スティピュラ エトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコの外観・書き味は?

最近よくお問い合わせをいただく万年筆のうちのひとつ、スティピュラのエトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコ
エトルリアというモデルで何色か出ているうちの1本です。
少し透明感のある軸の中にキラリと光る部分もあって、思わず見とれてしまう魅惑的な外観。
気になる方が多いのも頷けます。

 

IlDuomoの販売ページでもご紹介はしているのですが、今回は更に詳しく!
私が手にとって感じたおすすめしたい部分、そして購入前に知っておいていただきたいことをお伝えします。

万年筆メーカー、スティピュラが作り出すエトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコ

スティピュラは1973年にフィレンツェで創設されました。
本格的に筆記具を生産するようになったのは1991年。
それから今日まで30年ほどですから、筆記具のメーカーとしての歴史はそう長くありません。

 

私Il Duomo店長、2018年にスティピュラの工房まで足を運び、見学させていただきました。
未だに職人さんの手作業が多く、ペン先も同じ工房内で作られていたのにはびっくり!
ハンドメイドだからこそできる個性的な軸はスティピュラの魅力のひとつです。

 

スティピュラ 工房 

 

スティピュラについてもっと詳しく!
スティピュラ(Stipula)万年筆の特徴とおすすめモデル。書き味は?

 

エトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコ 名前の由来

"ミエレセルバーティコ"は野蜜を意味します。
その名の通り蜜のような少し透明感もある軸で、クラック部分がキラリと光る美しいペンです。

スティピュラ エトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコスティピュラのエトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコ GT(Stipula Etruria Magnifica Miele Selvatico Fountain Pen)

はちみつじゃなくてなんで野蜜?と考えてみるとおそらく、聖書からきているのではないかなと。
新約聖書の中に聖ヨハネという、イエス・キリストに洗礼を捧げた人物が登場します。
荒れ地で長い間修行を行っていた聖ヨハネ。
その際に野蜜やいなごを食べ、生きながらえていたという記述があります。

 

イタリアはキリスト教、中でもローマ・カトリック教会が根付いている国。
こういった土台があるからか、イタリア万年筆のシリーズやカラーの名前には聖書から引用したと思われるネーミングが多いですね。

 

ちなみに、"エトルリア"は古代ローマ以前にイタリアの地に住んでいたエトルリア人からきています。
万年筆を通して生産地の歴史や文化をも知ることができる…!おもしろいですね。

スティピュラ エトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコ持った感じ・外観は?

 

素材 レジン
キャップタイプ ねじ式
ペン先 スチール/チタン
文字幅 スチール:F/M
チタン:フレックス
インク方式 カートリッジ・コンバーター両用式(コンバーター付属)
キャップポスト時の長さ 約17cm
収納時の長さ 約14.8cm
胴軸部の長さ 約13.2cm
最大胴軸径 約1.58cm⌀
キャップ径(クリップ含む):約1.72cm⌀
首軸(グリップ)径:約1.2cm⌀
重量 約31g
キャップのみ重量:約14g
キャップ無し重量:約17g
その他 --

 

ここからは私が手に取り、感じたことを。
スペックを読んだだけではわからない、実際のところどうなの!?という疑問がひとつでも解決していただけたら嬉しいです。

持った感じは?

スティピュラ エトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコスティピュラのエトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコ GT(Stipula Etruria Magnifica Miele Selvatico Fountain Pen)

エトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコは大きめでぽってりとした軸。
キャップとペンそれぞれに緩やかなふくらみがあり、境目あたりで少しくびれているようなデザインですね。

 

存在感がありますが、手にとってみるとそれほど重くありません。
差し込み式のコンバーターということもあって、軽めです。

 

長さ:14.8cm
最大経:1.58cm
重量:31g(キャップのみ:約14g キャップ無し:約17g)

 

細い軸のペンだと径は1.2cmくらいのなので、それと比べるとかなり太め。

 

キャップはポストすることが可能です。
その場合キャップを閉じた状態より2cm長く、17cmになります。

 

キャップをポストした際に気になることがひとつ。
ポストした状態で書いてみると、重心を後ろに感じる・・・。

 

イタリアの万年筆はデザインが凝っているものが多く、立派なクリップなんかがついているとキャップが重くなりがち。
このモデルはキャップなしのペンが17gなのに対し、キャップだけで14g・・・!
ポストすれば万年筆本体と3gしか変わらないキャップの重さが後ろにかかってくるので、かなりのずっしり感です。

 

このような軸なので、手が小さい方にはキャップポストは不向きかもしれません。

 

また、手が小さい方には太軸は不向きと思われがちですが、
筆圧が強いから下げたい!という方はあえて使うのもおすすめ。

自分の手にとって太めの軸は力が込めづらいので、自然と筆圧をやわらげることができます。

 

外観は?

外観の細かい部分を見ていきましょう。

 

スティピュラ エトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコスティピュラのエトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコ GT(Stipula Etruria Magnifica Miele Selvatico Fountain Pen)

 

ニブ以外の金属装飾部分はすべてマットな仕上げで落ち着いた印象です。
クリップとキャップリングにはスティピュラのメーカー名の由来になった藁にちなんで、麦の穂が彫られています。

 

ちょっとこの画像ではわかりづらいのですが、主軸の部分が少し透けていて中の金色のニブが見えるんです。
かっこいい・・・!

