楽しめると、万年筆との時間がもっと豊かになりますね。
    気になる軸があったら、ぜひIl Duomoでお迎えしてあげてくださいね♪

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  • 2020年人気だった万年筆@Il Duomo【メルマガバックナンバー】

    2020年人気だった万年筆@Il Duomo【メルマガバックナンバー】

    こんにちは、Il Duomoの店長佐藤です。

     

    Il Duomoでは会員登録をしていただき、お知らせメールを〇にしていただくと
    メルマガを読むことができます。

     

     

     

    メルマガは不定期ですが、どんなメールが来るの?というのがわからないと登録しようがないと思いまして
    バックナンバーをブログに公開していこうと思います。

     

    以下は、2020年末にお送りしたメルマガです。

     

    2020年人気だった万年筆@Il Duomo

     

    ▽アウロラ 88ヴェーネレ
    2020年人気だった万年筆@Il Duomo【メルマガバックナンバー】
    ピンクのマーブルにローズゴールドのトリムに一目ぼれ!
    残念ながら即完売しました…。

     

    ▼アウロラ オプティマ カレイドスコーピオ
    ▶ 商品ページをみる
    首軸までアウロロイドの美軸に注目が集まりました。
    ブルーとローザ、ジャーラの3色が出ています。
    どの軸も、ブルーならブルー単色というわけでなく
    白や紫などいろいろな色が混ざっていてまさに万華鏡。

     

    ▽スティピュラ アダージョ
    ▶ 商品ページをみる

    実力派ブランドが本領を発揮!人気急増中です。
    なんとなんと、Il Duomoとして文具雑誌の「趣味の文具箱」さんにこちらのアダージョを提供させていただき、掲載されました。
    比較的、吸入式のなかではお求めやすい価格帯と
    チタンフレックスニブで人気を博しています。

     

    ▼ピナイダー アバター
    ▶ 商品ページをみる
    新たな定番として根強い人気を誇ります!
    美しい軸とイタ万としてはお求めやすい価格で愛されています。
    プレゼントにも人気です。

     

    ▽ビスコンティ ヴァンゴッホコレクション
    ▶ 商品ページをみる
    こちらも定番、1本は持っていたいペンです。
    一番人気はピンクの花咲く桃の木、次いで星月夜、自画像、ときます。
    店長イチオシは「麦畑」!実物の胸のスカッとするような爽やかさ・鮮やかさがたまりません。

     

    ▼モンブラン 149カリグラフィ
    ▶ 商品ページをみる
    近年人気のカリグラフィー系・フレックス系ですが、やはりそこはモンブラン。
    王者のすごさが伝わってくる。ずっと書いていたくなるニブ、
    そしてだれが書いても美しい線になる!
    しかしただいまドイツのコロナ禍の影響でモンブランの商品が入りづらい状況です。

     

    ▽アウロラ オチェアーノ アンタルティコ
    ▶ ▶480本限定 オチェアーノ・アンタルティコ
    昨年から続く大海シリーズ、最後の南極海。
    薄い水色のアウロロイドが、氷山を思い起こさせます。
    シルバーの細工、バランスの良さ、イチオシです。

     

    ▼レオナルド モーメントゼロ ハワイ
    ▶ 商品ページをみる
    もはや定番品になりつつあります。
    レオナルドのベストセラー、見飽きることのない美しさ。
    男性でも女性でも持ったら決まる、イタリアらしい1本です。
    なんといいますか、「モテる軸」というかんじでさすがナポリ産であります。

     

    |趣味の文具箱に掲載されました

     

    12月15日に発売された文具雑誌・趣味の文具箱56号に、
    Il Duomoから提供した スティピュラとASCのペンが掲載されました!

     

    1ページ分まるっと特集してくださり、大変恐縮です。
    スティピュラとASCは日本の正規代理店がないので、
    ぜひIl Duomoさんコラボで掲載させてほしい!と趣味の文具箱さんがおっしゃってくださり
    ご協力させていただきました。

     

    スティピュラもASCも生産量がかなり少ないので
    なかなか代理店さんを決めるのは難しいかな?と思います。
    Il Duomoとしては、このようなちいさなメーカーさんのために当店のような存在がある!と自負してますので
    これからも魅力を伝えていけたらなと思います。

     

     

    掲載されたペン ▽スティピュラ アダージョ
    ▶ 商品ページをみる

    ▽スティピュラ エトルリア ミエレセルバーティコ
    ▶ 商品ページをみる

    ▽アルマンドシモーニクラブ(ASC)オジヴァメディオ 
    ▶ 商品ページをみる
    雑誌の中では知名度からかスティピュラのほうが面積が大きかったのですが、
    アルマンドシモーニクラブのオジヴァメディオの美しさと書き味とバランス感と…
    と私はすっかり惚れこんでしまいました。
    セルロースアセテートという植物由来の樹脂の美しさは息をのみます。
    そしてASCらしい、安定感と独特の感触のある書き味。最高です。
    多くの皆様に宣べ伝えたいペンです。

     

    ▶スピード発送できるペンたち
    ▶ ▶スピード発送


    Il Duomoでは取り寄せ商品が多いですが、スピード発送できるペンもございます。
    すべて検品済みですので、安心してすぐにお使いいただけます。

     

    |編集後記:コロナ禍を振り返る。

     

    3月、4月、5月はヨーロッパ各地で文具メーカーが閉鎖するという事態に。
    閉鎖までは行かなくても、人数を最小限にしたり
    出荷の制限をしたりということが起こりました。

     

    その影響で、発売が遅れてしまうペンが続出…。

     

    夏ごろにはいったん落ち着き、輸入自体もわりと滞りなくなりました。
    しかし秋、また第3波でまたまた流通に問題が…。
    ゆっくりながらも、お待ちいただければペンたちは来る状態ではありますが(メーカーによる)、
    お客様がお待ちいただく中、すっとお送りできないのが大変心苦しいです。

     

    そういった背景もあり、従来のお取り寄せスタイルはそのままに、
    すぐに出荷できる商品も少しずつ増やしています。

     

    とにもかくにも、早くもとの日常が戻ってくるといいなと…。
    そしてヨーロッパの万年筆メーカーさんは正直かなり経済的打撃を受けていると思いますので
    Il Duomoとして万年筆の良さを広めることでヨーロッパメーカーさんの助けになれたらな、と思います。
    いちネットショップとして、出来ることは小さいですが
    少しずつ、応援していきたいですね。

     

    では、今年のメルマガはこれで最後になるかと思います。
    今年も皆様には大変お世話になりました。
    誠にありがとうございました。
    よいお年をお迎えください。

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    ◇◇
    Il Duomo 2020/12/29

    ※この記事でご紹介しているモデルは、現在 Il Duomo でのお取り扱いがありません。いまお選びいただける万年筆・ボールペンはIl Duomo の取扱ブランド一覧でご覧いただけます。

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