はじめての万年筆を選ぶポイントとは?④(ブランド編)

万年筆っていろいろなブランド・メーカーがありますよね。
文具メーカーが万年筆製造していることもあれば、時計やアクセサリーなどとともに万年筆もファッションの一部として製造しているブランドもあります。

はじめての万年筆えらび・第4回はそんな様々なブランドの特徴をざっくり見ていこうと思います。
※かなり長いので、お目当てのブランドがある方は、ぜひ「もくじ」をひらいてみてくださいね。

もくじ

国産ブランドの万年筆の特徴

国産の万年筆はパイロット・プラチナ・セーラーと大きなメーカーがあります。そのどれもが、国内のみならず海外でもその品質の高さで好まれて使われています。

PILOT パイロットの万年筆の特徴

国内最大手といっても過言ではない、文具メーカーであり、良品質の万年筆を次々と生み出すヒットメーカーです。インクも生産しており、その品質も非常に高い。
ペン先の製造もしているので、ペン先を選べる「カスタムシリーズ」が代表モデルとなっています。

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PILOT パイロット カスタム74
はじめての万年筆、これを選んでおけばまず間違いないでしょう、といえる1本です。11種類ものペン先から選べ、その材質は14金。スタンダードモデルにして最高の一品です。
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PILOT パイロット KAKUNO

知らない人はいない、かもしれないほど売れた入門用万年筆、kakuno。1000円程度で買えるのに、素晴らしい書き心地でコストパフォーマンスが高いと評判のペンです。

パイロットの万年筆の特徴

①日本人の手に合った持ちやすい軸
②摩擦に強いペンポイントを採用し、寿命が長いといわれる
③ペン先の種類の豊富さ
④弾力の強い信頼性のあるカリカリとした書き味
さらに、特徴的なのは昔ながらのデザインともいえる、キャップ部のクリップの丸い意匠。ころんとした形が、オーソドックスななデザインをレトロ調にしてくれています。

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Sailor セーラーの万年筆の特徴

セーラーは創業が1911年と、100年以上もの間日本人の筆記に携わっている老舗メーカーであります。他の国産ブランド同様、万年筆の質には高い評価があります。国産ブランドでは唯一21金を使用したペン先があることでも知られています。

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SAILOR セーラー 四季織
日本ならではの色彩を春夏秋冬の移り変わりになぞらえて作られた入門用ともいえるモデルです。好きな季節の色を筆箱に忍ばせておくのも、日本人ならではの粋ですね。
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SAILOR セーラー プロフィット21
21金を使用したセーラーの代表格ともいえる1本。その柔らかいペン先ゆえ、長時間の筆記にも耐えられると高い評価を受けています。次元の違う書き味、とも言われるすばらしい軸とペン先です。

セーラーの万年筆の特徴

①国内生産を一貫して守り続ける姿勢
②長時間筆記にも耐えられる柔らかい書き味
③リーズナブルなものでも品質が高い
④長く使える安心感のあるブランド

Pulatinum プラチナ萬年筆の万年筆の特徴

最も日本人の筆記用途に即しているのでは?と言われるのがプラチナの万年筆です。プラチナ萬年筆株式会社の名の通り、万年筆を主に生産してきたメーカーでもあります。職人の技術を大事にしており、手作りでしかできないうつくしいセルロイド万年筆なども生産を続ける数少ないメーカーでもあります。
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Pulatinum プラチナ萬年筆 #3776 セルロイド キンギョ
プラスチックが普及する以前に万年筆の軸の素材として多く使われてきたセルロイドですが、いまでは生産するメーカーが少なくなってきました。プラチナ萬年筆では今も美しいセルロイド軸を作り続けています。#3776は富士山の標高を現わしており、最高の書き心地を追求したモデルでもあります。

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Pulatinum プラチナ萬年筆 18Kスタンダード 近代蒔絵 ウメニウグイス
プラチナの高級ラインの中で一番柔らかいペン先を持つ、18Kスタンダードシリーズ。日本伝統の描法、蒔絵を万年筆に適用し、海外でも人気を博しています。

プラチナ萬年筆の万年筆の特徴

①職人の伝統技術を守り続ける昔ながらの経営スタイル
②インクフローを調整した日本人向けの書き味
③インクが乾かない独自の機構を持つ万年筆も
④書き味への並々ならぬこだわりをみせるブランド

