万年筆で短歌を書こう【歌人に聞いた万年筆の楽しみかた】
こんにちは!詩と短歌を詠むのが趣味の店長・佐藤です。
この度は友人であり、歌人・ライターの七海ゆきさんに寄稿して頂きました。
七海ゆきさん、儚げでかわいい見た目とは裏腹に力強かったりなかなか退廃的な短歌を詠む実力派の歌人です。
Il Duomo Magazineでは万年筆の楽しみ方を様々な形でシェアしていけたらいいなと思っています。

●万年筆で短歌、とは?

こんにちは。ライターで歌人の七海ゆきです。

あなたは毎日手書きで文字を書くことはありますか?
スマホやパソコンが普及している現代では、大切な人へのメッセージもスマホから…なんてことも珍しくありませんよね。
美文字やペン字が流行っても、そもそも字を書くのが苦手だし…って人もいると思います。
わたしも素敵な字が書けるようになりたいなあと思っているひとりです。

では、素敵な字が書けるとしたら、どんなことを書いてみたいですか?

 

今日あったできごとを記したり、大切な人への手紙を書いたり、詩を書いてみたり…それもとびきり素敵なお気に入りのペンを使って書くことができたらハッピーになれると思いませんか?

 

●短歌を詠むワークショップをした

 

時代をさかのぼること1000年。平安時代の貴族たちは想い人への気持ちを和歌にしたためて伝えていました。
5・7・5・7・7の31文字からなる風流で美しい日本語の調べが、短歌として現代にも受け継がれています。
5・7・5・7・7のリズム(五七調)って日本人にとっては、自然に身についているリズムなんだとか。

 

「スマホやパソコンは便利だけれど、美しい日本の言葉を書くのにはちょっと無機的だなあ」
以前からわたしはそう感じていました。
せっかくなら見た目にも美しく、芸術性の高い万年筆で、短歌を書いてみたい!

そんな思いからIl Duomoの佐藤店長と、庭文庫の中田実希さんにお願いして「手書きで始める詩の世界」というイベントを開催することになりました。

 

●言葉をだしてみよう

 

短歌を書いてみよう、とは言っても、ふだん短歌を作っていない人にとって、いきなり短歌を作るのってなかなかハードル高いです。
それに、そもそも何を書いたらいいかわかんない…!という問題もありますよね。

初めて短歌を作るのにオススメな方法は写真から題材を見つけることです。
そして、写真を見て思い浮かんだ言葉をポストイットに書き出していきましょう。

例えば、晴れた秋の日の湖にボートが浮かんでいる写真があるとします。

 

短歌を詠む

 

・青い ・ボート ・しずか ・紅葉 ・秋晴れ
・湖 ・さわやか ・すずしい ・おにぎり
・ちょうちょ

 

こんな感じで写真からわかる情報以外にも、自由に感じた言葉を増やしていきます。
写真におにぎりが写っていなくても、自分が湖畔でおにぎりを食べているイメージで「おにぎり」って書いてもOK!

 

言葉が浮かばないときは、詩集をぱらぱらっと見て素敵な言葉を見つけるのも良いと思います。

 

●文字数ごとにポストイットを仕分けする

 

ポイントとしては文字数ごとにポストイットを分けておくと、あとで短歌が作りやすくなります。
短歌は5文字と7文字の組み合わせでできていますが、組み合わせ方によっては3文字や4文字も使いやすいので、頭をやわらかくしていろいろな言葉を書き出していきましょう。

 

●短歌を書いてみよう

 

さあ、言葉のカードが出そろったら、いよいよ短歌を作っていきます。

短歌って「~なり」とか「~けり」とか使わなきゃいけないんじゃない?って思っている人でも大丈夫!
実は短歌って、わたしたちが普段使っている言葉(口語体=話し言葉)で作ってもいいんです。

歌人・俵真智さんの短歌のベストセラー「サラダ記念日」って知っていますか?
「サラダ記念日」はむずかしい古文みたいな言葉ではなく、わたしたちがいつも使っている言葉で書かれた短歌なのです。

 

言葉は用意してあります。
だから、学生時代は古典が苦手だった人も、長い文章を書くのが苦手な人も、短歌を作るのが初めての人でも気負わずにできるはず。
パズルのように、自由に言葉のカードを組み合わせていくだけです。
正解はないので、思いがけない組み合わせをゲーム感覚で楽しんで!