 

ペン先と字幅の組み合わせは、スチールのFとMサイズ、チタンのフレックスの3パターン。
ニブの色は、どちらのトリムを選ぶかによって決まります。

 

スティピュラ エトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコ

スティピュラ エトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコ  シルバー 万年筆 Stipula Etruria Magnifica Miele Selvatico Fountain Pen

ゴールドトリムなら金色のニブ、シルバートリムであれば銀色のニブがつきます。
つまり、スチールだからこの色、チタンだからこの色、というわけではありません。

 

スティピュラ エトルリア マグニフィカ ミエレセルバーティコの書き味は?

私は日々、様々なメーカー・モデルの万年筆を試し書きしているからか問題なく筆記ができました。
が、万年筆に慣れていない方や持ち方に癖がある方はちょっと使いづらさを感じるかも?

 

試し書きしてみた

試し書きに使用したのはスチールのMサイズ。
インクはピナイダーのブラックを使用しました。
スティピュラのインクもあるのですが、万年筆同様少量生産のため在庫がいつも潤沢にあるとは限りません。
手に入りづらいので、他の染料インクを使う機会のほうが多くなると思います。

※2021/2/25追記
スティピュラのインクを入荷しました。
保証や長くお使いいただくために、基本的には純正インクをおすすめしています。

 

スムーズな書き出し、そしてなめらかに書き続けることができました。
イタリア万年筆の傾向としてインクがどばどばと出てくるものが多いのですが、こちらはそれほどではありません。

 

Mサイズではありますが、国産のものより字幅はやや太めです。
大きく分厚いニブはがっしりとした印象。
ニブはほとんどしならず、筆圧をかけてもさほど線の太さは変わりません。

 

今回はご紹介していませんが、チタンフレックスのニブが気になっている方は事前に知っておいていただきたいことがひとつ。
チタン"フレックス"とはいえどチタンという素材の特性上、イメージしているほどフレックスしません。
どちらかというとカリっとした書き心地です。

 

チタンフレックスニブについてはこちらの記事で詳しくお話しています。
スティピュラ(Stipula)万年筆の特徴とおすすめモデル。書き味は?

 

持ち方に癖がある方は書きづらさを感じることも

万年筆の持ち方に慣れていない、癖のある持ち方をしている、そんな方々はインクの出づらさを感じる可能性があります。
スティピュラの万年筆は全体的にスイートスポットが狭め。
つまりインクがするすると出てきて快適に書くことができるポイントが限られています。

(Il Duomoの在庫に関しては調整付きのものも販売することがありますので、
ぜひ見てみてください。)

 

左右どちらかに傾けすぎるとインクがうまくでてこず、ストレスを感じることも。

 

・ハート穴は紙に対して上に
・万年筆の角度は45~60°

 

こういった正しい持ち方を心がければ問題ありません。
持ち方については動画で観ていただいたほうがわかりやすいです。

 

 

「どうしても今の持ち方で書きたい!」という方は調整に出してスイートスポットを広げてもらうと、最初の状態よりは書きやすくなりますよ。

 

気になるスティピュラの万年筆があればまず、お問い合わせを!

スティピュラは規模が小さいため、大手メーカーと同じようにはいきません。
対応はゆっくりで取り寄せにも時間がかかりがち。
大量生産を行っていないため、タイミングが悪いと売り切れ、なんてことも・・・。

 

このようなメーカーなので正規代理店は撤退している状況です。
「ほしい!」と思ったら、当店のような直接スティピュラから仕入れている販売店で購入することになります。

 

Il Duomoでご購入を検討される場合はまず一度、ご連絡いただくことをおすすめします。
せっかくご購入手続きをしていただいたのに、私がスティピュラに問い合わせたら「売り切れです」なんてことになったら申し訳ないので・・・。

 

その他、万年筆選びのご相談にも乗っています。
事前に気になることがあれば、お気軽にご連絡くださいね。

 

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そんな方のために、Il Duomoではオンライン相談室を開設中です。
イル・ドゥオモスタッフがZOOMやLINEで顔を合わせながらご相談に応じます。

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はじめまして!Il Duomo(イル・ドゥオモ)店長の佐藤です。

私は、幼少期から絵や文学(短歌とか詩)などが好きで、文具が大好きでした。

 

大人になってからヨーロッパ文具の美しさと独特の味わいに惹かれて、万年筆の通販サイトをはじめました。

主にイタリアのペンを中心に扱っています。

 

私自身、万年筆を使い始めてから手帳に向かい合う時間が増え、いっとき辞めていた詩歌の趣味も、あらためてはじめることができました。

そんなことから、わたしは筆記で人生はもっと豊かになると信じています。

 

万年筆・ボールペンをただ販売するだけでなく、筆記でどんなことが楽しめるのか、どんな風にペンたちを使っていくのか、そんなことも発信していきたい!と思ってこのブログをやっております。

 

 

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