プラチナ萬年筆では、子会社である「中屋万年筆」と提携して3万件もの膨大な筆記データを集め、理想の万年筆を生み出す努力を日夜重ねています。

国産3大ブランドのレビュー

パイロット、セーラー、プラチナの3つのブランドが大手ですが、その特徴はどれも「価格に対して質が高い」という品質・コストパフォーマンスの面ではほぼ同等といえます。
しかし書き味やバランスを細かく見ていくと、それぞれに特色があり違いが大きいですので、こちらの記事を参考にされるといいと思います。
国産スタンダード万年筆 比較レビュー
見た目もほとんど同じ黒×金のスタンダード万年筆を細かく、詳しく解説されている良記事です。

海外ブランドの万年筆の特徴

もともとアメリカで生まれた万年筆なので本場はやはりアメリカはじめヨーロッパ。欧米諸国には万年筆ブランドが数多くあります。多くのファッションブランドも自身のレーベルから万年筆を出したりしていますが、(例:エルメスの万年筆)そういったものは省いて、主なメーカーをご紹介したいと思います。

アメリカ:Cross クロスの万年筆の特徴

アメリカの万年筆・ボールペンメーカーとして名高いクロス。1846年創業とその歴史は古く、万年筆やボールペンの歴史とともにブランドを成長させてきました。男性のみならず、女性からも厚い支持を受けていることでも知られます。その理由はデザインにあります。

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Cross クロス センチュリー
細身の軸に、繊細なデザインと小さ目のペン先。万年筆といえば大ぶりなタイプを想像しがちですがクロスならばこんな万年筆も見つかります。

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Cross クロス ボタニカ レッド
他の万年筆ブランドでは見られない、現代的なファッション寄りの1本です。かといって書き味が他と劣るわけではなく、安心の保証もついていますので質はしっかりしています。

クロスの万年筆の特徴

①細身で繊細なデザインが多い
②他の海外製に比べるとやや細めの書き味
③安心と自信の永久保証付き

永久保証があるのは品質への自信の表れですね。いまやボールペンの方が有名なクロスですが、ペン先の安定感もあってかひそかな愛用者が多い様子。

アメリカ:Monteverde モンテベルデの万年筆の特徴

イタリアのデルタ社の米国輸入総代理店であるYAFA PEN COMPANYが、長年の万年筆販売の経験を生かして作り上げたブランドがMonteverdeです。

イタリアの芸術的な万年筆をアメリカ式にリーズナブルな価格で再現しています。

筆記具としても、アクセサリーとしてファッションのお供に持ち出せるペンをコンセプトにしています。

ちなみにMonteverdeという村がイタリアにあります。

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モンテベルデ インプレッサ

 

モンテベルデの万年筆の特徴

①イタリアンスタイルの万年筆がリーズナブルな価格で買える
②国産万年筆と比べるとペン自体が大きい

イタリアンスタイルの伊達男らしくしゃれた万年筆がかなりお安く手に入るので人気のモンテベルデ。

はじめての万年筆よりかは、スタンダードなものと併せて持ちたいペンですね。

アメリカ:Sheaffer シェーファーの万年筆の特徴

シェーファーは小さな宝石店から成長した高級筆記具ブランドです。レバー式吸入法などさまざまな機構を生み出すなど、品質が高い万年筆を数多く生み出してきました。また流れるようなデザインにも特徴があり、スタイリッシュでビジネス向きなブランドです。

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Sheaffer シェーファー プレリュード 
お手頃価格ながら、高級感のあるデザインで、ビジネスマンにぴったり。
グリップは滑りにくいように工夫されており、書き心地も滑らかです。

シェーファー レガシー

シェーファー レガシー

ペン先と軸が一体になった、硬めの書き味の質実剛健な1本。
レガシーというだけある、重厚感たっぷりな万年筆。

シェーファーの万年筆の特徴

①軸からペン先までの流れるようなデザイン
②「ホワイトドット」と呼ばれるクリップの丸いしるしは品質保証の証
③独特の上方に反ったペン先で紙あたりが柔らかい
④舶来品としては少し細めの書き味