 

七海ゆきの短歌
彼の人の名前にふれる蔵書室一億光年飛んでいきたい
ぬばたまの黒鍵なぜる細い指おなじく白鍵もあいしてください
睦言を交わすふたりのまなざしが溶け出すようなクリームソーダ
ゆるす人・ゆるされる人に隔てられゆるされないまま運ばれていく
見はるかす宇宙の端で呼び合えば二重螺旋がまわりはじめる
罫線に丸い消しゴムすべらせて耳たぶぬぐう指思い出す

こんな感じで短歌は出来上がっていきます。

●紙に清書して、SNSで投稿してみる?

 

さあ、世界にひとつだけの、オリジナルの短歌ができました!
せっかくなので、万年筆を使って清書してみましょう。

万年筆は自分で選んだ色のインクを入れ替えて使えるペンなので、気分や短歌に合わせて色を選ぶのもいいですよね。(インク選びに気をつけて、必ず水洗いしてインクを替えてください。)

 

 

ペンが決まったら、心を落ち着かせて、短歌を清書してみましょう。
余分な力をいれずに、自然体で文字を書いてくださいね。

短歌が書けたら、今日のペンとインクを一緒に撮ってSNSに上げてみてもいいかも。
ツイッターでは #jtanka や #短歌 などのタグをつけて短歌を投稿する人もいます。
一味ちがう、手書き文字でアップするのもおもしろいかもしれませんね。

 

 

わたしは普段、シャープペンやボールペンを使っているのですが、万年筆で短歌を書くと不思議と字が大人びて見えてきます。
突然、字がきれいになるはずもないのですが(笑)上質なペンを使うことで、気持ちが引き締まるのもあるし、やっぱり書きやすい。

 

 

特に、短歌や詩のようになにかを「表現」しようとするときにこそ、万年筆はぴったりの文具じゃないかな、と、最近ひしひしと感じているところです。

筆圧によるかすれ具合や、インクののび、力を込めなくてもさらさらと書きやすいところ、そして、二度と同じ文字が書けないということ。
手書き文字ならではのいびつさも、パソコンのフォントにはない温かさがあります。

 

万年筆短歌のInstagramアカウントを作ってみました

せっかくなので、今まで溜めていた短歌を万年筆で書いて投稿するアカウントも作ってみました!

tankaを世界に広めるために、稚拙ながら英訳も付けています。よかったらフォローしてみてくださいね!

 

 

 

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せっかく手に入れた上質な万年筆だからこそ、多彩な楽しみ方ができたら素敵ですよね。
ちょっとした日常に、自分の気持ちを表現したいときに、そばにあったら気分が晴れるお気に入りの万年筆をあなたも見つけてみませんか?

 

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店長
はじめまして!Il Duomo(イル・ドゥオモ)店長の佐藤です。

私は、幼少期から絵や文学(短歌とか詩)などが好きで、文具が大好きでした。

 

大人になってからヨーロッパ文具の美しさと独特の味わいに惹かれて、万年筆の通販サイトをはじめました。

主にイタリアのペンを中心に扱っています。

 

私自身、万年筆を使い始めてから手帳に向かい合う時間が増え、いっとき辞めていた詩歌の趣味も、あらためてはじめることができました。

そんなことから、わたしは筆記で人生はもっと豊かになると信じています。

 

万年筆・ボールペンをただ販売するだけでなく、筆記でどんなことが楽しめるのか、どんな風にペンたちを使っていくのか、そんなことも発信していきたい!と思ってこのブログをやっております。

 

 

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