もくじ
左利きの人が万年筆を楽しむために。使ってみた感想は?
こんにちは。Il Duomo佐藤です。よくお問い合わせをいただくのが、「左利きなのですが、万年筆は選べますか?」というご質問。
私自身は右利きなのですが、このたび友人の左利きブロガーさんであるメリッサさんがIl Duomoで万年筆を買ってくださり、「左利きでも万年筆ライフは楽しめる!」ということを記事にしてくれましたので、シェアしたいと思います。
メリッサさん、こんなアイコンしてますがご本人は柴咲コウ似の絶世の美女であります。
メリッサって誰?というあなたはこちら
https://suteki-mama7.com/introduction/
左利きはつらいよ
こんにちは、左利きのメリッサです。
駅の改札で、自販機で、スープ用のレードルで、生活のありとあらゆる場面で「この世界は左利きに厳しい。」と痛感しながら生きてまいりました。
これはもれなく文房具にも言えること。
左利きが文字を書く際には、右利きの人が気にも留めないような些細なところで気を使っているものです。
私は学生時代から万年筆に憧れを抱き、ときには実際に購入して書いてみたりもしました。
が、この左利き問題にぶち当たっては挫折を繰り返し、万年筆愛用者にはなれずいたんです。
それが今回ご縁があってIl Duomoさんで万年筆を購入し、素晴らしい万年筆ライフをスタートさせることができましたので、
万年筆の左利き問題に悩むあなたへ一筋の光になれたら幸いでございます。
左利きでも万年筆で書きたい
結論から申し上げますと、現在私は非常に満足度の高い万年筆ライフをおくっております。
ちなみに、参考までに私の万年筆歴を申しますと、最初に購入したのは小学生のとき。
ボールペンが必要となり文具店に行きましたが気に入るものがなく、隣にあった万年筆に一目惚れ。
といっても自分で買えるとなると1000円以内のもので、紙を破きながら書いていた記憶があります。
その後大人になってからも3000円くらいまでのものを数種試しましたが、相性がいいものに出会えず断念…。
今回は注文してから届くのが楽しみ過ぎて、フライングで万年筆に適したノートなんぞを購入したりしていたものですから、手に入れてからもう日々カリカリ・・・。
恍惚!
朝晩のジブン時間が至福すぎて、ありがとうノートが見開きだけで終わらない。
https://suteki-mama7.com/happy-notebook/
使い始めて2週間ほどですが、今のところ懸念していた調整の必要もなさそうです。
憧れだったインクの吸入を楽しむ余裕さえあります。
左利きでも万年筆を諦めないで、、、良かった!
万年筆を購入する前に不安だったこと
私たち左利きが文字を、特に万年筆で書く際に困りそうな点は以下の3つ。
1.文字を書きながら手がこすっちゃう問題
左利きが横書きに文字を書くと、左手が書いた文字を隠します。
文章をバランスよく美しく書くのが、非常に難しい。
これは万年筆に限られた話ではないですが、インクの渇きが悪いと左手が真っ黒になりますし、字もこすれて汚くなります。
2.紙がペン先に引っ掛かりやすい問題
右利きの人とは運筆の方向が違い、横線は押して書きます。
アルファベットを含め、文字は大体書き順が左から右。
はらいやはねも、手の近くから外へ押すかたちになりますよね。
この動きによって、ペン先が紙に引っかかったり、ときには紙を破いてしまうことも。涙
3.インクの出が悪い問題
ボールペンを左利きが使うと、結構な比率ですぐにインクが出なくなるという悩みを抱えていることを、右利きの皆さまはご存じでしょうか。
最後までインクを使い切る・・・なんてこと、実を言うと稀だったりします。
だから、書きやすいペンとの出会いは貴重!
万年筆もインクの出方が特徴的ですし、かすれたり、出にくかったりするのでは?という不安がありました。
文字を書くとき左利きはそうでなくても問題が多い
自分で書いていて思いましたが、左利き切ない。
食事するときは肘が当たると非難され、スープを注ぐときはレードルの注ぎ口が逆で不器用扱いされ、ハサミも包丁も左利き専用を買うとなると割高で、平均寿命が右利きに比べて10年近く短いだなんて、もう!!!
その上、幼少時期から一生続く「文字を書く」という日常の行為にまでストレスを抱えなきゃならないなんて・・・。涙
正直どの筆記具でも問題はあります。
しかし万年筆は他のペンに比べて値が張るイメージがありますので、失敗したくないという気持ちはより強くなりますよね。
相性の良い万年筆に出会えることを、切に祈るばかりです。
万年筆を買うにあたって
というわけで万年筆購入を決意する前、不安を減らすために私がしたことをご紹介しましょう。
1.文房具屋さんで試し書き
利き手に関係なく、万年筆を購入するときに試し書きはした方が良いと思います。
左利きであれば尚更、できる限り試しておきましょう。
とくに確認しておいて良かったと感じるのは、相性の良いペン先の太さ。
左利きはペン先太めを勧められることが多いのですが、私は極力細いのが好きなんです。
そうでなくても私は筆圧が強く、ボールペンでもノートを破いてしまうことがあるくらい。
自分の書き癖でどれくらいまで細いペン先で大丈夫か、店先で何度も試し書きしました。
2.近くでペン先の調整ができるか下調べ
Il Duomo店長さんに左利きの万年筆問題について質問してみたところ、左利きはペン先を調整した方が書きやすくなるとのこと。
とはいえ万年筆事情について詳しくない私は、ペン先が調整できるということも初耳!