ドイツ:Lamy ラミーの万年筆の特徴

人間工学に基づいた計算のもとに作られるペンたちは疲れにくく書きやすいと世界的に人気を集めるラミー。ドイツ製品ならではの素晴らしい出来栄えのペンは、デザインでも他とは一線をひき、注目を集めています。
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LAMY ラミー サファリ
樹脂でできたボディに、硬めのペン先が人気のモデルです。
持ちやすいようにグリップが削られた形になっており、長時間使っても疲れません。

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LAMY ラミー アルスター 
アルミの素材感とラミーならではのデザインが人気のシリーズ。書き味はサファリと似たような感じらしいですが、素材がアルミなので樹脂のラミーより重く、バランスがいいのです。

ラミーの万年筆の特徴

①人間工学に基づく洗練されたデザイン
②鉛筆で書いた時のようなカリカリ感

ラミーの万年筆はほかの高級万年筆と比べると格段に安いのですが、その品質はドイツ国内製ともあってピカイチ。はじめての万年筆にはおすすめです。

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ドイツ:Faber Castel ファーバーカステルの万年筆の特徴

ファーバーカステルは18世紀からの長い歴史を持つ世界最古の文具ブランドです。会社の名前の経営者であったファーバーカステル侯爵夫妻に由来しています。もともと鉛筆メーカーであったファーバーカステルは「持ちやすさ」「使いやすさ」にこだわりがあります。そして伯爵の名に恥じない高貴な万年筆が多いのも特徴です。

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Faber Castel ファーバーカステル タミシオ マルサラ
ファーバーカステルといえばこのリブの模様が有名です。そして美しく描く台形状のキャップにはファーバーカステル家の家紋の刻印がきざまれ、よりいっそう高貴な印象をかもしだしています。

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Faber Castel ファーバーカステル 伯爵コレクション ギロシェ

ファーバーカステルには「Grav von(グラフフォン)Faber Castel」と、「Faber Castel」の違ったラインがあります。グラフフォンの方はより高級な筆記具を出すラインで、通称「伯爵コレクション」とされています。伯爵コレクションのなかの「ギロシェ」は18金のペン先で、重厚感のあるバランスの良い万年筆です。

ファーバーカステルの万年筆の特徴

①「Grav von(グラフフォン)Faber Castel」の方のラインは伯爵コレクションと呼ばれ高級品を生産している
②細長いデザインと重い軸
③ぬらぬら書けるフローの良いペン先

「紳士的な輝きを放つ筆記具」ー ファーバーカステルの万年筆が胸元に入っていたら、みな目を奪われることでしょう。ファーバーカステルは有名な超高級エンピツやシャーペンが得意なので、そちらが人気が高いのですが、併せて揃えたい1本です。

ドイツ:Pelican ペリカンの万年筆の特徴

万年筆といえば、ペリカンーと言われるほどに代表的な万年筆メーカーであります。実は初期のころはインクメーカーとして名を馳せていました。その経験を生かした万年筆づくりは世界トップとも言われます。高級万年筆で迷ったら、まずペリカンを当たってみれば間違いないでしょう。

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Pelican ペリカン スーベレーンシリーズ M600
言わずと知れた万年筆の超王道!ペリカンのフラグシップモデル・スーベレーン。このシリーズにはM300.M400.M600.M800.M1000と大きさによって種類が異なるモデルがあり、用途に合わせて、もしくは自分の手のひらに合ったサイズを選ぶことができます。なんとペン先も別売りのものを買えば、自分で付け替えられます。写真は一番人気のM600。
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Pelican ペリカン デモンストレーター M205 ブルー
ペリカンの安定の書き心地とバランス感はそのままに、透明軸でインクを楽しめるモデルで大変人気があります。ピストン吸入式の醍醐味を味わうならこれが間違いないでしょう。

