「万年筆からインクが出ない、かすれる。故障かな?」と思ったらまず確認すること【トラブルシューティング】

インクが出ないと思ったら

こんにちは、「筆記によって人生をより豊かに、上質に。」をコンセプトに
ヨーロッパ文具を販売しておりますIl Duomo(イル・ドゥオモ)の店長・佐藤です。

問い合わせをよくいただきます中で、「インクが出てこない」または「かすれる。」というものがあります。
初期不良ということも考えられますが、
意外に使い方などで改善する場合が多いです。
今回の記事では、インクのフロー、書き味などで、使ったばかりの時に「不良?」と迷ったときに
すぐにチェックするべきポイントをお伝えしていきます♩
ちなみに…Il Duomoでは
お届けしました万年筆はお客様からの希望がない限り、当店にて検品し、書き味やインクフローのチェックを行い、当店の基準を満たしたものをお届けしております。万が一、お届けした万年筆のインクが出ない、というような症状がございましたら、今一度こちらのチェックポイントをご確認くださいませ。書き味やインクフロー改善のポイントを説明いたします。お客様のお手元で問題が改善される場合がありますので、ご参照ください。なお、改善しない場合は、弊店までお問合せ頂けますようお願い申し上げます。

☑point1:インク吸入はできているか?

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・首軸までインク壺に漬けて吸入していますか?
・(コンバーターなど、確認できる場合)タンク内に気泡はありませんか?
書いているうちにカスレていく場合は、インク吸入がうまくできずにタンク内に気泡ができている場合があります。
気泡ができるとインクの供給が止まってしまいますので、カスレの原因となります。
ピストンを最後まで下におろし、ペン先を首軸までしっかり浸けてゆっくり吸引してみましょう。

☑point2:筆記角度・ペン先の向きは正しい?

・筆記角度はおおむね45度になっていますか?
・ペン先はハート穴のあるほうを上にしていますか?

ちなみに、当店の検品では万年筆の基本的な筆記角度とされる、45度の角度で、ペン先が紙に対してまっすぐに置かれている状態を基準として、検品しております。
ペンが立て気味だったり、ペン先を左右にひねった状態か確認してみましょう。インクが出づらいと思った場合は、基準の状態で筆記してみてください。

☑point3:筆圧は適正?

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・筆圧をかけすぎていませんか?

ペン先に過度な筆圧がかかると、ペン先が開いたり、ペン芯とペン先が離れてしまい、インクが出づらい状態となります。

またそのまま筆圧をかけ続けると、左右のペン先がずれてしまい、ガリガリとした書き味となってしまいますし、インクも出づらい状態となります。一度開いてしまったペン先は修理が必要なことがありますので、ご注意ください。
まずは紙にペン先を乗せて滑らすイメージでの筆記を心がけてみてください(手の中にティッシュを持ちながら書いてティッシュを潰さないように筆圧を軽くする練習もあります)。
国産の万年筆の場合、様々な書き癖に対応できるよう調整されている傾向があり、まさに国産の素晴らしいところではありますが、
特に欧州などでは、万年筆の個性に合わせて書き手がペンに合わせる、という考え方が広く流布しています。インクが一番気持ちよく出てくるポイントを探してみるのも、欧州万年筆の楽しみ方の一つですね。

筆圧が強い、弱いがわからない!どうやって判断するの?

まわりに万年筆ユーザーがいなくて、自分の筆圧の強さがわからない!という場合は困ってしまいますね。
そういう場合、(ペンにもよりますが)ペン先の切割をみて、目に見えて開いているようであれば筆圧が強いです。
また上で紹介したティッシュを丸めて握るというのをやってみて、
気づくとティッシュが硬くつぶれている、という場合も筆圧が強い可能性があります。

☑point4:その他、いろいろな要因

・キャップはこまめに閉めていますか?
開けたままの時間が長いと、インクが乾いてしまいインクが流れてきません。
・カートリッジはしっかり差さっていますか?
カートリッジはしっかり差し、しばらく時間をおかないとペン先までインクが流れてきません。・コンバーターはしっかり差さっていますか?
軸の中でしっかり差し込まれていない可能性があります。接続部をしっかり奥まで差し込んでみてください。

初期不良ではないけれど…インクが出ない時

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・インクが固まっていませんか?
長期間インクを入れたまま使っていない万年筆の場合、中でインクが固まってしまっている可能性があります。

まずペン先を水につけてみて、自然に溶けだしてくるのを待ちながら、様子見でピストンを回してみるといいかと思います。

もしどれだけやっても回らない場合は、ペンクリニックや購入先まで相談されたほうがいいでしょう。もちろん、無理は禁物です。
気を付けながら洗ってみてください!

 

いかがでしたでしょうか?なお改善しない場合は、なにか他に原因がある可能性があります。
また、Il Duomoでは会員様限定の予約制ですがZOOMでのオンライン相談も受け付けております。
メールかLINEでお問い合わせくださいね。
それでは心豊かな筆記生活をお楽しみくださいませ!
万年筆の使い方・選び方に困ったら

店長
はじめまして!Il Duomo(イル・ドゥオモ)店長の佐藤です。

私は、幼少期から絵や文学(短歌とか詩)などが好きで、文具が大好きでした。

 

大人になってからヨーロッパ文具の美しさと独特の味わいに惹かれて、万年筆の通販サイトをはじめました。

主にイタリアのペンを中心に扱っています。

 

私自身、万年筆を使い始めてから手帳に向かい合う時間が増え、いっとき辞めていた詩歌の趣味も、あらためてはじめることができました。

そんなことから、わたしは筆記で人生はもっと豊かになると信じています。

 

万年筆・ボールペンをただ販売するだけでなく、筆記でどんなことが楽しめるのか、どんな風にペンたちを使っていくのか、そんなことも発信していきたい!と思ってこのブログをやっております。

 

 

万年筆の使い方、ペン先の選び方などご相談に乗れますので、気になる方はぜひLINE@でお気軽にトークしてみてくださいね(*'▽')

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