もくじ
万年筆の肝ともいえるペン先。違いをみていこう
万年筆をはじめて選ぶ方にお伝えしている【はじめての万年筆えらび】シリーズ、今回はペン先編。インクを紙に伝わらせる肝の部分であるペン先(ニブ)には太さや材質によってさまざまな種類があります。あなたに一番合うペン先はどれでしょう?
シーンによって必要な線の太さが違う!
同じLAMY Safariでもこの通り。
ペンの字幅と太さの目安
ペン先の太さ | 日本語表記 | mm |
SEF | 超極細 | 0.18~0.24mm |
EF | 極細 | 0.24~0.28mm |
F | 細字 | 0.28~0.34mm |
MF | 中細 | 0.32~0.38mm |
M | 中字 | 0.34~0.44mm |
MB | 中太 | 0.44~0.54mm |
B | 太字 | 0.54~0.66mm |
BB | 極太 | 0.66~0.86mm |
ペンの字幅と用途
太・極太
|
年賀状、郵便の宛名書き |
アイデア出し | |
契約書などのサイン | |
絵を描く | |
中太・中・中細
|
便箋にお便りを書く |
日記帳に書く | |
会議用のメモ | |
履歴書など公式文書などの清書 | |
原稿用紙に書く | |
超極細・極細・細
|
手帳に予定を細かい字で書く |
授業の板書 | |
資料に追記する |
あなたが使いたいシーンはどんなときでしょうか?
これは一例なので、もちろんMのペン先(ニブ)で契約書にサインしても問題ないわけです。どんなシーンで使うのが一番多いのか、どんな太さなら使いやすそうか、ライフスタイルに合わせて選んでみましょう。
海外万年筆は太さの目安が違う
憧れの万年筆の舶来品。国産品と同じM(中字)を買ったら…あれ?これ、B(太字)じゃ…?ということになってしまいますよ。
というのも海外製万年筆は基本的に太さの目安が1~1.5段階太いのです。
細字が好きな方はEF(極細)を購入されることをおすすめします。
筆者は太くぬらっと出てくるのが好きなため、あと大きな紙に絵を書くのが好きなため、海外製万年筆でもEFでなくFかMがいいと思っています。あくまでも好みの問題です。
金ペンか鉄ペンか。実際、違いは?はじめてにはどっち?
ペン先は通称”ペンポイント”とか”ニブ”と呼ばれます。万年筆内部のインクからペン先を通って紙に伝わらせる、肝の部分。筆圧をもろに受けるところでもあるので、できれば耐久性のあるものがいいですね。
ペン先には大きく分けて「金ペンと鉄ペン」という材質での分け方があります。
金ペンは18金、14金など金の純度での種類もあります。
鉄ペンでも、スチールペン先や、金メッキを施したものなどもあります。
「万年筆は金ペンがいい」とまことしやかに言われている言葉。これはいったいどういう意味なのでしょうか?
金が良しとされる理由その①
ひと昔前のインクは、酸性がとても強く、鉄製のペン先では腐食が早いとされていました。ですのでその名残で金がいいと言われているのです。ただし、現代のインクは酸性が強いわけではないので、鉄ペンでもきちんと洗って乾燥させていれば錆びることはありません。
金が良しとされる理由その②
金は鉄と比べて柔らかく、字を書いたときに当たりが柔らかくなります。とくに「とめはね」が多い日本語では、当たりが硬いと引っ掛かりが強く、うまくインクがはねなどを表現できないことがあります。ですので日本では特に金ペンがいいとされているのです。
しかしながら、万年筆をつくる技術は年々上がってきており、鉄ペンでも比較的柔らかい書き味を出すことが可能になってきています。とくに「とめはね」のないアルファベットを主に使うヨーロッパ文具では、高い価格帯の万年筆でもデザインや機構によっては鉄ペンであることもしばしば。
よくよく考えて、できれば試し書きをして購入に臨みましょう!
ペン先から選ぶ!おすすめの万年筆7選
金ペン
プラチナ万年筆 #3776 センチュリーブルゴーニュ
国産ブランドのド定番です。金ペンなのに1万円そこそこの値段です。国産品は個体差が少なく、かすれが少ないので安定感があります。初めての方には安心ですね。
パイロット カスタム74 参考価格¥10,000-
パイロットの一番スタンダードなモデルで、11種類ものペン先から選ぶことができます。クリップの丸い玉がレトロでキュート!
アウロラ タレンタムイエロー 参考価格¥35,000-
アウロラの入門用モデル。黄色と黒のカラーリングがカッコいいデザインです。舶来品ながら3万円ほどで金ペンが手に入るいいモデルです。憧れのアウロラはこの1本から!
こちらは14金をロジウムコーティングしてあります。
鉄ペン
ペリカン クラシックP200 参考価格¥12,980-
スーベレーンがいつかは欲しいけど、まだ無理…とりあえずペリカンの良さを味わいたい!というニーズに合ったモデル。ペリカン・スーベレーンを入門用に踏襲して作ったモデルで、スーベレーンの滑らかで洗練されたデザインが1万円台で手に入ります。
ラミー サファリ 参考価格¥3,500-
入門用といえばこちらが有名。硬い書き味で、ガシガシ使えるので人気。ドイツ製で品質も安心!色も多数あるのでご自身に合った色がきっとあるはず!
ビスコンティ メリーゴーランド 参考価格¥22,980-
ビスコンティのペン先は鉄ペンでも頼りがいがあって滑らかな書き味で定評があります。2万円前後でこの美しさであれば鉄ペンでもいい、と店長は思う…。(遠い目)
まとめ
ペン先は万年筆の肝。用途や書き心地を考えながらご自身に合うものを選びましょう。
ペン先はやはり試し書きしてみないと実際の好みはわからないもの。試し書きができるお店で試してみましょう!
ここには紹介しませんでしたが、ペン先の機構も考え始めるとたくさんの種類ができてしまう万年筆。考えるべきところはまだまだありますよ~。残るは「吸入方式」「ブランド」「価格」。少しずつ見ていきましょう。
Il Duomoのショップで文具をみる
万年筆の使い方・選び方に困ったら
万年筆の使い方・選び方で困ることがあればLINE@からお気軽にご質問くださいね!Il Duomoの店長があなたのお好みの色や予算などを聞いて、リストアップすることもできますよ。
LINE@で商品のお問い合わせを簡単に♪さらに、LINE@限定でお得なクーポンを配布中。友だち追加してね。
IDで検索↓
【@vfj5261w】
スマートフォン、タブレットの方はこちら↓