ペリカンの万年筆の特徴

①世界トップの品質、全体的なバランスの良さ
②クリップ部のデザインがペリカンのクチバシになっている
③ピストン吸入式を多くのモデルで採用している

万年筆にハマっていくと、必ず欲しくなるのがペリカンのスーベレーンです。ふわふわ・滑らかな書き心地と素晴らしく計算された重心を体験してみませんか。

ドイツ:Montblanc モンブランの万年筆の特徴

ヨーロッパ最高峰の山・モンブランの名を掲げたブランド・モンブラン。様々な著名人が愛したことや、最高級筆記具であることから、モンブランのペンを持つことは一種のステータスともなっています。入門用のものは廃止されて、高級ラインのもののみ生産されています。
※モンブランは1980年代にスイスのリシュモングループに買収されており、実質スイスのメーカーとも言えますが、ドイツで創業され、その歴史はドイツとともにあるのでドイツということにしておきます。

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Montblanc モンブラン ボエム
クリップ部のカラーストーンがジュエリー感を際立たせるデザインで、ほかのモデルより短めとなっています。尻軸を回すとペン先がにょきにょき出てくる格納式で、機構もかっこいい。スーツの胸ポケットにぴったりなのではないでしょうか。
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Montblanc モンブラン マイスターシュテック149
万年筆界で1.2を争うといわれるマイスターシュテック149。デザイン・質感・重量感・太さすべてが「書く」ことの満足感を最大限に膨らませてくれる最高峰の万年筆です。

モンブランの万年筆の特徴

①「ホワイトスター」と呼ばれるモンブランのマークがポイント
②「モンブラン樹脂」という独自開発のレジンが魅力
③太目・黒の男性的なデザインが多い
④とにかく模造品が多いので注意!

パワードレッシング(持ち物や服などで自分の格・権威を見せるファッションのこと)にもよく使われるモンブランは、持つ人に所有感とステータスを与えてくれます。しかしそれは名ばかりでなく、ペンの質に基づいたものなのです。

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スイス:Caran’Ache カランダッシュの万年筆の特徴

カランダッシュはロシア語で「鉛筆」を意味し、その名の通りカランダッシュの筆記具は6角形の鉛筆を模した形が有名です。もともとカランダッシュは鉛筆メーカーであったので、こういったデザインが作られているのです。カランダッシュは万年筆よりもボールペンの人気でよく知られており、その品質は世界一とも言われています。しかし万年筆もスイスならではの細密な職人技術と徹底した品質管理により優れたペンが多く存在します。

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Caran’dAche カランダッシュ RNX.316 PVD
RNXとは"ROUND AND HEXAGONAL"の略で、その名の通り尻軸部分の丸いフォルムと全体の六角形が見事に調和したデザインのペンです。
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Caran’dAche カランダッシュ エクリドール キューブリック
カランダッシュらしい六角形のフォルム、純銀仕上げと洗練されたデザイン。重めの軸が書きやすく、持つ手が美しくなると人気のモデルです。

カランダッシュの万年筆の特徴

①日本で人気なのは2万円以上の高級ライン
②仕上げのメッキが10ミクロンと、他社より厚いので耐久性が高い
③鉛筆のような六角形のデザインが多い
④細長いデザインなのでカートリッジ・コンバーター両用式のみの展開

ボールペンの種類の方が豊富なカランダッシュですが、万年筆の評判も上々です。細いデザインでカートリッジ・コンバーターしか入らないので、吸入を楽しむよりかはおしゃれに持ち歩くファッション道具としてパートナーにしてみては。

フランス:Waterman ウォーターマンの万年筆の特徴

もともとアメリカで創設者のウォーターマンが「毛細管現象」を利用した世界初の万年筆を作り出した、由緒あるメーカー。

のちに拠点をフランスに移し、その後は歴史ある万年筆づくりの経験とフランスのデザイン性の高さを融合させてパワーアップしています。

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Waterman ウォーターマン カレン グロッシーレッド

キャップからペン先までの流れるラインを見てください。
その特徴的な形のペン先によって、全体が「カレン(船)」のようなデザインになっています。ペン先はかなり硬く、ボールペンを使い慣れている人に特におすすめです。
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Waterman ウォーターマン メトロポリタン プライベートエディション ブロンズサテン
世界中どの都市に行っても馴染むようなペンーそんな「メトロポリタン」な人をイメージして作られた、ウォーターマンの伝統を受け継いだモデルです。「鉄ペン ・ 金属軸・ 嵌合式」というウォーターマンの特徴がすべてそろったベーシックモデルともいえます。キャップの模様がおしゃれです。