そこで、自宅近くでペン先を調整してもらえるところがあるか調べてみることに。
ナガサワ文具センター(神戸では有名な文具店)が不定期でペンクリニックを行っていると分かったので、いざとなったら駆け込もう!と安心できました。
左利き用の万年筆も
色々と調べて行くうちに、左利き用に作られた万年筆があるということを知りました。
しかし・・・
私はただ万年筆で書ければ良いというわけではないのです。
美しく、持っているだけで心が満たされるような万年筆で、さらにストレスフリーで書ける充実感を味わいたいのです。
特に私は、ジブンと向き合うための静かな時間に使うという目的がありますので尚更。
というわけで機能的な左利き向けの万年筆は、早々に選択肢から外れることになりました。
私が選んだ万年筆
見た目に美しく、私の心を揺さぶる万年筆。
とはいえデビューと言っても過言ではない万年筆購入にあたり、予算が限られているため、Il Duomo店長さんにご相談。
好きな雰囲気や予算を伝えてお勧めしてもらった中から、ビビッと惚れたViscontiゴッホコレクションのDrガシェ。
ビスコンティ 万年筆 ヴァンゴッホ コレクション 医師ガシェの肖像
私の好みにぴったりと紹介してもらった、同じくViscontiレンブラントのホワイト・・・
も素敵だけど、身の周りのものは毎度ピンクを選びがちな私はここで突然ピンクを。笑
ペン先は細字で。
ビスコンティ レンブラント ピンク 万年筆
Viscontiならではのマイペンシステムで、天冠を星座にしていただきました。(※残念ながらいまはマイペンシステムはイニシャルのみのサービスとなっています)
Viscontiは万年筆を探し始めたときから「あ、好き…!」と感じたブランドでして、デザインや歴史、コンセプトなど全体的に私の好み。
このような美を追求したデザイン性の高い万年筆は、今のところレフティー専用には見つけられておりません。
色の出具合が一期一会のマーブル模様にも萌えます。
調整を施してでもVisconti使いたい!と熱くなりました。
左利きが万年筆で文字を書いた感想
何でそんなに心配していたのか、自分が分からないくらいに書き心地スムーズ。
案ずるよりも産むがやすし、ってことでしょうか。
今のところペン先を調整したいと思いませんし、滑らかなインクフローはボールペンでのこれまでの悩みを吹き飛ばします。
私は筆圧が強いという自覚があったので、事前にこちらを見てまして。
(筆圧が強い人に、Viscontiゴッホコレクションがお勧めされてる!!)
ただでさえ筆圧が強いのに、左利きの押し書きだとさらに引っ掛かりそうだと思い、筆圧を極力かけずに文字を書くよう意識しています。
ゴッホはペン先が固めだそうですが、ぬらぬら系で本当に滑らか。
レンブラントの方は、もう少し細めでカリッとした書き心地なような気がします。
自分の書き癖に合ったペン先の向きと角度を見つけたので、使い続けるうちに馴染んで、もっと抵抗が少なく気持ちよく書けるようになることでしょう。
私が書きやすいペン先の向きと角度
左利きの万年筆の書き方でよく目にするのが、手を巻き込むようにして字の上側から書く、あるいは紙を斜めにズラした書き方ではないでしょうか。
どちらも手は汚れにくいですし、自分が書いた字が見えやすいので良いのかもしれませんが・・・。
私には合っていないんですよね。(あくまで私には、です。)
またボールペンやシャープペンシルを使うときと同じ持ち方・角度だと、万年筆ではカリカリと引っ掛かる感じがあり、インクの出も滑らかではありません。
気が付くと筆圧も強くなっています。
そこで現在、私は『少し上めを持って、寝かせ気味で書く。』というところに落ち着いています。
力が入り過ぎず、インクもしっかり出てくれるので書き味滑らか。
字の上に手がのらないので、手も汚れない。
その代わり線が少し太めになるので、小さな文字には慎重になる必要があります。
横につらつら書くときは、字が手の陰に入って見えにくいという問題も残ります。
(メッセージカードくらいの幅だと全体が見えます。)
そして、邪道だと叱られそうな気がするので小声でお伝えしたいのですが・・・。
私はキャップを外した方が、書きやすいです。
寝かせ気味で書くと、キャップの重みでペン先が持ち上がって余計な力が入ってしまうんですよね。
左利きは「右利きの正解」に縛られずに、自分に合った持ち方・角度・向きを見つけて書く!
これで良いのではないでしょうか。
【まとめ】左利きでも至福の万年筆生活は手に入る!
左利きということで万年筆を購入するか迷っているという方は、
- 試し書きで自分に合ったペン先の材質や太さを見つける
- とにかく自分が書きやすいと思う書き方を見つける
- いざとなったら調整してもらえるところを見つける
これらをふまえて、まずはお好みの万年筆を探してみてはいかがでしょうか。
万年筆との出会いは、ご縁。
自分の手にしっくりと馴染んでくれるよう、大切に愛でていこうと思います。
万年筆の使い方・選び方に困ったら
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