ウォーターマンの万年筆の特徴

①真鍮軸で重め、低重心で初心者にも書きやすい
②硬めのペン先・キャップ部は嵌合式が多い
③フランスらしいシンプルかつ流れるようなデザイン

フランス:S.T. Dupont エステーデュポンの万年筆の特徴

ライターのブランドとして有名なエステーデュポンですが、筆記具も多く手掛けており、マニアも多く存在します。
というのもライターをはじめとした金属加工技術がずば抜けているからです。
ゴールド・シルバーのみならず、そういった金属製品に漆を塗る技術をもち、その美しさは他と比べようがありません。

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S.T. Dupont デュポン 万年筆 アトリエ コレクション ラインD ミディアム 純正青漆 & パラディウム
はじめての万年筆にはなりそうにもない値段ではありますが、青のシナ漆が美しすぎるのでご紹介します。透明感のある漆の青とパラジウムの輝きが相まって、唯一無二の魅力があります。
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S.T. Dupont デュポン 万年筆 デフィ ペンコレクション

S.T.デュポンの万年筆の特徴

①金属加工技術が高いメーカー
②ペン先まで自社生産で信頼性がある
③金属製なので重いが安定感がある

高価なものが多いのもデュポンの特徴ですが、独特の漆加工技術や重厚感、デザイン性からファンが多いブランドでもあります。

イタリア:Aurora アウロラの万年筆の特徴

万年筆のジャンルの一つともいえるイタリア製万年筆は、そのデザイン性の高さから他とは一線を画して「イタリアンスタイル」と呼ばれます。アウロラは1919年の創業以来イタリアの万年筆界を引っ張ってきたブランドです。他者ではあまり使われなくなった「エボナイトペン芯」を使用していることでも有名です。

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AURORA アウロラ タレンタム フィネス
アウロラのレギュラーモデル、タレンタム。他にもいろいろなカラーがありますが、このフィネスは女性用に他よりも少しコンパクトで軽めに仕上がっています。ペン先は14K。
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AURORA アウロラ 限定888本 ソーレ
アウロラ独自の「アウロロイド樹脂」というレジンを使用し、非常に美しい軸を作り上げています。イタリアのまぶしい太陽「ソーレ」をイメージした軸にぴったりのオレンジの色合いです。リザーブタンクの吸入式で機構も抜群の良さ。

アウロラの万年筆の特徴

①アウロロイド樹脂を使用した美しい軸が特徴
②キャップやペン先などの細部のデザインがイタリアらしく美しい
③ペン先から軸まですべて自社製造している
④硬めのペン先で「サリサリ」の書き味

とにかくそのレジンの美しさから、人気のあるアウロラ。しかしその歴史の深さから生まれるさまざまなペンたちは、美しさだけではなく実用性やギミックの面白さで人気が高いのです。

イタリア:Delta デルタの万年筆の特徴

映画「クローズド・ノート」で主人公役の沢尻エリカさんが劇中でデルタの「ドルチェビータ・ミニ」を使ったことで一躍有名になったデルタ。南イタリアの職人が手作りする装飾のひとつひとつは、もはや芸術品の域。日本でもかなり人気のあるブランドです。

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Delta デルタ カプリコレクション マリーナグランデ
デルタがカプリ市とコラボして作ったコレクションのひとつで、カプリの海をイメージして作られています。ネイビーと明るいブルーのコントラストがとてもお洒落な1本。14金ニブと大き目軸はで書き味・バランス共にもGood。 

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Delta デルタ ドルチェビータ ピストンフィリング
ドルチェビータシリーズはデザインをほとんど同じにして、様々な軸の太さ・長さ・機構などを違えているモデルがあります。キャップの装飾はポンペイの遺跡の彫刻を模しているとか。所有欲をくすぐります。

デルタの万年筆の特徴

①これぞイタリア!ともいえる個性的なビジュアル
②実用に耐えうる硬く滑らかな書き味
③装飾に手彫りの彫金を使用している

派手な軸が有名でイタリア外でもかなり人気の高いデルタですが、実用にも耐えうる剛健なモノづくり屋さんだということはあまり知られていません。舶来品は大き目の軸に大き目のニブ、というのが定番ですが、デルタは細め軸も実はたくさん生産しています。

イタリア:Visconti ビスコンティの万年筆の特徴

1988年創立と比較的新しいビスコンティですが、万年筆コレクターが創業したメーカーとあって、こだわりはかなりのものがあります。セルロイド軸を復刻させたり、近年では新しい吸入方式に挑戦したりとビスコンティの挑戦は続きます。軸の美しさ、ギミックの楽しさ、両方供え合わせるメーカーです。

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Visconti ビスコンティ ヴァンゴッホコレクション 自画像
16面カットされた軸がきらきらと光を反射し、ゴッホの絵画にインスピレーションを得たレジンの模様が輝きます。ギフトボックスには各種類の絵が。たくさんの種類のあるコレクションなので所有欲が止まりません!コンプリートBOXもあります。マグネティックロック採用。


Visconti ビスコンティ レンブラント
こちらも画家・レンブラントをオマージュした1品。マグネティックロック採用でキャップの開け閉めが高級感ある動作になります。ビスコンティの中ではエントリーモデルになりますが、非常に高級感ある雰囲気です。スチールペン先ながら滑らかで書きやすい。

ビスコンティの万年筆の特徴

①吸入方式にこだわりがある高級ラインも
②30g以上のわりと重めのペンが多い
③レジンに特徴のあるシリーズが多いので個体差が多い

Il Duomoがリアルにおすすめするのはビスコンティです。舶来品は高い!と思われがちですが、高いなりの理由はあるもの。国産にはない色気を醸し出しています。持っているだけで筆記感に浸れる美しい万年筆たちはもはやプライスレス!

イタリア:Stipula スティピュラの万年筆の特徴

しっとりと落ち着いた万年筆を作ることで知られるスティピュラ。スティピュラとは「1本の藁」という意味。ローマ時代の、論争を終わらせる同意書に、1本の藁を二つに割いてペンにし相互に署名したという逸話をもとにブランド名が成り立ちました。筆記とは平和への糸口だーと、そんなスティピュラの思いがうかがえますね。その名に恥じず、スティピュラの万年筆は書き味が優れていると愛好家の中ではかなりの人気があります。

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Stipula I Castoni Chic Blue Fountain Pen - Stilografica
Stipula スティピュラ  イ・カストーニ ブルー
スティピュラのホームタウン・トスカーナ地方の景色からインスピレーションを得たペンです。さりげなくクリップ先に埋め込まれているのはアメジスト。イタリアらしいペンです。

スティピュラの万年筆の特徴

①「署名」にポイントを置いた剛健な作り
②手作りの彫金やレジン掘り出しなどが職人技
③他メーカーの機構部を下請けしている実力派

あまり日本に本数が輸入されていないので認知度も低いスティピュラですが、愛好家の中ではかなり評価の高いスティピュラ。いまではすっかり減ってしまったエボナイト軸の万年筆を生産している希少なメーカーでもあります。筆記へのこだわりは職人さんたちの熱いハートからくるもの…。魅力的なメーカーです。

イタリア:Montegrappa モンテグラッパの万年筆の特徴

「ライティングジュエリー」と名高いモンテグラッパ1912年創業。ペン一筋に成長してきました。そのデザインは、持つ人を輝かせる魅力があります。特徴ある軸の形や、装飾で高級感を醸し出しています。ヘミングウェイが愛用していたことでも有名です。

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Montegrappa モンテグラッパ  パローラ
イタリア語で「言葉」という意味のパローラ。モンテグラッパの筆記具を日常的に使ってほしいと生み出されたラインです。

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Montegrappa モンテグラッパ  ミューレ
胴でつくられたボディ、繊細なペン先の装飾がなんともいえない綺麗な見た目のミューレ。天冠には1912と創業年があしらわれています。

モンテグラッパの万年筆の特徴

①ライティングジュエリーといわれる高級感あるつくり
②著名人に愛用者が多いことで知られる

ヘミングウェイなど数々の著名人も愛したモンテグラッパの万年筆。男性であれば胸ポケットに挿したり、女性もバッグに忍ばせたり、アクセサリー感覚で使えるデザインが豊富です。

イギリス:Parker パーカーの万年筆の特徴

もとはアメリカで生まれたパーカーは、1888年からとかなり歴史の古い会社です。1987年からイギリス資本が入って拠点はうつされましたが、アメリカンなデザインはそのままになっている感があります。
長い歴史の中で書き味はかなり研究されており、機構には定評があります。もともとは柔らかいペン先が主流でしたが、最近はやや硬めに書き味を変更してきているとのこと。

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Parker パーカー デュオフォールド2014
パーカーのフラグシップモデルと言えばこちら、デュオフォールド。大柄な軸に大き目のニブで、アメリカンらしい装いです。ペン芯やバランス感、存在感ともに評価の高いペンです。

 

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Parker パーカー ソネット マットブラックCT
デュオフォールドと並びパーカーで人気の高いペンです。パーカーらしいデザインはそのままに、デュオフォールドよりも細目な軸になっていますので、女性にもおすすめです。

パーカーの万年筆の特徴

①長い歴史で培った筆記へのこだわり
②柔らかめの書き味で日本語にも対応しやすい
③クリップはパーカー印の「矢」の形でかっこいい

若い男性に人気のイメージなパーカーですが、デュオフォールドのようなプレミアム感のあるラインや女性用のパールカラーのペンもたくさんあります。
また、バランス感において評価の高いパーカーは実はコスパが高いといわれています。イギリスに拠点を移した今も、研究熱心なパーカーの精神は受け継がれているようです。

イギリス:Yard-O-Led ヤード・オ・レッドの万年筆の特徴

1882年からイギリスで家族経営で長い間守られてきたヤード・オ・レッドの歴史はグレートブリテンの歴史そのもの。その精神は現代に受け継がれています。ペンシルやボールペンに人気が集まりますが、ビクトリアン調の高貴なデザインの彫金の万年筆は他に類を見ない美しさです。なかなかはじめての1本にはなりそうにない価格です。

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Yard-O-Led ヤード・オ・レッド  バイスロイ バーレイ
バイスロイーviceroyとは王の命令でを他国を統治する総督のこと。威厳のある地位にふさわしく、大き目の軸になっています。一回り小さめの「ポケット」サイズのものもラインナップされています。

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Yard-O-Led ヤード・オ・レッド ビクトリアン
その名の通りビクトリア調の文様が彫金されています。その仕上げはすべて手作業で研磨されます。純銀なので経年の色の変化が楽しめそうな1本です。

ヤード・オ・レッドの万年筆の特徴

①英国が認めた純銀のみを使った質の高い製法
②カートリッジ式かコンバーターのみ
③生涯保証がついて安心

王国イギリスが生み出した至宝ともいえるヤード・オ・レッドのペンたち。使うのも恐れ多そうないで立ちですが、憧れの対象として強く印象に残る万年筆ですね。

まとめ

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「はじめての万年筆を選ぶポイントとは?④(ブランド編)」はいかがでしたか?各ブランドの特徴とおすすめな万年筆を並べてみました。ブランドによっては初めての万年筆にしてはかなりお高めな設定のところもありましたが(^^;)価格設定も、特徴も千差万別でしたね。
というのも、ただ安ければエントリーモデルにおすすめできるかというと、そうではありませんので!やはり使い勝手のいいもの、万年筆への憧れを満たすものでなければはじめての1本にはおすすめできません。
そんな観点で選んでみました。

きっと読まれた方それぞれに合うブランド・印象に残ったブランドがあったのではないでしょうか?
今回の記事を参考に、はじめての万年筆えらびを楽しんでいただければと思います。

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はじめまして!Il Duomo(イル・ドゥオモ)店長の佐藤です。

私は、幼少期から絵や文学(短歌とか詩)などが好きで、文具が大好きでした。

 

大人になってからヨーロッパ文具の美しさと独特の味わいに惹かれて、万年筆の通販サイトをはじめました。

主にイタリアのペンを中心に扱っています。

 

私自身、万年筆を使い始めてから手帳に向かい合う時間が増え、いっとき辞めていた詩歌の趣味も、あらためてはじめることができました。

そんなことから、わたしは筆記で人生はもっと豊かになると信じています。

 

万年筆・ボールペンをただ販売するだけでなく、筆記でどんなことが楽しめるのか、どんな風にペンたちを使っていくのか、そんなことも発信していきたい!と思ってこのブログをやっております。

 

 

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